月が導く異世界道中・第9話
真との手繋ぎを僅か31秒で邪魔されて澪が怒り心頭。余計な冒険者も居るし、そこに精霊みたいなのに襲われたから困った真が巴に相談したら、まず澪の大好物を食べさせろと、そして余計な冒険者は蜃気楼都市へ飛ばしてしまえと言われた。
と言う事で冒険者は蜃気楼都市へご案内。澪には自分の血を舐めさせて落ち着かせる。普通に2対2で向き合ったらどうと言う事もなく、澪の闇魔法で相手の魔力を吸い取って魔法をキャンセル。うぉまぶしのすきに相手の弓や杖を破壊して蜘蛛の糸で拘束。
これでやっと話が出来る様になって自分は商人だから取引をしたくて来たと言うと、村へ連れて行ってくれる事になった。二人の名前はアクアとエリス。いや、スポーツ飲料どころかこのすばな女神様じゃないか。
こうして森鬼ヴィレッジに到着。こう言う所へ到着するといつもどおりに長老とご面会。四人の長老が居てその代表はニルギストリと言った。彼はエルフではなくて森鬼を自称している。長老達は順番に喋って、エルフは森の力で生きるが我々は知る事で森を管理するからエルフとは別種であると主張した。
そこへ面倒くさそうなのが入って来た。ニルギストリの息子でアドノウと言う。彼に言わせれば森鬼を自称してもエルフの祖だから違いを殊更に言い立てても仕方ないと言うのだ。それだけ告げて退出。こいつ、何しに来た。顔見せだけか。仰々しく登場したからこの後かなり関係しそうだと思ったのに。
長老達との話も終わり、滞在先の家に入ってから、アクアとエリスは自分達の師匠を紹介したいと言い出した。これも面倒な事になりそうと思ったらやはり面倒くさそうな奴が壁をぶち壊して入って来た。あれ?CVが大塚明夫さん?
師匠と言われるモンド、アクアとエリスを倒したのかと握手を求める。嫌だなと思った真だが、断っては失礼だと握手。握手で何か画策したみたいだけど、何かが起きる前に澪が32秒も手を握ったと怒ってモンドをぶっ飛ばす。
二人も変なのが登場したので真は澪に情報収集を頼んだ。澪はビデオで見たスパイですねと喜んで探りに行く。モンドの方は何かに憑かれている。アドノウの方は魔族と通信。
宴が始まる。真は澪に巴と交代してくれと頼んだからその場に澪は居ないのだが、森鬼達は不審に思わなかったのだろうか。そして遠くでアドノウとモンドが何か言い合ってると思ったら、モンドがアドノウの首を掴んで殺しちゃったよ。そして出現する黒マントのドクロさん。
周囲は驚き怯えるが、真がその黒マントドクロの方へ。おまえは知識の探求に溺れて不死のリッチになったのだなと大体の正体を見抜く。アドノウは殺したけどモンドの方は気絶してるだけって、あれだけの雰囲気だしておいてアドノウはもう退場。モンドは死んではいないけど、大塚明夫さんまで起用しておいてここで終わり?
リッチは我が知識の糧となれと真に状態異常攻撃をかけたが、それは真に吸収されてしまう。巴も到着して取り敢えずリッチは収納。この様子に驚いた長老達がかけつけて何をした、宴にかこつけて極刑に処す筈だったのにと。酷いな。だったらやはり澪が居ない時点で怪しむべきだったんじゃ、長老達。
このニルギストリを見て巴が気がつく。久しいな。実ははるか以前に蜃だった頃の巴とこのニルギストリは会っていた。そして結界の術を蜃に乞うていた。蜃と気がついてニルギストリ達は平伏。
亜空に戻ってリッチを尋問。リッチはグラントになりたくて森鬼に取り憑いていたと言う。グラントとは人種よりも上位の種。真はリッチが魔術を極めようとしていたのを知って、良かったら魔導書か何かをもらえないかと言う。何しろ自分は知り合いのオークから貰った紙切れ一枚しか持ってないのだからと。それってリッチをあっさり倒した人が魔導書をくれと言う相手に頼む言葉じゃない。単なる追い打ち。
巴の見立てではリッチがグラントを求めたのは、別の世界と自在に行き来出来る者になりたかったのだろうと見抜く。だがそれは間違い。別の世界と自在に行き来は出来ない。たまたまそれが出来た者がグラントと言われただけで、それが出来る確率は一割程度。真は元の世界へ行く手段がと思ったのに、それは残念にも叶わなかった。
自分の存在意義が失われてうなだれるリッチ。だったら真の従者になれば良いと言われる。魔法の知識はこれまで随分溜めたから真の役に立つ。と言う事で契約に入るものの、あまりに能力差があって、巴や澪の時はそれでも何とかなったものの、そのままだと真に吸収されるだけ。そんなの嫌だと言う澪達の考えで、真の魔力を弱めて魔力を溜めた指輪を貸して上げ底にして漸く従者契約が成立。
契約が成立して巴や澪みたいに人型になったんだが、やっぱり男のままだったか。
と、その時、突如巴が血を流して倒れる。
ありゃ、これは分体ちゃんに何かあったか。
あの冒険者達が不届きな事をしたのでは。