勇者、辞めます・第1話
勇者が勇者を辞めて魔王軍に入る話、と言うのは聞いていた。
その魔王軍、想像していた以上に勇者に痛めつけられていて、ボロボロになっていた。国家再建がエルフリーデン王国やナトラ王国よりもずっと大変そう。
魔王の前に進み出て自分を採用してほしいと言うレオ・デモンハート。一人で魔王エキドナを倒して魔王軍を壊滅させた力を知ってるだろうとか煽るので、当然魔王エキドナ様がお怒り。
折角レオが用意したパワポで作ったみたいな資料をエキドナは次々と灰燼に帰する。
エキドナが怒ってレオは不採用。だがレオが土下座して四天王に頼んだので四天王は一応話だけは聞いておこうとレオと面談する事にした。面談の場で自分の力をプレゼンすると言ってどうやって四天王を倒したのかを語り始める。
竜将軍エドヴァルドは肉弾戦ではレオに勝つ力があったかもしれないが、いかんせん肉弾戦しか考えない脳筋だったおかげで魔法で倒す。無影将軍メルネスは姿を隠せる能力があったがレオは辺り一帯を全て破壊し尽くす魔法で倒す、獣将軍リリは最初は迷子の子だと思ったのに魔王四天王と知ってこれを遠慮なく倒す、そいて魔将軍シュティーナは魔法の力はあったが自分も含めた一帯の魔法を無力化して接近戦で倒した。これ、エドヴァルドとシュティーナがちゃんと連携出来たらレオに勝てたろうに。
そしてレオが魔王軍に士官して来たのは、魔王軍を壊滅させたら今度は人間共がレを恐れだした。あろうことかレオを倒せとか言い出す。仕方なく国王はレオを国外追放にしてしまった。これは国王が無能だな。使命を終えてもう使えない、それでいて力のある勇者はうまいもんと女をあてがって飼い殺しにすれば良かったのに。
そんな人間共に絶望し、一方であの戦いの時に魔王軍の魔族が略奪を働こうとしたのを魔王エキドナが止めたのを見てレオは魔王軍に入る事にしたのだ。
でも王国再建記は大変だよ。
何からやるのかな。