最強陰陽師の異世界転生記・第8話
あ、メイベル、普通にセイカ達の仲間になるんだ。髪の毛を染めていたのもやめてOPでも一緒に並んでいるし。
夏期休暇が近づいていた。アミュとメイベルは実家に帰る。最初はセイカに着いて行きたいとか言っていたけど。そのセイカ、父の所に来たドラゴン調査でアスティリアに行く事になっていた。ここでイーファに一緒に行くかい?と聞く。この辺かな。イーファの気持ちが分かっていない。
そこに偉そうにやって来た男ありけり。この雰囲気は王族だな。彼はセイカを目指してやって来た。目的はセイカだったのだ。だがセイカ達の姿を認めた時に従者の表情が変わった。でもそれが些細な反応になる程に、王子の反応はイーファに対して大きかった。なんて綺麗で高貴な人なんだ、私のハーレムに来ないか。
流石にこれには少しムッとするセイカ。そこは従者が王子を窘めたので改めて王子と思しき男は名乗る。アスティリア王国第一王子のセシリオ・アスティリア。従者はリゼ。
セシリオは例のドラゴン調査の事でセイカに話があった。と言うのも、そのドラゴンは従来はアスティリアの住民と共にあって問題なく過ごしていたのに、最近畑や家畜を荒らす様になったのだと言う。だから調査して欲しい。
イーファの居ない場所で(セシリオと話をした帰りにいきなり引き込んだから)アミュとメイベルはセイカに釘を刺す。あの王子のハーレムにイーファを差し出すのかと聞かれたセイカは、イーファがそれを望むのならと答えるから、呆れたアミュとメイベルが、そう言う事はイーファに絶対言っちゃダメだと。何も考えない場合は奴隷身分から王子のハーレム入りと言うのは途方もなく名誉な事なんだけど、イーファはそうじゃないんだよ。
さてまた馬車酔いに悩まされながらもセイカとイーファは王子と共に旧王都プロトアスタへ。到着したら早速ドラゴンの急襲。これに対して魔獣を使ってドラゴンを追い払う者が居た。それはまあ良いのだが、この魔獣が今度はイーファに襲いかかって来た。これはまずいとセイカが氷柱で防ぐも、魔獣の体温がかなり高くて溶けて来る。だから次で殺そうとした時に魔獣のサモナーが止めた。
魔獣は傭兵隊長のゼクトに召喚されていたのだ。イーファが襲われたのでセイカも黙ってはいない。両者が険悪な雰囲気になったのを王子が止める。
この後、セイカはいつになく強い口調でイーファを叱った。何故魔法を使わなかったのか。何故逃げようとしなかったのか。これにはイーファが萎縮してしまい、ここも王子が止める程だった。だが、この辺りから今回のセイカとイーファのすれ違いが始まる。
実はセイカにも理由があった。前世で悲惨な事件を目撃していたから。
セイカは王子にあの傭兵を使ってドラゴン討伐をするのはダメだと言う。ドラゴンはこの国の象徴だし、もしそのまま他国へ逃げたらそちらで被害を出す。それに女王の許可も取っていない様だった。セシリオは自分の領地の事だから後からでも理解が得られるだろうと思っていた。
その後、セイカは図書室でドラゴンの伝承を調べる。イーファをは本を集めるのを手伝うものの、古代文字が読めないので自分も読めたらなあと思う。ここも実は今回の大きな引き目を表してたんだな。
伝承によると嘗てドラゴンはつがいとなって子供を生んだが、その時もドラゴンは子供の為の餌を求めたりした事があったと言う。でも今のドラゴンは雄が一匹。普通に考えたら子供が居るとは思えない。
状況が分からないのでセイカは山に登って現地でドラゴンを見てみようと思う。イーファは一緒にと言うが、うん、これは流石に危険すぎるのは確かだ。
その夜、イーファがセイカの部屋を尋ねる。セシリオの従者が来て殿下の部屋に来て欲しいと言われたのだ。それは夜伽ですか。それにはびっくりしてイーファはセイカの部屋に来た。
セイカ、最初はベッドをイーファ一人に使わせようとしたけど、それじゃ困るとイーファが言ったのであっさりとじゃあ一緒に寝ようかと。そしてベッドの上でセイカは言っちゃうのだ。セシリオ王子のハーレムに入りたいか。自分に遠慮なく言っていいよと。それ、イーファを突き放したって事が分からんのだ。セイカ、前世では結構いい大人になってたんじゃないのか。
イーファは自分がそんなに邪魔なのかと思った。だから昨日みたいな時もちゃんと魔法使える様になるし、古代文字も読める様になると。その点に関してはセイカはそう思っていないので否定するけど、それとは別に自分の人生をイーファも選ばなくちゃならない。王族のハーレムに入るのは奴隷身分からしたら良い話だと言うのだ。それを言っちゃダメだとアミュとメイベルに言われたのに。
翌朝、セイカはセシリオに自分はドラゴンの居る山に行くと告げると、セシリオは帰って来るまで数日はかかるなと思った。何かする?
そしてイーファの方はリゼに話に誘われた。何の話かと思ったらおまえはエルフの末裔の筈だと。だからセシリオのハーレムに来い。そして続ける。あの少年が化け物ではないかと。リゼ、二人を見た時に二人に対して気づいていたんだ。