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やくならマグカップも・第4話

梅雨に入って何日か経ったその日、ちっちゃな大事件が発生しました。
いや、どっちだよ。

カシャーンって音がしたから何か割ったなとは思ったが、姫乃がお父さんの茶碗を割った音だった。お父さんのがっかり具合からみて相当愛着があった茶碗だった模様。

先日NHKのニュースの中で巣ごもり需要の一つとして「金継ぎ」が伸びていると言うのをやっていた。割れた陶磁器を金と漆を使って継ぎ合わせると言う物。大事にして愛着のある物だとこれでまた使えると言う話だったが、この作品は陶芸部だからやはりそっちよりも新しく作る方になるか。それにかなり粉々に割れているから金継ぎは難しいかもしれない。

なんて事がありまして、姫乃は自分で作って父にプレゼントする事にした。でも三華がハードル高いって言っていた。そうなの?一見単純そうに見えるけど。

割れた茶碗は父が愛着があったらしくてずっと使っていた。姫乃が物心ついた頃にはもう使っていた、ってたった十数年じゃないか。私は頓着しないから割れない限りずっと使っていてもう40年は同じ茶碗だけど。

ところでその茶碗はお茶漬け用と言う、結構特化した用途だった。なんとなくしか覚えて無くて、割れたのは処分されちゃったのでイメージしかない。こんな感じ。
参考資料

思い出せないなら陶芸部にあるので近い物をと探してみた。その結果、どんな感じで食べるのかを試してみた。こんな大きさかなと言うのは分かったが、十子に言わせれば前と全く同じに拘らなくて、これがいいんじゃないかと言うのを作ったら良いとアドバイスされた。

と言う事で姫乃はアイディアをデッサン…
参考資料
いや、つい先日あんな絵を描いていた子がたった一日でここまでの絵を。

そんな姫乃に十子が梅干しの差し入れ。お茶漬け用に。さらに姫乃の茶碗が完成する迄にと十子が昨年作ったと言う茶碗を提供。刻四郎が気にいるかなと梅干しとともにお茶漬けを食べて貰ったら手に持った時にこれはなかなかと言い、そして一口食べてみたところでこれは良いと言う感じでモリモリとお茶漬けを食べた。

そのうちに姫乃のデザイン完成。鮭茶漬けが好きなのを反映したデザインとお茶を入れすぎない様にと言うサイズのを。

と言う事で作り始めるが、ああ、やはりそれだけいくつもいくつも作ってみるんだ。そして素焼き。今まで素焼きって全然意識した事なかったが、本焼きする前の工程だそうだ。考えてみれば粘土みたいな状態に絵は描けないよね。そうか、そうだったか。

素焼きうまく行くと良いなと思った姫乃だったが、風呂からあがったところで父と祖母の会話を聞いてしまう。十子が作った茶碗はよく出来ていて手放したくない程。高校一年でこれだけの物を作るとは大したものだ。そして以前の茶碗は妻がやはり高校一年の時に初めて実用的な物を作ってくれた物だった。亡き妻の作品だったか。そりゃ愛着あったな。でもそれだと20年ちょっと使っていた訳で、そして父と母は高校の時からそう言うお付き合いしてたんだ。

あれ?おばあさん「ようもったね、30年も」って言うけど、Wikipedia見たら刻四郎は39歳って書いてる。30年だと遡りすぎ。

亡き妻の遺作、十子の上出来の茶碗、こんな二つの大きなハードルが出来てしまった姫乃。でもそれを目指した作品を姫乃は作る。

そして鮭茶漬けを出す時に姫乃の茶碗を披露。
鯨の描いてる、いや鮭を描いてる茶碗。
父は喜んでくれた感じだったが、姫乃はそっけなく後片付けしといてと立ち去る。

この立ち去り方、喜んでいる感じじゃないと思ったけど、あの手応えは十子の茶碗で父が食べた時との反応を比べてのものだったのだ。自分はまだまだ力不足なんだと思った姫乃。でも頑張るぞと。
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