スパイ教室・第4話
不可能任務を達成してクラウスは焔のメンバーの墓に墓参りしていた。全員がHuegelなのは名前を偽装しているのだろうか。そしてそこに来ている8人。これが焔を引き継ぐ灯だ。
そして時間は不可能任務の前に戻る。ここでやっと8人目がその場に居たのをちゃんと描かれた。今回はこのエルナがメインか。
浴室襲撃、あの電気を落として外から暗幕を張って暗がりに目が慣れていない時にと言う作戦は、何故か脱衣所の鍵が開けられていた。いや、クラウスなら開けられるのでは。一方で短時間すぎると言う意味か。
鍵の件で揉めていたらリリィがフィナンシェを持って来て仲介。そしてここでエルナに声がかかる。絆をどう思う?エルナはスパイは相手を信頼してはいけないと答えた。ほーら、いくら何でも館に居る時にエルナが一言も喋らないと言う事は無いと思っていたら、名前を呼ばれないけど会話してるよね。だったらギードに絶対音感があったらエルナの存在が分かった筈なのに。
それはともかく空気を悪くして去ったエルナだが、実はそう言う悪いつもりで言ったのではないのだ。それはエルナ自身の特性に由来する事でエルナが誰かを巻き込んでは駄目だと思っていたからだ。
散歩の途中で路地に入ったら怪しげな男達に囲まれた。なんでまたそんな路地にと思ったが、多分これはエルナの不幸を嗅ぎつける特性でわざと行ったのかもしれない。そして路地裏の行き止まりに男達を連れ込んで、そして不幸が彼らを襲う。
陽炎パレスに戻ったエルナはリリィに次のクラウスへの襲撃は自分ひとりでやらせろと言う。リリィは、え?と驚くものの、アネットがエルナは大丈夫だと言う。一時エルナと同じ学校に居てエルナの不幸体質は知っているから大丈夫だと言う。
スパイは信頼しちゃ駄目だと言いつつ、自分の不幸体質で誰とも近づけなかったのを今回こそクラウスを倒してみんなから尊敬され仲良くなりたい、本心では仲良くなりたいと思っていた。
クラウスが買い物をしに街に出たところでエルナと遭遇。なんでもリリィが躓いてクラウスの絵の具をこぼしてしまったので買い出しだそうだ。ああ、これがサポートの一つか。エルナも買い物で大量にあると聞いたクラウスは荷物を持ってやろうと言う。これでエルナが導く不幸への準備段階は出来た。
二人で歩いていたら暴走車が突っ込んで来た。これがエルナが引き寄せる不幸か。でもこの程度だとクラウスは軽く避けるよね。しかも避けるばかりかあのままだと他の人間に危険が及ぶからと避けた時にタイヤをパンクさせてもいた。
露店の熱い鍋が転倒してもクラウスはコートで難なくキャッチ。恐ろしい犬が吠えてきてもクラウスは難なくてなづける。外壁工事のレンガが落ちて来ても難なく綺麗に片付ける。クラウスだからね。
本当に怪物なの、この男。
これで終わりかと聞くクラウス。未だと言いかけたエルナにもう演技はやめにしようと言う。バレてーら。それにクラウスは養成学校からエルナの特性を聞いてるし。
その養成学校からの報告ではエルナは不幸を呼び寄せる体質とか非科学的な物ではなく、発端となったとある貴族の館の火事で娘の自分だけが生き残った事で生じた罪悪感が自殺願望を惹起して勝手に不幸が来ているつもりになっているのだと。
しかしそんなエルナにクラウスは違うんだと言う。そうやって誤解されているのが不幸であって、おまえの特性は不幸ではない。今日の事をよく考えてみろ、車があのまま暴走してたら大勢に被害があったが、クラウスに向かったせいで止まった。鍋が倒れたら誰かが火傷したかもしれない。犬があのまま暴走したら子供が噛まれていたかもしれない。レンガが近くに居た御婦人に落ちたら大事故だった。それを全部未然に防いだのだ。どこが不幸なのか。
