魔女の旅々・第1話
魔女になって他の土地に旅をしたいと言ったイレイナに父は笑いながら大きくなって魔女になれたらなと軽い気持ちで承諾したが、イレイナの本気度は凄まじく最年少の14歳で魔女試験に合格してしまった。
魔女になるにはこの後魔女に弟子入りして合格しなければならない。魔女試験の時、他の子が弱すぎて話にならなかった。この調子ならすぐに魔女になれそうと思っていたイレイナだったのに、平和国ロベッタの魔女達は14歳で魔女試験に合格したイレイナに固く門を閉ざす。嫉妬かよ。そんな時に森に星屑の魔女が住みついたらしいと言う両親の噂を聞いて、ロベッタの外の魔女なら自分を弟子にしてくれるのではないかと行ってみる。
行ってみると奇妙な感じの魔女で一旦はこれはダメだと思ったものの、他に頼る先が無いので弟子入りをお願いしてみる事にする。すると星屑の魔女は噂のイレイナねと言うので、これもダメかと思ったのに星屑の魔女フランはイレイナの弟子入りにOKを出す。
それからイレイナはフランの弟子として言う事を何でもきいたものの、フランは全く魔法を教えてくれない。そうして一ヶ月が経つ。
気落ちしていたイレイナを見て頃合いねとフランはいきなり試験をすると言って、魔法を使った戦いになったが、一ヶ月何も教わっていない、単なる魔女見習いのままのイレイナは流石にフランに全く歯が立たない。
最後には何故こんな意地悪な事をするのかと泣き出してしまった。
そうだよ、イレイナ、文句を言わずにあんなに一生懸命尽くしていたじゃないか。その見返りがこれか。
泣いたイレイナを見てフランはオロオロする。実はフランはイレイナの両親に金を積まれてイレイナを教育して欲しいと言われていたのだ。自分は特別なんだと思い込む様になったイレイナに挫折と言う物を教えて欲しいと依頼されたのだ。だからあの時イレイナの両親は聞こえよがしに星屑の魔女の噂を喋ったのか。
そこからはちゃんとした教育が始まる。そしてとうとうイレイナはフランに勝つ程になり、魔女として合格した。魔女になる儀式の時にどんな名前が良いかと考えたフランはイレイナの髪の毛の色が灰色だからと言って灰色の魔女と命名してしまった。
そしてイレイナは両親との約束通り、修行の旅に出る。
ここから旅々になるのか。