大正オトメ御伽話・第12話・最終回
珠彦が右腕を損傷して志磨家の本宅から遠ざけられて千葉の山奥で夕月と出会うのが大正10年なので関東大震災は避けられない話だった。でも夕月と出会ってからまだ2年程度しか経ってないんだね。
よりにもよって大正12年の9月1日に東京へ行ってしまう夕月。それは女学校時代に仲の良かった美鳥が九州へ立つと言う直前で、この時代だともう会えないかもしれないと言うのだからそれは仕方ない。
関東大震災は佐倉でもあれだけの被害で、東京はさぞやと思うのは我々が関東大震災の震源地が相模湾方面と知ってるからで、この時点の珠彦には佐倉よりも東京が酷いと言うのはラジオ放送すら無い時代では噂で帝都が地獄だと聞くしかなかった。でも珠彦は稜と共に歩いて帝都に向かった。
大正時代とは言っても東京は既に400万都市で、たまたま東京駅に行った事で珠子と珠介に会えた。そうじゃなかったら400万都市で知人とは会えない。
そしてどことも知れず都心を彷徨って(美鳥と一緒だったから都心だろうと思ったのだろう)やっと会えたと思ったら夕月は気を失っていた。なんだろう、疲労なんだろうか。二人の子供と出会った時は全然元気そうだったけど。
気を失いながら、珠彦と会いたいと願っていた夕月に珠彦の声が届く。
助かるとは思っていたけど、助かって良かったね。
衆人環視の場とは思わず目の前に珠彦が居てちゅーしちゃうし。大正時代にこれは大変な事件だよ。
ここに珠義がやって来た。珠介が東京駅の仮設病院に居ると知り、震災にやられた珠彦の兄にあたる珠樹の治療に来い、ここの連中はほったらかしておけと言うのだ。珠介はそれに怒って別の医者を紹介。立ち去るこんな父親に珠彦が何を言うのかと思ったら父が大事無くてよかっただそうだ。いや、私だったらそんな事言えないね。
佐倉に戻ってまた夕月との生活が始まる。もう稜達はもとより、村の人たちも珠彦が家を提供してくれた事に感謝してるので平穏な生活が始まる。甘々な。
話としては普通な感じだし、鉄道とかこれで良いのかとかあったけど、結構大正時代をちゃんと再現してる場面もあった。今回だと珠彦の遅くなった誕生日祝いの食事はいかにも戦前の日本の食事っぽい。そんなに知ってる訳じゃないけど、メインの場所にちらし寿司みたいなのがあるのがそんな感じだった。
そしてともかくひたすら夕月が可愛い作品だった。
通常のEDの夕月がご飯作ってる後ろ姿とか最高だったよ。