富豪刑事 Balance:UNLIMITED・第9話
結局仲本と武井は茂丸と思われる人物に殺された。現対本部に戻るぞと言う加藤に対して神戸はこれは神戸家の問題だと言って警察手帳を投げ出す。
現対本部では佐伯達がどうしてこんな事にと仲本の机の上の花を見ていたが、清水は仲本のサイコロを見せてくれる。いつも二個仲本が手にしていたうちの一個、それは実は盗聴器で、残されたのは受信機の方。仲本があの場に残ったのはどうあっても尻尾を掴む為にこれを犯人に仕込む為だったのだ。それにしたって茂丸は警察官二人を相手に強すぎるだろう。今回最後の方で大助が大立ち回りをして見せるから、ひょっとしたら神戸家では男子に格闘術を仕込んでいるのかもしれない。
そこに一課の星野がやって来た。武井も殺されている訳で、そしてその場と関係していた加藤が重要参考人にされていたのだ。本当なら神戸もなのだが、ここには居ない。そして現対本部は一課の監視下に。
大助は鈴江とともに茂丸に関する調査を続けていた。鈴江によると茂丸は顔をさらした上で鈴江はそのままにしたので、もしこれが茂丸だとしても罠の可能性があると言うが、大助はそれを無視して危険があろうとこのまま続けると言う。でももうヒュスクはあまり信用出来ない。どうなんだろう、そこまで賢く出来ているのだろうか。茂丸に直接関係する物以外は従来どおりに働くのでは。
亀井が腹減ったなーと買い出しに出かけようとしたら清水がケバブもお願いねと。これで亀井達は何かが分かったらしい。清水が一課の見張りに船の模型をちょっと持っていて欲しいと言って手渡し、そのすきを見た様に佐伯と湯本もお昼を買いに外へ。
確かにケバブ屋の車はある。だが、そこには捜査用の装備も備え付けられていた。電波を受信する為に亀井が車の上に乗ってアンテナを振り回した。背の高さしか取り柄が無いと言われてしまいながら亀井奮闘。
星野は加藤を参考人として調べている途中で、加藤が武井に恨みがあったのだろうと言う。あの銀行強盗の一件だ。加藤は武井の命令で強盗に対して発砲した。だが、犯人に駆け寄った女性銀行員が強盗の銃を手にして加藤に照準を合わせる。やむなく加藤は発砲。だが後から女性銀行員は強盗とグルで、一方銃はまがい物だと判明。
いやあ、加藤さん、何故これで落ち込みますか。精神がデリケートすぎないか。ともかくこの一件で加藤は一課をやめる。その時の言い争いを星野は聞いていた。だが、加藤は武井のおかげで未だ自分は刑事をやっているのだと言う。
亀井の奮闘もあって盗聴器の音の受信に成功。だが何の音かよく分からなかったが、船の汽笛が聞こえた事でどうやら港の方らしいと分かる。何しろそう遠くの範囲は拾えない。そして汽笛は大型船らしいものだった。その情報を加藤へ。
星野は加藤の取り調べの間に荒木から武井の机の中から加藤の辞表が出て来たと渡す。加藤が「武井さんのおかげで今でも刑事をやっている」と言うのはこの事だったのだ。どうして加藤が武井を恨む事などあろうか。
大助と鈴江の方の調査も進んでいた。あの日の車の足取りから渋谷のあるパーキングに停められて、そこで茂丸は誰かと落ち合っている姿が見つかる。素性を調査したら武器商人のボディガードのフランツ・ワインスキーと出た。だが、その後の周辺の防犯カメラの映像はヒュスクによって次々と消されて行く。
大助、カメラの画像がなければ作れば良い。作るって何かと思ったら、加藤の携帯に突如あるアプリがダウンロードされる。それを見たらこれを高く掲げてぐるぐる回ったら10万円プレゼントだと。下にBalance:UNLIMITEDなんてあるから大助のしわざか。
それがダウンロードされたのは加藤ばかりではない。渋谷を中心とした人達にがんがんダウンロードされ、そしてそれを見た人達がスマホを掲げてぐるぐると。ああ、そうか、そうか、これが監視カメラになるのか。すげえアイディアだ。
また私ならこんな怪しいアプリが起動したら速攻で電源切ってSIM抜くけど、要はそれに引っかかる人間が一定数いればよい訳で、フィッシングメールと同じ。
これで茂丸の居場所が判明する。大浦埠頭。同じ頃加藤も星野に車に乗せられて大浦埠頭に向かっていた。既に佐伯達が到着していて、加藤はその手引で大型貨物船へ。程なくして大助も到着。船は既に岸壁を離れようとしていたが、大助は星野の質問に答えもせずに特殊装備らしいスーツを着て車ごと海に飛び込んだ。
既に船内に居た加藤には大助がそちらに行ったからよろしくと鈴江からの連絡が入る。加藤はコンテナの影に隠れていて様子をうかがっていたが、大助はおおっぴらにワインスキーの目の前に現れてワインスキーと格闘。スーツの能力を生かして最初は有利に戦っていたが、茂丸がジャミングを発信すると加藤の携帯が壊れるばかりか、大助の特殊スーツも動作不能となってしまった。
大助はスーツの援護なしでよく戦ったが、プロには不利で、それを加藤が陰から銃で援護しようとする。しかし加藤は未だあのトラウマが。ここで克服するのかなと思ったのだが、そうは簡単には行かない様だ。