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処刑少女の生きる道・第4話

アカリの導力のおかげで惨事を免れた。いや、一度惨事は起きたのだろう。モモもそれを感じていた。最初の巻き戻しと二回目の巻き戻しを似た物に見ていたが、大きな質的違いがあった。一回目はアカリだけが巻き戻った。二回目は世界そのものが巻き戻った。

アカリは無意識に他の乗客も救うのを選んだのだろうか。

モモはメノウにアカリには気をつけろと言って二等車に入る。前回二等と三等に分かれた筈なのに同じなんじゃないかと書いたけど、違った違った。二等車の座席の背ずりにはモケットがあり、三等車の座席の背ずりは板むき出しだった。よく見たら照明も違う。
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これ、よくぞここ迄細かく描いたものだ。乗車券と言い、スタッフに鉄でも居るのだろうか。でも後の方でレールの繋ぎ目音しないなとは思ったけど。

メノウは嘗て災厄の中で生き残った少女だった。あの災厄で街や人々が灰になってしまったが、メノウの心も消されて真っ白になってしまった。だから将来の夢も消えていた。メノウはその場を収めたオーウェルからフレアが預かれと言われてフレアに預けられた。

フレアは教会に行く迄は引き連れてやるとメノウを同行させる。その間にもフレアは次々と転生して来た日本人を殺す。そうするうちにメノウにはなりたい物が出来る。そう、フレアになりたい。

面白いと言ってフレアは教会の神官学校にメノウを入れた。そこではひたすら転生者を殺す教育が授けられる。殺せ殺せ。しかしそれについて行けない子もいる。いや、ほぼ全員が嫌がっていた様だ。メノウを除いて。

だからメノウはフレアに言う。自分があの子達全員分の殺しをするからあの子達はもう解放してと。おまえごときの素質で何が出来るとフレアは言う。フレアの見立てではメノウの身体能力は中の下なのだ。今からは想像出来ない。
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とにかくこうしてメノウはフレアの作ったフレアートになった。

ただ、そうやって育てられたのに、今のメノウは子供の頃よりもずっと感情がありそうな様子を見せる。それを見抜いているのかモモはアカリに気をつけろと言う。

古都ガルムに到着した。大きな大きな街だった。

あれ?そう言えばフレアが教育した内容の中に一度は空も飛べる文明だったが、四大人災によって滅びそうになったと言ったが、建築文化はどこまでどう行ったのだろう。日本人の強い影響を受けたのなら、一度衰退してもこんな西洋中世から近世みたいにならないのではないか。

アカリはこの大都市を見て観光したいと言う。メノウと一緒に。メノウがそれを約束するとアカリは喜ぶ。とは言ってもまずは教会へ。そこでオーウェル大司教と面会する。メノウのオーウェルへの反応は一段違った。大変尊敬してる風が見られる。あの真っ白な状態からフレアに育てられてどうしてこうなったのだろう。

そのオーウェルからメノウは依頼を受ける。ガルムで連続して起きている少女行方不明事件を調べて欲しいと。メノウは喜んでそれを受けるが、これにアカリが怒った。メノウは自分と観光すると約束したではないか。それを仕事を引き受けるとは約束違反だと。

子供っぽい怒りだった。仕事が来ては仕方ないと言うのは大人になると嫌々ながら分かる。ただメノウの反応は「喜んで」と言う感じだったのがアカリを強く怒らせたのだろう。一方でアカリも怒ってメノウにあんな態度を取ったのは良くなかったと反省していた。

メノウはモモを呼び出して少女行方不明の捜査の依頼をする。モモの視点を重視したいと言うのはちょっとだけ理由にあるかもしれないが、モモには見破られている。あのアカリの為なのだろうと。モモは重ねて言う。あのアカリには気をつけろと。

風呂からあがったアカリが裸のままでメノウに謝り、メノウから一緒に観光出来る様になったと聞くと、アカリは裸のままなのに抱きついて喜ぶ。
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天然のタラシだ。

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