真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました・第1話
久々に無闇に長いタイトルの作品が来た。
そして薬師にスローライフだった。
レッドは辺境の街ゾルタンで薬草を集めてギルドに納めてお金を稼いでいた。微々たるものではあったが、これを貯めてやがては自分の薬屋を開きたいと思っていた。
でもこのレッドが「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出された」人物。回想によると以前は騎士団に居た。この世界では何か一つ「加護」が与えられてレッドは「導き手」の加護だったが、これって単に周りの人間を成長させるだけで自分は底上げされない。だから当初は騎士団で重宝されたものの、やがて戦闘では足手まといだと騎士団のアレス・スロアから言われて騎士団から追い出された。その時のアレスの言葉が「真の仲間じゃない」だ。何か変な表現だな。
ただ、その時点でレッド(当時はギデオン・ラグナソン)は騎士団の副団長になっていたので副団長が役立たずで追い出されたとあっては騎士団の名誉に関わると調査の為に旅に出た事になっていた。
この時点でもう騎士団とは関わりが全く無くなったからと名前と身分を偽ってゾルタンで薬屋の仕事をしていたのだ。ゾルタンは流れ者が多い街だから訳ありの人間が多くて隠れ蓑にもなる。
魔王との戦いでは役立たずと言われたレッドではあったが、常人から見たら騎士団に居られた程の技量がある。
そんな時、懇意にしていたハーフエルフのタンタが病気になってしまった。タンタの叔父のゴンズからタンタを救ってくれと懇願され、発病してから一定時間で薬を飲まないと後遺症が出ると言うのもあって、レッドは単身薬草を採りに森へ。そこでモンスターに遭遇するものの、これを片付けて何とか薬草を採って帰ってタンタは快癒した。
ゴンズはタンタの命の恩人と言う事でどんな事でもかなえると言うから、レッドは薬屋を作る建築資材だけのお金を払ってゴンズとタンタに店を作って貰った。これで晴れてチート薬師としてレッドドラッグ開店出来るね。
これで薬師のスローライフになる筈だったが、なんだか豪勢な格好の勇者みたいな金髪の子がやって来てスローライフにならなさそう。