ブルーピリオド・第9話
桑名、橋田、八虎の他に世田介も一次に合格したらしい。二次までもう日にちも少ないが先ずは面接からやって行こうかと言う大場先生。
八虎の悩みは色だった。何度も言う様に八虎が絵を始めたのは本当に遅い。だから未だ色がどうのと言うのを全然掴んでいない。その分、一次の時は色を武器にするのはあまりに大変だからと大場先生は勧めなかった。でも二次なら良いよと。
大場先生は赤い絵の具を見せてこれは何だと八虎に聞く。最初のは赤。次は黄色っぽい赤。そんな程度の色の認識が色を使えない状態なのだと八虎に言った。ヴァーミリオンンは辰砂を使ってるんだ。こいつは毒性がある。それ、「宝石の国」を見てから知った。
八虎は黄色っぽい赤って言ったけど、CG描いてるとRGBの各値がどれだけかなとか思っちゃう。典型的ないわゆる赤がFF0000。そこから緑と青をどれだけ増やすかとか。
大場先生から龍二はどうしたと聞かれたその直後、世界堂で絵の具を見ておくかと思ったら龍二と会った。待ち合わせ迄時間あるから画材みてあげると言う。それで画材を見ながら話すが、龍二は一次落ちて今はバイトだと言う。そんな話をしていたら時間が来てその日はそこで別れる。別れ際に龍二はもう美大には行かないと言う。
ここから今日の八虎の迷いが始まった。絵画に自分を引き入れた龍二が美大をやめた。さらに桑名が摂食障害の子が回復して美大はやめて絵画教室やると言う。あの子は競う美術じゃなくて良かったと言う桑名。そう言う選択があるんだと思う八虎。そして色を選ぶのもそうなのかもしれないと思う。ここで今回はきっかけを掴んだのかなと思ったのだが。
そこで八虎の今回の迷いは終わらなかった。エレベーターを降りたら神山史が居た。現役で唯一日本画の一次に合格したと言う。ここで八虎は龍二の知らない面を神山から知らされた。龍二が一次でバツだけ描いたとか。それ、龍二が好んで選んだ道じゃないじゃないか。
それを聞いて龍二に電話する。龍二なんと夜の店でバイトしていた。して欲しい事ないのかと八虎が聞いたら今すぐ会いに来られるかと。試験直前の八虎は躊躇った。タイミングがタイミングだから。でも龍二はそこで八虎を責める。そう言う奴だ。溺れる人が居たら救命道具は持ってきても、一緒に飛び込んではくれない。そう龍二に言われた八虎はショックだった。
これは八虎には酷だと思う。ここで「溺れた人」と言われてやっと龍二がどこまでどうなってるのか知った訳だし。飛び込めは求めすぎではないのか。この後龍二の家が描かれるが、それでも未だ龍二の境遇はイマイチ分からない。これで龍二の心情を計れと言うのは物語の展開としては描写不足ではないのか。
そんな訳で八虎の迷いは益々深まってしまった。そこに大場先生はスケッチブックが決め手になる場合があると言う事で今日はスケッチブック。これも分からないんだ。ここで言うスケッチブックっていつどう言う風にして描いたスケッチブックなのか。コツコツ描きためた物?この説明も足りないよ。
参考に見たスケッチブックは色々あった。八虎が最初に見たのは桑名の姉ので、あの噂の首席合格のだからちょっと異次元。それでも他のも色々。うーん、マジでこのスケッチブックっていつどうやって描かれたか分からない。色々あるとしか分からない。大場先生は他人の色々を見るのが大事だと言うが。
お昼に橋田が八虎は優等生だなと言うので、龍二に同じ事を言われたがどんな意味だと聞く。橋田は溺れた人の気持ちは溺れてみないと分からないと言うけど、そこまで求められるのか。
龍二の色使いを知りたくなった八虎は受付で見られないかと頼んだものの、NG。そこにまた神山が通り掛かる。同じ日本画だから龍二と絵を描く機会が多くて、龍二の絵をスマホに撮ってあった。最初に神山が見せてくれたのは日本画じゃない。日本画かと言われて見せられたのは最初のよりパッとしない。それは神山も同じ感想だった。龍二、本当は日本画に行きたかった訳じゃないのか。
急に描かれ始めた龍二の生活。今度は部屋の中の物を捨てられた。でもおばあちゃんだけは画材はとっておいた。なんだこの家族、龍二に何を求めてたんだ。
改めて八虎は龍二に電話して今から会いたいと言う。明後日試験だけど龍二を気がかりのまま試験なんて受けたくない。これで会った場所が駅のホームなんだが、飛び込むと言う言葉が不穏だ。まるで電車に飛び込むかの様に。
でも龍二は海に行くかと。そう言われた八虎が湘南新宿ライン快速小田原行きに先に乗る。本当に乗ってしまった八虎に龍二も乗った。