スパイ教室・第1話
冒頭が暗そうだったのでうーんと思ったけど、次に女の子ばかりで戦闘場面になって、でも何故こんな小娘共が戦闘員なんだどんな必然性があるんだと思った。
場面が変わって養成学校で落ちこぼれになりつつも何とか頑張っていたリリィが教官に呼ばれてあなたはスカウトされましたと告げられる。
そして行ってみた先は凄い組織と思われたものの、集まってる全員が各養成学校で落ちこぼれとして扱われた者達だった。
そして挨拶にやって来たクラウス。一瞬フルネームがクラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハさんかと思ったが、優秀な点は一緒だったけど、説明が足りない。足りないと言うか後で分かるが足りないのもさる事ながらそもそも感覚がおかしかったのだ。
この組織「灯」は自分がお前達を一ヶ月で鍛え上げて不可能任務を執行すると言う。不可能任務など一流のスパイでも9割が失敗して死に至るのに、自分達落ちこぼれがそんなの無理と言うみんなにクラウスは鍵を渡して開けてみろと言う。難しい鍵で皆苦戦していたが、それをクラウスは全部引き取って一瞬にして解錠してしまった。お前たちがこうなれる様にすると言うので一瞬皆は安心したが、クラウスの指示は「ピッキングツールをいい具合に使う」だけだった。
クラウスの教育下手に絶望する全員。組織はきっと落ちこぼれの自分達と教育下手のクラウスに戦って死ねと言う決定をしたのだと暗澹たる気持ちになった。
だが、その中でリリィだけが違ったのだ。クラウスに気分転換に明日はお出かけしましょうと名所のリストを渡して翌日は二人で外出。一応他の皆も誘ったけど断れたと言う。これ、後から考えると誘ってなくて嘘だったのだろうか。
お出かけには気づきがあった。クラウスは料理の手順はちゃんと教えられる。しかしスパイ技術は全く教えられない。何故ならクラウスにとってそれはリリィが着替えをする程に当たり前の作業なのだ。着替えは普通は「着替えろ」としか言えない。それと同様にピッキングも良い感じでやれ」しか言えない。じゃあどうするのよ。
この日最後に行ったのは名所の湖。ボートは全部出払っていたが一艘だけ残っていた。それに乗り込む。ここで気になったのはクラウスがやけに紳士的じゃないかと言う点。これは意味があったんだな。
ボートに乗って夕暮れが近づいた頃、リリィは麻痺毒のガスを放つ。クラウスは動けなくなるがリリィは毒耐性のある特異体質で効かなかった。そしてクラウスに対して要求する。自分達を任務から解いて異動させて欲しいと。そうでないと次は本当の毒針を刺すと言うのだ。
ところが流石にクラウスが一枚上手だった。動けないもののリリィを拘束する足枷を発動させ、そして仕組んであったボートが浸水して来る。クラウスはリリィが仕掛けて来るのを見越してボートに細工をした上で予約の看板を付けて開けておいたのだ。ボートに乗る時に手を取ってエスコートしたのはそれを見られない様にする為。さあすぐに解毒剤を出せとクラウスが言うが、リリィちゃん、見事に忘れて来ました。こうなったら沈没する前に全力で湖畔に漕ぎ着けないといけない。
この一件でクラウスは分かった。メンバーの中で自分を何とかしようと真っ先に動いたのはお前だ。だからメンバーのリーダーはお前がやれ。そして教育をうまく出来ない自分がお前達を教育する方法も分かった。それは自分を襲撃しろと言う事だ。
面白かった。これは今期で期待出来る。