ぼっち・ざ・ろっく!・第1話
何となく知っていたのはぼっちの子がバンド始めるアニメらしいと言う事。
そして噂どおりに後藤ひとりはぼっちだった。幼稚園児の頃から誰とも話せず、相手は先生だけ。それは中学校に入っても変わらなかったが、ある時テレビでさるバンドのメンバーの話を聞いてギターをやるきっかけが出来た。彼曰く、自分も暗い性格だったけどバンドやって世界が変わりました。それ、何かのCMみたいじゃないか。
と言う事でひとりは父からギターを借りて始めた。父、ギターを持ってたし、娘がギターやりたいと言い出したのを聞いて喜ぶし、父もバンドやってたのかな。
だがギターを始めただけでぼっちが直る訳がない。中学時代は毎日6時間(!)練習したが、それ以上のアクションはしなかったので相変わらずひとりぼっちだった。そりゃちょっとギター少女を見た目アピールするだけじゃ。バッグだけで。
そして高校入学。相変わらず変わらないまま一ヶ月が過ぎていた。一応ギター動画は動画サイトに投稿してそれなりの評価は受けていた。やはり一日6時間はダテではなかった。その中のコメントでうちの学校にもギターやる人居ないかなと言うのを見てひとりは思いつく。これだ。学校で思い切りギター少女をアピールしよう。今度はギターを担いで行こう。今回はよく分からない腕輪みたいなのまでしてギター背負ったが、やはり相変わらず誰も声をかけて来ない。それどころか笑われているかもしれない。いたたまれなくなってひとりは逃げ出すが、その背中を見て「あ、ギター」と言う子は居た。
公園で黄昏れていたら黄色い髪の子がやって来た。おねがい、今日だけサポートギターしてと。ひとりは渡りに船と一瞬思ったものの、でもやはりと躊躇ったのにその子は強引にひとりを連れて行く。
行った先は地下のライブハウスで、地下室と言う点だけはホッとするものの、やはりバンドでと言うのに躊躇うひとり。黄色い髪の子は伊地知虹夏、そして待っていたのは山田リョウ。取り敢えず音合わせしてみたのだが、「下手」って言われてしまう。
え?下手なの?と思ったけど、ひとりは今迄ずーっとひとりでギターを弾いていて、そして初めてのバンドな上に他の人を見る事も出来ないので全然合わせられなかったのだ。終わった、終わってしまった。
燃えるゴミのゴミ箱に入ってしまったひとりを虹夏とリョウが大丈夫だ普通の女子高生にバンドの良し悪しなど分からないなどと言って安心させようとする。
無理強いは出来ないと虹夏とリョウが思った時、でもひとりは声をかけられたのは嬉しかったのは事実だと言う。
普段は売れ線バンドの曲をカバーしてると聞いた虹夏、まるでギターヒーローさんみたいだと言う。それ、実はひとりの事だった。虹夏なんて「最高にうまいから聴いてみて」と言うのだ。褒められたんだけど...
こんな奇跡、二度と起きない。やる気にはなった。目線が怖い。と言われて完熟マンゴーの段ボール箱に入ってしまうひとり。それでも心配だったひとりに虹夏が「技術を求めて行くのは【次から】でいいよと言ってくれた。次があるんだ。
何とか演奏は出来たが、段ボール箱のままでみんなどう見えたかな。見た目もそうだけど音は合っていただろうか。虹夏はミスりまくりと言ってたけど。