月が導く異世界道中・第11話
巴が血を吐いて倒れる。巴の事は澪に任せて真はリッチと一緒に大爆発のあった方向へ。ところが走ってる途中でリッチは体力が果てて倒れてしまった。走るのに魔力を使わないで回復魔法の為に残してると言うので、リッチなのに回復魔法使えるのかと驚く真。でもここからでも遠方に回復魔法が及ぼせるならすぐにやってとリッチに回復魔法を発動させ真は一人先へ。
先に進むとオークとかホクトとかが倒れて子供が近くで泣いていた。ここには既にリッチの回復魔法が届いていたが、ホクトに生きてる気配が見られない。でもリッチに言わせると未だ死んでないと言う。界しか使えない真はリッチの回復魔法に重ねられなかったが、界に界を重ねればと発動して何とかホクト復活。
だが助かる命と助からない命があった。オークの子供が差し出したのはあの親しく話をしたオーク(ハヤト)のネックレスだった。彼はやられてしまったらしい。
爆心地に近づくと意識が浮遊していた。これは死んでしまった証左。唯一門の向こうに飛ばされた冒険者の意識が残っていたのでそれに触ってみたら、その冒険者の記憶が流れ込む。あの冒険者にして娼婦、真に鞄がぶつけられるのから仕込んでいたのか。
さらに爆発した時の記憶も入って来た。あの冒険者達は蜃気楼都市で金になりそうなのを漁っていた。そこをオークの子(トイレに行くって言っていた子)に発見される。うるさい黙れとオークの子は蹴飛ばされ、ハヤトとホクトは廃棄予定だった武具を奪おうとするのを止めていた。あれは危険なのだと。金に目がくらんだ冒険者はハヤトとホクトを斬る。だが、その時に廃棄予定の武具が暴発。分体ちゃんが何とか防ごうとしたものの、ドラウプニルの爆発の方が遥かに大きかった。
なんてことをしやがった、あいつ。
ツィーゲに戻った娼婦冒険者。助かった、武器もあると思ったが、そこに真出現。もう目がすわっている。おまえたちはあの時に殺しておけばよかった。斬りかかって来る娼婦冒険者を跳ね返して手を斬り落とす。もう真に容赦は無い。
「さようなら」
サブタイ、ここだったのか。涙は流れるが、この涙はなんなのか。元居た世界では生き物が死ぬと悲しかったからか。それ、忘れていたの?
翌日、ハヤトと分体ちゃんの弔い。
真は後悔に溢れていた。考えが甘かったのだ。
真は平静を装ってはいた。リッチには「識」と言う名前を与える。魔法の知識があるから。そして巴に質問。何故か娼婦冒険者の記憶を読む事が出来た。あれは巴の能力だが何故出来たのか。主従関係で巴の能力が備わるのかと。巴や澪や識の説明では従者の能力は下だから主には行かないと言う。但し、絆が深い信頼しあっている緊急事態などの条件が組み合わさった時に発動するみたい。
それにしても今回は真の様子を見て敵を害する事で亜空の王たる覚悟が出来たのか、一山越えたのかと巴は思ったが、それはちょっと違った、と言うのがあるが、この作品は巴が色々な場面で洞察力を発揮してる。真はその中で動いてると言う感じがある。
今回の件で真は蜃気楼都市の構造を変える。蜃気楼都市は壁で囲んでそれ以外の亜空には出られない様にする。念の為にリザードマンには警備を頼む。これで亜空は保護出来るだろう。
また、廃棄予定の武器などはなるべく早く処分して、防壁も強力にする。その帰りに真はハヤトといつも一緒に居たオークと出会った。今回の件は自分の至らなさですまない事をしたと言うが、彼もハヤトの家族も、亜空に命を捧げるのはなんとも思っていない、謝るよりねぎらいの言葉の方が良いと言ってくれる。
レンブラント商会に行って、例の学園都市の話を改めて済ませる。その時にこの世界の地図を見せてもらうが、ほぼ日本列島。ここまでやってくれたレンブラントにもっとちゃんと自分の事を話しておこうと真は今まで隠してきたことがあると、仮面を取って見せる。でもレンブラントさんも執事さんも呪病にやられたレンブラントの妻子を見てるから大丈夫だと言ってくれた。ただ、あの化け物じみたのと同じ扱いを受けて真はショック。
真はこの世界をもっと知る為に識と学園都市へ向かう事にする。商店を出すついでに。こうして異様に立派な街道を学園都市に向かったが、その時あの女神が「見つけた」と真をどこかの場所に弾き飛ばす。
弾き飛ばされた荒野でいきなり真は襲われる。ソフィアと御剣(みつるぎ)と呼びあった二人に。
真、指落とされちゃったよ。
こんな状態で次回最終回なんですけど。