くまクマ熊ベアー・第4話
ブラックバイパーを仕留めてまたも名を上げたユナ。そんな訳でヘレンから話があると言われたが、ちょっと聞いただけでその先を聞こうともせずに帰ろうとする。ギルドマスターが聞き咎めてみると、領主からの話だと言うのでロクな事は無いと逃げようとしたのだ。ユナの領主に関するイメージ悪すぎ。
しかしギルドマスターからここの領主はそんな奴じゃない、領民の事を考える男だと言われ、さらには領主の頼みを断ったらここに居づらくなると言われると、仕方なく会いに行く。こう言う作品だから領民の事を考える領主=現代のちゃんとした政治家、みたいなイメージになるのかもしれないが、こう言う時代の価値観の「領民の事を考える」は、本来そうじゃないからね。
会ってみたら確かに気さくな男のクリフだった。そして頼みと言うのは彼の娘に会って欲しいと言う事だった。一度街で見かけて、その後も噂に上ったクマ冒険者に会いたがっていたのだ。
最初の頃はギルドで「何だありゃ」と言われた着ぐるみだったが、幼女の警戒心を解くにはうってつけだったね。
クリフの娘ノアールは部屋に入ってくるなりユナに抱きつかんばかり。外に出てくまきゅうとくまゆるを出して貰うとそちらも気に入って大はしゃぎ。そのうちに疲れて寝てしまう。
クリフからはもう一つユナにお願いがあった。近々国王の40歳の誕生日なのは知ってるな?知らない!そりゃそうだ。ユナ、こっちに来てそんな事に頓着無かったから。領主としてクリフは国王に誕生日祝いを献上したいが、良い物が無い。そこで先日ユナが倒したブラックバイパーの魔石を譲ってくれないかと言う。でもユナはモンスター退治の魔石は手元に置いておきたかった。そこでゴブリンキングが持っていた剣ならどうだと。クリフはこれはこれで滅多に手に入る物ではないと喜ぶ。ただ、クリフも見たことの無い物だから値段が付けられない。ユナは考えた末に貸し一つとする事にした。
しかしユナが領主の館でこんな事をしている間、フィナの母の病気が急に悪化していた。フィナは薬を求めて駆け回ったが、薬を飲んでも容態は良くならない。ユナが帰った時、フィナはユナの家の前で前の中を立ち尽くしていた。
ユナは話を聞いてすぐにフィナの家へ。フィナの手の傷を治した時の様にヒールの魔法を使ったものの、少し楽になっただけ。意識が戻ったフィナの母ティルミナは最期にフィナとシュリと話せてよかったと言うが、ユナはこれで最期なんてさせないと言う。
ここでどうするかと思った。すぐ前で領主に貸し一つと言ったからひょっとしてここで使うのかなとも。でも今から領主を呼んでも手遅れになるかもしれないし、そもそも領主が医師を連れてきてもダメかもしれない。
ユナはもう一度ヒールの魔法を使う。さっきは傷の治療の時と同じに見た目の回復イメージの魔法だったから駄目だったんだ。根本的な病気の治療をしないと。そうは言っても病気の本態なんてどうすんのよと思った。ひょっとしたら今のユナではどうやっても出来ない事を経験するのかなんてのも予想した。でもそうだとフィナとシュリが可愛そうすぎるからなあ。
結局ユナのイメージが勝って病気の本態を治す事に成功。フィナもシュリも喜んだし、ゲンツも思わず三人に抱きつく程喜んだ。何はともあれ人の命が救われるのは良い事だよね。
ゲンツもフィナもこのお礼はどんな事をしてでも払うと言うが、ユナとしては助けたいから助けたんだ(これは全く本心)、フィナの笑顔が見られるのが嬉しいと言う。守りたい、この笑顔。