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新米錬金術師の店舗経営・第2話

サラサが1万(レア?)で契約した物件は遠い田舎だった(これは理解していた)上にほぼ廃墟に見える物だった。あれ?でもかなり大きいね。
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嘆くサラサの背後でその様子を窺っている子ありけり。あとから自動的に出会うんだけど、ここで様子を見てる必要あったのだろうか。

廃墟だとは思っていたものの、近づこうとしたら薬草がそこかしこに生えている。中に入ってみたら廃墟ではない。ある程度の汚れはあるが。清掃の刻印でもあるのかなと推測。そしてさらに中を見てみると錬金釜はあるしガラス(なに?聞き取れない。ガラス炉かな?)炉もある。

台所のエリアには何もない。でも風呂はある。どうやって沸かすのだろうと思ったが。そしてやはり清掃の刻印があって、そこに魔力を注ぐとたちまちきれいになる。もう反対の方には防犯の刻印もあった。二階が汚い。清掃の刻印の魔力は二階に効かなかったのか?井戸もあった。水が汲める。汲むの大変そうだけど。

家具を求めて雑貨屋へ。雑貨屋ではさっきサラサの様子を窺っていた子が店番をしていた。サラサを見て顔を輝かせる。王都から来たと聞いて都会人だと喜ぶ。時間がある時にお話聞かせてと迫る。

桶とか食器とか購入。例のバッグに格納。丁度通りがかりのエルズを呼んでサラサを紹介。お隣さん(但し田舎だから離れている)と。この紹介が凄く役立った。エルズは喜んで村を案内してくれた。何しろ久しぶりに錬金術師が来たので。以前は高齢のじいさんがあそこで錬金術師を営んでいたが、腰を痛めて息子夫婦が引き取ってから空き家だったのだ。村では錬金術師が渇望されていた。ここでの錬金術師はポーションを作ってくれる、どちらかと言うと医師とか薬剤師みたいな位置づけに見える。そりゃ無医村は困るよね。

まず案内されたのはレベルクの所。村の大工だった。ちょっと怖そうな人だったが、ベッドの作成依頼を受けてくれた。但し順番待ち。ここでエルズが引っ越し祝いでくれてやれと言ったので孫より小さい子に引っ越し祝いしてやると無料にしてくれた。え?孫より小さい子?

次は金物。こちらは今日頼む物は無し。こっちは怖そうじゃない。そして村長のところへ。村長への挨拶忘れていた。助かった。

次に宿兼食堂。こう言う世界ではよくある兼業だ。何も無い村に来て失敗したと思ってるだろうと言われたが、ここでサラサが言った言葉が実は良かったんだな。薬草はあるし空気は良いし、好きですと。

酔っ払いが近づいて郷土料理と言うのを差し出したが、中にミミズみたいなのが入っていた。みんなは笑っていたが、これはサラサにはショックだった。だからその晩、ポーションを作りながらみんなにどう思われているのか心配が増していく。小娘だと信頼されていないのでは。お客さんが来なかったらどうしよう。
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翌朝呼び鈴が鳴って飛び出してみたらオフィーリアが立っていた。あれ?ここって王都から一ヶ月の距離では?と思ったら師匠のレベルになると全力で走れば三日で着くのだそうだ。私の登山速度に対してトレランの速度が速いってレベルじゃないぞ。

オフィーリアは様子を見に来た。サラサには武術を教えてなかったと言うが、学校ではある程度やるらしい。この世界の錬金術師、一体どれだけのスキルが要求されるのか。と言う事でオフィーリアはサラサに剣術の手ほどきをする。剣もプレゼントしてくれて。

オフィーリアは帰り際にサラサもマリアみたいな相手を探すと良いとアドバイスを残して行った。残して行ったと言えば転送陣も設置して行く。これがあると物のやり取りがリアルタイムに出来て便利。サラサが採取した薬草とかも送れるし、王都から必要な物も貰える。でも人間の転送は駄目か。

その晩、サラサは今度は布みたいなのを作っていた。そしてまた寂しい夜。

翌朝、今度は村の人々のガヤで目が覚める。大工の がベッドの設置に来たのだ。さらにはみんなでサラサの店の修繕にも来てくれた。村のみんなはあそこでサラサがこの村が好きだと言ってくれたのが嬉しかったのだ。あそこの発言、役に立ったし、受け入れられるだろうかと思っていた村の人達からも受け入れられていた。良かったね、サラサ。
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雑貨屋のロレアは綿を持って来てくれて、これで布団が出来る。昨日作っていた布はこの布団に使うのか。温度や湿度調節してくれるのだそうだ。その晩、ロレアはお泊り。店番が居ないと手が回らないとサラサが言うとロレアが自分がお店の手伝いじゃ駄目ですかと食いついて来る。てっきりロレアは自分の家の店で働いてるのかと思ったら、お手伝いレベルだったらしい。確かにこの村の規模だとたまのお手伝いなのだろう。

サラサはロレアに店を手伝って貰う事にした。そうか、OPで何人か登場するけど、錬金術師のお店だとどうするのかと思ったらこうやって知り合いが増えて行くのか。

その晩はお風呂に一緒に入って、あれ?やけに早々とのぼせたねと思ったら、魔力で沸かした風呂なのでそれにあてられたらしい。魔力酔いしたロレアとその晩は一緒におやすみ。昨日までは一人で寂しく寝ていたのにね。

こうしてサラサのお店は完成。しかし開店直後からいきなり助けて下さいと駆け込んで来る人達。あ!腕が切られてしまっているみたいじゃないか。これ、錬金術師が何とか出来るものなのか。

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