うちの師匠はしっぽがない・第4話
おまえの大阪弁はリズムがなってない。
東京の人間には分からない。
ともあれまめだは文狐からおまえには未だ落語は早いと言われてしまった。涙目になったまめだだが、そんな辛気臭い顔で寄席に入るなと言われたらコロっと立ち直ってしまった。
しかし寄席に入ってみたら、ガラーンとしていた。前座のタイミングなんてこんなもんなの?相撲も序の口の時間帯はそう混んでないと聞くし、日本の興行はこう言うものなのか。しかし最初に登場したのはあのしらら。最初は客からうるさくて寝ていられないとか言われるが(あんたら何しに来たんだ。ひょっとして真打ち登場まで寝て待つつもりか)、それをお構いなしに「東の旅」を始めた。これは知らない。前座用の噺らしいが。すると客は自然に引き込まれて行く。感心するまめだ。師匠、これを見せる為に早い時間帯からまめだを連れて来たのだ。
楽屋裏でしららと文狐・まめだがすれ違った時、文狐が良い東の旅だったと言うのにしららはプンとすれ違ってしまった。流石にまめだは怒るが、それを止める文狐。あの子は白團治の所のと何かを納得してまめだに明日の朝は雑魚場の朝市へ行って来いと命じた。
ところで「ざこば」って入れたら「雑魚場」と出たからこれで良いのだろうと思うけど、「ざこば」と音で聞いたら先に連想するのは桂ざこばなんですが、検索してみたらそのざこばの由来が雑魚場だそうだ。
翌朝まめだは自分次第と言われたのならさっさと買って帰ろうと目についた赤い魚を指してコレ何と聞いて桜鯛と言われ、嬢ちゃんかわいいから1円にしてやろうとまけて貰う。でもこれがすんなり行かない。何故か隣に立ったしららが2円で買うとか言い出したのでお互いセリになってしまった。しかしまめだがあっさり下りて別の魚を1円で購入。しららが10円で買う羽目になったみたいでお金貸してくれと。いや、店のおっさん、あれはどう見てもその場のノリだけだから1円か2円にしてやれよ。
お金を借りておいてしららはツンケンしてるのだわ。妙な語尾だわ。
しららには白團治と言う師匠が居るけど、今は訳あって会えないからその自分の前でそっちの師匠とイチャイチャするなと言うのだ。ここで牢に入ってる男の絵が出たので、てっきりOPで登場する入れ墨の男がそれかと思ったのに、これが違うんだ。
さらにしららが師匠がらみで話してくれる。自分はその師匠の言いつけでここに来ている。セリのリズムと呼吸を覚える為に。なるほど、文狐もそれを狙ったのかとセリを真剣に見始めたまめだ。そして一緒にしらら。
帰りながらまめだがしららみたいなカッコいい東の旅したいと言うので照れるしらら。
しかしある日寄席に行ってみると寄席が荒れてる。これは普通ではない。その上しららが落語家やめると言われて驚愕。
朝礼の時に突如ヤクザものが入って来てお嬢を渡せと言う。東京の黒駒一家。家になんて帰らないと言うしららに文句を言わせずに若頭がしららを気絶させて運び出してしまった。
それを聞いたまめだ、文狐が考えなしに行くなと言う言葉が終わる前に黒駒一家の大阪支部に行ってしまう。ヤクザものを前にしてまめだが動じない。しららを返せ。その為に落語をしに来たと言う。
その場で茶碗を使って始めたのが「東の旅」?これが何故かヤクザものに通じる。いくら何でも通じすぎじゃ?と思ったら文狐の解説。たぬきの腹鼓に通じるらしい。でも、あれー何か違うなと思っちゃうまめだ。
ここで師匠登場。さすが師匠ともあれば、話の通し方が違う。黒駒の若頭に笑ったらしららを返して貰うと約束させてしまった。何でも負けそうになったら暴力に訴えるのが黒駒のやり方なのかと。うん、とんとことんは最後は暴力だよね。
と言う事で文狐が始めたのが「らくだ」。これは知ってる。アニメでも説明されたが、乱暴者で嫌われていたらくだがある日死んでしまった。その弔いを出す為に色々あると言うのがこの話。ただ、私はこの話があまり面白いとは思った事が無い。一方でこの話で「かんかんのう」と言う単語を覚えた。後からまめだが解説するが、文狐は「らくだ」に のアレンジを加えた。その場面が若頭の過去の記憶に結びついた。そう言えばあの頃、お嬢のしららに庇われたりもしたっけ。ふと思い出してそれを苦笑いしたが、これは文狐の噺を聞いて笑ったと言う事になる。負けだ、若頭の。
しららを連れての帰りがけ、後先考えずに飛び込んでごめんと謝るまめだにお前が暖めておいたから良い芸が出来たと行ってくれる文狐。何も教えんでと言う文狐だったけど、随分面倒見てくれてるよね。