俺だけ入れる隠しダンジョン・第12話・最終回
「オリヴィアの勝ち~」
本物のオリヴィアはその時にノルの声が聞えた気がしていた。ノル君、君「だけ」は死なないで。何故「だけ」なのか。それは200年前に遡る。嘗てオリヴィアの所に世界一の冒険者になりたいと言って弟子入りを求めて来た少年が居た。しかしオリヴィアは面倒だからと断る。それでもその少年は来る日も来る日もオリヴィアの後を追って来る。
オリヴィアは少しだけ根負けして、この町中でその剣で少しでも自分を傷つけられたら考えると言う。少年は必死でかかって行ったがオリヴィアは軽く身をかわす。やはり君は真っ直ぐすぎる。冒険者は無理だと。それでも少年は食い下がった。食い下がるうちに会話が生まれる。ゴブリンの倒し方とか、その中でもアイアンゴブリンの場合は目を突けとオリヴィアは教える。いつの間にか少年をちょっとづつ教育してますよ。
そしてある日、店のマスターから少年の死を告げられた。オリヴィアが駆けつけると少年は或る少女を守る為に、アイアンゴブリンと戦って死んだと知らされる。オリヴィアの教えの通りに真っ直ぐにアイアンゴブリンの目を突いて。その状況、誰か目撃者がいたのか。少女なんて怖くて見てなかったろう。
オリヴィアは後悔した。自分がちゃんとスキルを分け与えていたり、教えていたりしていたら少年は死ななかったのではないかと。そしてその少年はノルとそっくりそのままだったのだ。だからオリヴィアはノルに対して景気よくスキルとか与えていたんだ。単に暇で話し相手が欲しかっただけではなく。
でもそんなノルが大ピンチ。偽オリヴィアにやられむとしたその時、前回最低でもエマが参戦するだろうと予想したが、いつもの三人どころかレイラも加わっての加勢。ローラの前回突如として披露された怪力スキルがここで使われる。そしてルナのヒールで回復するノル。
だが偽オリヴィアは強い。次々と倒される四少女。そりゃ女の子達だけで偽オリヴィアに勝ったら主人公の面目が立たない。やはりノルが戦うが、偽オリヴィアの編集スキルがなかなかせこい。倒れたエマ達をちょっとだけ発熱させるとか、ノルの石弾が自分に返るとか。偽オリヴィアさん、いくらせこいと言ってもこれだけ次々と発動してLP大丈夫なんですかね。
そして最後はやっぱりノル君の根性で、偽オリヴィアたる死鎖呪は倒された。
ノルのLPは200迄減って(もっとギリギリ迄減るかと思ったのに)ヘトヘトになってしまったので、LPですね!LPが必要んだんですね!と四人によって美少女ヨンドイッチされてたちまち10000超えに回復。
ノルは自由になったオリヴィアの所へ。師匠と弟子と言うより母と子の如くオリヴィアの解放を喜びあった。
元の生活に戻ったノルはレアモノショップをやるかたわら、戦う力を磨く為にレイラから正拳突きなどを習う。しかし胸があててんのよ状態になっているのをローラに見咎められ、ルナにも見咎められ、LPですね!LPが必要んだんですね!と抱きつかれると、今度はエマがそれを見て、ノルは自分の物だと思いっきりディープキス。でもそんなのを見過ごすアリスではなかった。お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない。
第1話を見た時は乏しいスキルから工夫して戦う話かと思ったんだけど、後半になるにつれてそんなの無くなってしまった。