そう言われて思わず涙をこぼすエルナだが、何かを感じた。これをクラウスに教えたら先生は行ってしまうかもしれない。だが先生なら。そう考えてエルナはそこへクラウスを連れて行く。
倉庫街で怪しげな男達に囲まれた。銃を持った連中がこっちには人質が居る、議員の令嬢が市民を見捨てて逃げないよなと。何を言ってるんだこいつら。
人質が居るのは本当らしい。だからクラウスは大人しく捕まって鎖で縛られた。エルナは何とかしようと思ったが発信機が壊れてしまった。エルナ、やはり自分は不幸を招いて近くの人間を巻き込む、だから一人で居なくては駄目だったんだと思ってしまう。
そしてやって来たこの連中のボス。って、おまえはエルナに絡んで酷い目に遭ったヤツじゃないか。何だその怪我は。いや、生きていたのか、あの事故でも。しかもその後の暴走車を運転していたのもこいつみたいだ。その結果がこの大怪我。
だがこいつは復讐よりも耳寄りの情報でエルナをさらう事にした。そのボスをクラウスがやけに煽る。おまえごときがその子に触れるな。怒ったボスはクラウスに銃を向けて発砲。しかしクラウスは鎖に当てさせて全部回避。
ここからクラウスさんの名推理。おまえはこの子の轢殺に失敗した時にリボンを結んだ銀髪の少女が噂話の形でエルナとクラウスの情報を、あのいい加減な情報を聞かされる。そして立てた計画で人質として「たまたま」であった黒髪の少女を捕まえる。エルナとクラウスが向かった先は白髪の少女から聞いた。
やってくれたな。この男達は踊らされて本気でクラウスに向かって来た。一片の隠し事も無く。それでは気づけない。おまえたち(8人)、大した成長じゃないか。
こいつ何を言ってるのかとボスがナイフを出したところで例のセリフ登場。
このお遊びにはいつまで付き合えばよい?
これを合図にリリィが突入を指示。いくら少女達と言っても本気で訓練されたスパイなのでこんなチンピラ共では全く歯が立たない。しかもこの隠れ家に違法薬物まであったので、倒しておいて警察に連絡したら勝手に逮捕される。
クラウスが気づかないと言う事はこの計画をエルナは知らなかった。みんな、エルナの不幸体質の凄まじさで当初の計画を変更して立てたのだ。リリィ、エルナを利用するつもりはなかったんだよとちゃっかり自分だけ保身(笑)。
これで分かったか、とクラウスはエルナに言う。おまえのもたらす不幸程度では灯の面子は何ともない、みんなと協力すべきだと。
と言っておいてクラウスは鎖に束縛されたままで、今度こそこっちの勝ちと思ったリリィ。あと5分で警察が到着する。先生はこの姿のまま警察に尋問受けるんですよ、プークスクス(と、どこかの駄女神みたいに)笑うリリィ。
ところが鎖があっさり分解。猛獣を縛る鎖なのにどうしてと思ったら、ここに到着するまでに犯人の一人を買収して傷をいれさせておき、そしてあのボスが撃った弾を全部そこに当てていつでも壊れる様にしていたのだ。クラウスだからね。
エルナが浴室のナンバー錠の時も同じく誰かを買収して番号を聞き出したのではと言うと、やけに狼狽したリリィの声。
みんなにバレてしまったリリィ、白状して自分は嘘をつく訓練、みんなには身内を疑う訓練をしたのだと明かす。当然みんなから睨まれたリリィはクラウスに嘘をついて来いと送り出されたが、いや、リリィごときの嘘じゃクラウスを騙せる筈もなく、絵の具の逆襲を受けてしまった。
アネット、今回の事でエルナはやっぱり凄かったと言ってくれた。前の学校では落ちこぼれ扱いだったけど、ちゃんとわかれば違うんだ。これでエルナもみんなと仲間。