夫婦以上、恋人未満。・第3話
男子ってやっぱり清楚で家庭的な子が好きなの?
一般化して質問したい気持ちも分かるが、個人差も大きいのではなかろうか。
女子に何して貰えたら嬉しい?それを自分に聞いても仕方ないだろと言う次郎だが、まあともかく回答が欲しいのだから何か言わないとむくれる。ああ、折角の焼肉が取り上げられそう。
焼肉を見た次郎が弁当貰えたら良いのではないかと。と言う訳で、星は手伝ってくれと言う。手伝う?作るのを手伝っては意味がないので、買い物と味見を手伝わされる事になる。
焼肉とかタコさんウインナーとか美味しそうなのがあった中で次郎は先ず卵焼きを食べてみた。まあ美味しいけど自分は砂糖の入った甘いのが好きだなと言うのが次郎の感想だが、星から見た岬波は大人っぽいから甘い物が好きじゃないだろうとの主張だった。
そんな事をしていると悪行ポイント、いや夫婦ポイントが加算されます。19点になった。
試作が続いて次郎は学校にも星の手作り弁当を持って行く。確かに実際にお弁当として食べてどうかは大事。それをやっかむ貞春はさっさとギャルに新品をズタボロにされろとエグい事言いだした。
これらの会話をどこからか星に聞かれていたが、星はそれより弁当の感想はどうかと聞いて来る。美味しいよだけでは満足せず、冷えても良いのかとか(それが実用的な質問としては正しい)。ここでも次郎は卵焼きは甘い方が好きだと言うのに対して、星はあんたの好みは必要ないと二度目が来るので、今回は甘い卵焼きを作らなかった星が甘い卵焼きを作る様になるのかなと、この時点では思った。でも甘いの影響はこのあと違う所に来た。
練習も重ねたので愈々本番。岬波のバイト先に持って行くと言う。端っこを食べてみてとあーんして貰ったら夫婦ポイントは23にまで上昇。
すっかりおめかしして星は愈々岬波の所へ弁当を持って行こうとした。でもドキドキが収まらないので前と同じ様に「いってらっしゃい」して、って、それキスですか?ここまで迫られたらと思った所でチャイムの音。詩織がやって来た。
アップルパイを作りすぎたので持って来たと言う。でもこれって岬波のリクエストで、岬波は甘いのが好きだと言う。星が勝手に持っていたのと違った。じゃあ自分が今これから持って行こうとしていた甘くない卵焼きは?
詩織は玄関先にあるお弁当を見て、これからピクニック?と聞いて来る。否定しなかったものだから、詩織はこれから次郎は星の手作りのお弁当でピクニックに行くんだと思い込んで帰ってしまった。
そして残された星。詩織のアップルパイにうちのめされてしまう。だからお弁当は持って行けず、次郎が食べる事に。
これ仕方ないのでは。詩織は学校に指定された夫婦ペアなので、一緒に住んで、リクエストで甘いものが欲しいと言われて作ったのだから。
次郎は星を励まそうとしたが、女子を励ますなんて並みの男子には難しいよね。そのうち男なら一度はしてみたいみたいな事を口走ってしまう。次郎もそうなのかと指摘されて目が泳ぐ。本当に泳ぐ。
そんな次郎に星が迫って来た。自分としたいと思ったのかと。二人しか居ない部屋でこうやって迫られてしまったら次郎の自制心が崩壊寸前。でも次郎は気づいた。星の普段の笑顔が浮かび、手の震えを感じる。駄目だ。こう言うのは好きな人とやれ。
もうやめよっか、夫婦。
ここから夫婦実習はうまく行かない。23点まで行ったのに。どんどん下がる夫婦ポイント。当然次郎と星の夫婦ランクはEに。一方で岬波と詩織の夫婦ランクは今回はAに。あ、また今回も交換出来ないってパターンか。詩織、頑張ったのに次郎の方が駄目だったので暗くなってる。
次郎は詩織に屋上に誘われた。星と何かあったの?でもきっと星も分かってくれると思うよと次郎を励ました。次郎がうまく行かないと夫婦交換出来ないが、でもうまく行ってもらうのはもどかしい。妬けちゃうなと感じる詩織。
次郎は思い立ってゼロからのやり始める為に星の所へ。正直な話を蒸し返すと星の方は却って恥ずかしくなる。でも星の事を大事にしたかったんだと。だからチャンスが欲しい。自分と夫婦になって欲しい。プロポーズかよ。
これには星の気持ちもほどけて「ぷ」。
次郎の事、結構好きだよ。ここで初めて名前呼びですか。
ここでは誤魔化したけど、一人になってから「言っちゃった」と恥ずかしくなる星。
今度はどこかで次郎が星って呼ぶ順番だね。