リコリス・リコイル・第9話
第3話でライセンス更新の為の身体検査の為に山梨県と思われる場所に行ったので、山岸先生の検診もそこかと思ったら都内みたいだ。たきなが駆け込むものの、もう終わっていた。突入して来たたきなに姫蒲は応戦して逃走。姫蒲を追うよりも千束の容態確認が優先。
山岸先生の診断の結果、あの人工心臓に高電圧をかけられてハードとのアクセス不能となってもう充電が出来なくなった。充電したばかりだったのであと二ヶ月は動く。たきなが焦る。何が二ヶ月なんですか。店長がはっきり言った。余命だ。千束の余命。
狼狽したたきな、あの看護師を始末して来ると行こうとしたが、行ってもし見つかって始末したとしてどうなる。
いいんだよ。元々そう長くなかったんだから。
この諦観の境地にたきながおかしくなった。
千束だってやはり普通じゃいられない。DAの楠木の呼び出しに応じてミズキに車で送って貰う時、煽り運転の車めがけて発砲するのだから。どんな顔して撃ったのか全く描かれず。
楠木が渡してくれたものはカメラ。富士フィルムX100V。見た目がアナログカメラかと思ったけど、あとで写真の表示モードにしてるのでデジカメだった。
楠木は近く大規模な真島討伐作戦をするから参加しろと言う。でもそれは自分の役割じゃないと行こうとした千束。千束はたきなをDAに戻したら参加してやろうと言う。
どうやらこれが即座に容れられた模様。喫茶リコリコにフキとサクラがやって来て、フキがたきなに辞令を渡す。おそらく復帰辞令だろう。明日までに返事しろと。そして近々(三日後)真島討伐作戦があるとも。クルミがやったなたきなと言うが、でもたきなが嬉しそうじゃない。
たきな、あれ以来、そしてこの辞令以来、まともじゃなくて、仕事の依頼を受けてもうっかり逃してしまって、それを千束が追うので走らせてしまったと焦る。走らないで下さい!が悲痛な叫び。
クルミ、アラン機関と吉松について調べたものの、ネットには「あった」痕跡しかない。だから直接知ってる人間に慣れない茶を入れて話を聞こうとしてる。
話は10年前に遡る。DAで飛び抜けて銃撃戦に強い子が居た。千束だ。他の子は全く敵ではない。何人居ようと。この異様な才能にアラン機関の吉松が惚れ込んだ。ただ銃で彼女を殺せなくとも病が、先天性心疾患が彼女を殺してしまう。あの銃撃戦の後にもパッタリと倒れ、フキが慌てて駆け寄る。フキ、こんなに千束を気にしてたんだよ。
しかし吉松はそうはさせないと言う。アラン機関の支援で出来た数世代は先を行く人工心臓がある。これを提供しよう。耐久性に問題はあってもっても千束が成人する迄だろう。ここでミカが言い切る。リコリスの現役は18迄だ。え?リコリスってその後の人生はどうなるの?
18迄生きていれば十分殺せる。殺しの才能だろうとそれを届けるのがアラン機関。
吉松はアラン機関の人間として殺しの才能だろうが、才能は世の中に出すのが目的。そしてあの時点ではミカもリコリコをそう見ていた。それがいつ変わったんだとクルミが問う。
吉松からは術後にミカが親になれと言う。DAに預けるのではなくミカに預ける。そして手術前に千束は吉松と出会ってしまう。千束は感づいた。あなたが心臓を提供してくれる人なんだね。お礼は君が使命を果たしてくれたらよいと言う吉松。この時点の記憶、と言うか吉松の顔を千束は覚えてなかったんだな。だがあの富士フィルムのカメラで撮っていた。それが漏れない様に楠木が没収していた。
術後、千束は「救世主」から銃とフクロウのチャームをミカ経由で受け取る。救世主がくれた銃なら人助けの銃だと思った千里。ミカの頭と肩には雪が積もっていた。雪が。
吉松は千束を人殺しの才能で見出した。なのに「救世主さん」になってしまったせいで千束は人を殺さない。約束を果たさない千束を吉松は見限ったのだろうか。でもなぜあのタイミングで殺さず、心臓が停まる迄の猶予を与えたのか。まさか考えを改めたら別の心臓を提供しようとでも言うのか。
ちょっと考えると、あれから10年も経ったのだ。アラン機関が援助した優秀な才能が生み出した人工心臓はもう既にスペアが二個や三個あっても良いのではないか。そうでなくとも千束を生かしておくだけなら普通の人工心臓でも可能なのではないか。そんなの嫌だと言うかもしれないけど、たきなが真っ先にその可能性に飛びつきそうだ
たきなは吉松を見つけ出して何とかする方に期待した。真島を捕まえたら吉松の行方が分かるかもしれない。だからDAに復帰して真島討伐作戦に参加する。もうこの喫茶リコリコのたきなではなくなる。
翌日、たきなは私服でリコリコにやって来る。そして千束に「あそびのしおり」を差し出した。第5話で東京観光のしおり作ってたな。たきな、しおりキャラだ。たきなのあそびのしおりによると先ずは旧電波塔。周りがコート着てるのにたきなの服が薄着。でもこれは千束が選んでくれた服だから譲れない。じゃあ千束さんがたきなの冬バージョンを選ぶ。
と言っていたらコートも買わずに時間切れ。次々と時間に従って巡って行く。まるで初めてのデートみたい。予定だった水族館がお休みだったから釣り堀へ。最後の行き先は「秘密です」。
夜の夜景が見える公園。ここ、聖蹟桜ヶ丘近くの桜ヶ丘公園のゆうひの丘らしい。
寒いの我慢してるたきなに千束がマフラーを進呈。で、何を待ってるのかと言うと雪だそうだ。21時から降る。いや、その時間どおりには降らんだろ、なかなか。
神様は気まぐれだからな。でも今日だけは気まぐれしてほしくなかった。
さてはDAに戻れるなと言う千束。
思い通りにならなくても、今日のたきなの計画は大成功だったよ、めっちゃ楽しかった。やるな!
今日中にDAに連絡しないと、と階段を降りたたきな。
その時に雪が降って来た。
雪は千束が救世主から銃とフクロウを貰った時にも降ったもの。