パリピ孔明・第6話
孔明は英子が世界制覇する為にはラッパーが必要だとKABE太人をスカウトしようとするが、そのKABEはMCバトルで急性胃潰瘍になってから二度とMCバトルなどするかと思っていた。だが孔明の策略によりKABEは一度だけ見てみようとBBラウンジにやって来た。
KABEは様子見でカクテルかなにかを注文したが、胃潰瘍やったくせにアルコールは駄目だろうと思ったが、あとから見返してみるとちゃんとクマーな液体が置いてあった。
ステージではMCバトルが行われていたが、一段落したところで英子の歌が始まる。これも狙っていたんだなあ。KABEは英子が歌いだした曲でハッとなる。この曲って。この場面でKABEの過去にまつわる曲とか絶対孔明が仕込んだなと思ったが、これもあとからそうだと分かる。
この曲を聞いてKABEは思い出した。高校時代だろうか、冴えない高校生をやっていたKABE。女子から何聴いてるの?と聞かれてもどう答えて良いか分からずぐるぐる考えた挙げ句に「音」と答えてしまう様な生徒だった。
そして同じ様にクラスで冴えないどころかカツアゲされている佐々木も居た。まさかそこに介入するのかなと思ったが、やはりそれは出来ず、せめて証拠だけでもと写真は撮った。
ある日、学校からの帰り道、高架下でやはり佐々木が風体のあまりよろしくない連中に囲まれて指さされてる場面に出くわす。これは本格的にヤバいと思ったKABEだったが、よく見ると佐々木はニコニコしている。カツアゲじゃない?
聞いてみたらあれはサイファーと言って即興のラップをやっていたと言うのだ。
サイファー?サイファーってあれか、暗号方式のcipherか?SSLv3はもう古いから現時点ではTLS1.2以上にしておけ(違う
そう言って佐々木が渡してくれたのがあの赤兎馬カンフーのCD。それを聴いてKABEはラップの世界に入り、自分の気持ちをぶつけられるラップにのめりこみ、いつの間にかMCバトルで次々と勝利してあの赤兎馬カンフーにも勝ったのだ。あの頃は良かった。
それを思い出させるのが英子の歌。エモすぎるだろ。
英子の歌が終わってMCバトル再開。小林はKABEを名指し。スポットライトも当てる。対するのは三国志の孔明。孔明はここで逃げるのなら引導を渡してあげましょう。MCバトルとやらは初めてですが、この私が弁舌合戦で負ける事などありえない。
煽る孔明
KABEの顔つきが変わった。そして乗せられた。マイクを貸せ!
始まっちゃったと思う英子。でもMCバトルの勝敗って分からないと呟いたら赤兎馬カンフーさんがやって来て、勝敗は観客の歓声で決まると教えてくれた。
と言う事で私にはよく分からないラップ勝負開始。韻を踏むのと違いが分からない私には。
孔明が言うには蜀漢に自分を帰らせたいならタイムマシンを用意しろと。そう、孔明が帰る場所は今この世界には無いのだ。
ヘイホー!兵法!
孔明盛り返してるぞ。
KABEがそれに抗しようとステージに上がった。ステージに上がったぞ!
歓声は互角。延長線に突入。
小林は思った、これは姜維と趙雲の勝負!
KABEは泣いて馬謖を斬るを知ってる。英子は相変わらず馬刺しだと思ってるけど。
KABEの攻勢に決まったなと感じた赤兎馬さん。だが未だ終わっていないと言う英子。そして孔明は漢詩で来たぞ。何を言ってるのか分からない英子に赤兎馬さんが解説。
もう帰る故郷が無いと言う孔明だが、でももう帰る必要が無い。それは一人の歌姫と出会ったから。過去に拘泥はしない。一緒に未来を見つめるのだ。これはKABEに言っていた。
一度沈黙したKABE。アンサーを求められてKABEのアンサーがほとばしる。俺はまたラップをやるのだと。湧き上がるKABEコール。勝者、KABE太人。
驚いたKABEに孔明は胃の具合はどうかと問うた。KABEは気づいた。あれ?スッキリしている。
勝負が終わってスタッフ控室。勝負はあなたの勝ちです、願いをなにか一つ言って下さいと言う孔明にKABEは一億円下さいと言う。驚く英子と小林だが、良いでしょうと返事する孔明にKABEが訂正した。いや、それは本当に欲しいものではない。
欲しかった物はもうかなえて貰った。ラッパーとしてステージに戻る事。英子の歌でラップを始めた頃の熱い心を思い出した。
良かったねと見えた話だったが、当然これは孔明の罠。クラブを回りながら孔明はKABEの情報を集めていた。当然英子が歌った歌はその情報に基づいて決めたもの。バーテンはドリンクを頼まれた時、孔明が用意した胃に効く煎じ薬を混ぜていた。普通の薬ならこんなに簡単に効かないけど孔明の薬なら仕方ない。
そして知らぬふりをして孔明はKABEに頼む。我々と音楽にて天下泰平を実現しましょう。
KABEはこれに応えた。