便利屋斎藤さん、異世界に行く・第8話
忍者キスルギ、今までの罪からどのみち捨てる命ならそれは愛しいた魔女の為に使って欲しい。そう願って時間を戻す魔法を王に託す。王様、相変わらず身分を隠してただの大金持ちって言ってるけど。
キスルギが大臣と共にいなくなった後のダンジョンでは異世界の珍しい品物をみんなで漁っていた。でも使い方が分からんのでは。
人、一人分の命でそれが叶うと言うが、この作品だとキスルギを殺しちゃう展開にはならないのではとも思った。じゃあ必要な魔力はどうするんだろう。
ざっくりと斬られた次の場面で魔女ラーヴェラは呪いが解けて若さを取り戻していた。ただ、未だ体力はなさそうだ。そして外に片足片腕を失って杖をついている人物が居た。キスルギだ。命を落とさずに済んだの?王の口ぶりだと本当に一人分の命が必要そうに見えたけど。
悔恨剣で腕をまず斬られたキスルギ。腕一本で剣は輝き始める。剣が必要としているのは対象をよく知る者の命だそうだ。対象をよく知る者、そう、キスルギだけではない、プリマスも該当する。そしてプリマスは羽を差し出していた。だから残り半分ほどの命をキスルギから奪う。それがどこまでかは分からないが、先ずは腕一本。完全に輝くまで順次斬って行く。それで死なずに済んだのか。
でもラーヴェラは彼の事が分からない。
それでもこれで良いのだとキスルギは立ち去ろうとした。それをプリマスが止める。羽を失い太った身体まで失っていた。記憶が無いとか何だ。だったらこれからまた好きにさせればいいじゃないか。これまで殺し屋だった?じゃあこれからどうするのか。坊主にでもなるつもりか。今から神聖魔法なんて役に立たない魔法を習得出来るとでも思っているのかと。
そんな時だった。ラーヴェラが突如二人組の男に囲まれ襲われそうになっていた。ここ、不自然だなあとは思ったんだよ。どうしてこんな荒野みたいな場所に二人組の男が出現するのか。ラーヴェラは未だ復活したばかりで魔法が使えない。危ないと見たキスルギが片足ながら男達に猛突進する。
こんな身体でもキスルギが強い。影縫いの術も使えるし。恐れをなして男達は逃げてしまった。そのまま立ち去ろうとしたキスルギだが、プリマスが口添え。ラーヴェラに向かってありがとうだけで済ますのか、あなたからは小麦粉の匂いがするから何か作りなさいと。これでラーヴェラはキスルギを迎え入れた。
そしてさっきの男達。ああ、あの悪魔二人じゃないか。キスルギはヘタレだからこうでもしないと駄目だろうと最初から見張っていたのか。
異世界からの珍しい品物はダンジョンの出口で全部没収。持ち出し禁止物扱いされて宮廷魔術師が鑑定する事になった。
外に出て、斎藤はみんなに感謝。結構みんな斎藤の為に集まったんだ。モンプイが勇者グループの中で一番心配したとは。
宿に戻って夕食の時にラエルザはモーロックが斎藤を呼び出したと言うのは本当かと。それは本当。モーロックがもう記憶が消されたものの、どうしても取り戻したい人、それはモーロックの子のイメージが残っていて、時間を操作する魔法を使ったら間違えて異世界との扉を開いて斎藤を呼び出したのだ。
そうだとしたらモーロックは異界への扉を開いて斎藤を元の世界に戻せるのではないか。それを聞いた瞬間にラエルザはそれは駄目だ。このパーティーから斎藤が抜けたら困る。あくまでもパーティーの体面前提だけど、ラエルザが泣きながら言うのはそう言う事ではあるまい。
斎藤とラエルザ、二人だけになって斎藤が戻りたいのかラエルザは聞く。斎藤はこちらで必要とされて嬉しいんだと。じゃあラエルザは自分を必要としてるのかと言う所で、ラエルザの告白かなと思ったら、それを襲うヨロイオロチ。
なんだけど、ラエルザは素手でそれをちぎって倒しちゃう。その過程で自分は誰よりも斎藤を必要としてるのだと、事実上の告白。斎藤はだったら必要とされる間ずっといっしょに居るよと、こっちは表面どおりの回答なんだろうか。
そこにやっとラファンパンとモーロックが追いついた。モーロック、魔導書があれば出来るかもしれないが、出来たとしても斎藤が戻るのは元の世界の元の場所の元の時間。つまりそれはトラックに惹かれちゃう直前。これじゃ戻れない。
なんて事言ってたらモーロックは死に損なっていたヨロイオロチに噛まれていた。ラファンパンはこいつの毒に対する治療できないし、薬もさっき使っちゃった。
ともあれ斎藤が残ってくれて良かったね。これからも一緒に探索だよ。
あれ?これって最終回なんじゃ。
と思ったら、毒にやられて寝込んでいたモーロックは、斎藤達が大迷宮で迷って戻るのが遅れた間に「終わり」になっちゃっていた。
え?
それは一体どうやって戻せるのか。