大正オトメ御伽話・第1話
ただ、ただ、ひたすら夕月がかわいい。
冒頭は志磨珠彦のくらーいモノローグで始まり、どうなる事やらと思って見ていた。資産家の家に生まれたものの、生まれた時から家族の愛を知らず、その上事故で母と自分の右手の自由を失い、それを見た父親から役立たずは志磨家の子供ではないと千葉県の山中の別荘に一人追い出されてしまった。確かに大変だねとは思うが、最初から愛情を受けてなかったのならあまり愛には飢えないのではないか。右手の自由が失われたのはこれは大変だとは思う。でも資産家ゆえに生活の保証だけはされているので、じゃあどうするかを考えた方が良い。wikipediaを見たら第1話の段階では17歳らしい。子供と言えば子供なので考えの切り替えは難しいかもしれないけど。
なんて所に雪の夜に夕月がやって来た。珠彦の嫁として珠彦の父親に命じられたのだそうだ。お世話するのを。
珠彦は借金のかたにきっと送られて来たのだろう気の毒になとは思った。そして嫁である以上は自分の一存で追い出す訳にも行かず、取り敢えずは家に置いておく事にした。
この夕月は、女学校時代の回想からもみんなから愛されてる上に家事全般も出来てとっても良い子。それが珠彦のところへ借金のかたに送り込まれても全く嫌な顔せずに尽くすのだ。どうなのよ、こんなかわいい子が来てしまっては珠彦は「自分はペシミスト」だとか言ってられないよ。多分この作中でそれをかなぐり捨てる場面が来るんだろうな。
とにかく、ただただひたすら夕月がかわいい。
こう言う出来栄えの作品とは想像もしていなかった。