Vivy -Fluorite Eye's Song-・第1話と第2話
最初に二話連続放送する作品ってほぼ作品の出来栄えに自信のある作品なのでこれもそうなのかなと思って見始めた。
でも冒頭が何だか殺戮シーンばかりでうわぁとなったが、場面が変わってから雰囲気も変わる。AIが進歩した世界、そこでヴィヴィは史上初の自律人形AIとしてテーマパークで歌を披露していた。でも素振りは人間ぽさがあってもやはり心が伝わらないらしく人気はさっぱり。空席祭アイドルみたいな感じだった。
なのに一人霧島モモカだけはヴィヴィを買っていた。迷子になっていたモモカがヴィヴィに助けられたのだ。それ以来の仲良し。ヴィヴィと言う名前はこのモモカが付けてくれたのだ。
複雑なAIの製造を一度諦めた人類は各AIに対して一つの目標だけを与えられ、ヴィヴィにに与えられたのは歌によって人々を幸せにする事。他には案内AI、警備AIなど目標を特化した物が世の中に出ていた。
そのヴィヴィに突如としてキューブがアクセスして来る。彼は仮の名前を開発者の名前を取ってマツモトと名乗った。マツモトは100年後からやって来た。100年後に冒頭の様なAIによる殺戮が行われる。松本はそれを阻止せんが為にマツモトを送り込み、ヴィヴィを歴史改変の実行者に選んだのだ。
ヴィヴィはその話を信じないが、マツモトの予言と言うか予測と言うか記録が全て事細かに的中するのを見てマツモトの話を信じる様になる。そして何をすべきかと言えば、これからAIが暴走する迄のキーとなる出来事をなるべく大きな歴史改変にならないように変えて行くのだ。
その最初がAI命名法を提唱した相川議員が反AI主義のテロリスト集団トァクから命を守る事。マツモトの予言どおりにゴミ箱の爆発から相川を守り、そして今晩殺されると言うのを聞いたヴィヴィが警備AIに偽装して相川を守りに行く。
マツモトのシステムを操る能力とヴィヴィの予測を上回る能力で相川は助かり、一方でビルが爆破されると言う歴史上の出来事はそのままとなった。たった一人助かっただけの改変だった。AI命名法は相川が集票の為だけに思いついた小者議員だったので相川が生き残っても失脚だけしてAI命名法は成立しない。一つ些細な事ではあったが改変が出来た。
だがその未来のニュースの中でヴィヴィは別の事件の記事も見ていた。それは飛行機が爆発墜落する事故の中にあのモモカが巻き込まれていた。それに気づいたヴィヴィは助けに行こうとしたが、無情にもマツモトはそれを許さない。飛行機の爆発炎上を阻止すると言う大きな歴史改変は許さないと言うのだ。
おお、なんと言う事だろう。
流石、一時間スペシャルにするだけの内容はある。そして一時間ぶっ続けで流す意味がある。最後がこんな事になるのだから。
ヴィヴィの機械っぽさと人間ぽさの入り混じったキャラが良いし、おちゃらけた感じながら冷酷なマツモトのキャラも際立つ。ヴィヴィが選ばれた理由は単に役に立たないから早々に博物館送りとなって100年後にも保存されていたからと言う、それだけの理由だと言う冷酷な宣言にもヴィヴィはそれでも自分の目標は人を幸せにする事だとテロリストの一人すら助ける。
ドラマ、ありすぎる。