魔王学院の不適合者~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~・第6話
レイとミサもアノスの家に招かれて、そして相変わらずのキノコグラタン。これ以外無いのか。ミサがレイにありがとうと言った内容からしたら、どうもアノスの配下になったのはミサだけで統一派全員と言う訳ではなかったみたいだ。それからアノスがミサの事を水の大精霊リュミオンに通じるものがあると言うので、ひょっとして混血の片方はそっちなのかも。
魔剣大会の開催が迫って来た。エミリア先生は誇らしげにこのクラスから選抜された生徒が居て、それはレイだと呼びあげた。しかしもうひとり居て、それはアノス。明らかにテンションが違っていてワロタw そして統一派はミサ以外はアノスの配下になれなかったみたいなのに忠誠と言うかファン心理は変わっていない。
大会に出るには魔剣を用意しておかないとならない。
アノスは疑問に思っていた。皇族はアノスを目立つのを嫌って魔剣大会に出したくは無かった筈なのに何故わざわざアノスを選抜したのか。そんな時にミサが七魔皇老のメルヘイス・ボランが来ていると言うのでアノスは会ってみる事にする。
メルヘイスはアイヴィスとは違ってアノスに会った途端に魔王の再来と認めた。でも2000年前の記憶はやはり失っている。アイヴィスと違うのは記憶を失った直後に何者かから逃げる為に壁を越えていた。そして壁を再び越える魔力を蓄えるのに100年かかったと言うのだ。
このメルヘイスにアノスは聞いてみた。自分をわざわざ魔剣大会に出させようとしている奴が居る。その狙いは何かと。メルヘイスは事情は知らないが予想としては統一派のシンボルであるアノスを魔剣大会で負かして統一派の希望を打ち砕こうとする皇族至上主義者のたくらみではないかと言う。だから罠にはまらない様に魔剣大会の出場は見送った方が良いと言うのだ。アノスも確かにここ迄は魔剣大会への出場は乗り気ではなかった。
ところが家に帰ってみるとミーシャが来ていて母からキノコグラタンの作り方を教わっていた。キノコグラタンを囲んで母とミーシャと話をすると、母は今日エミリア先生がわざわざ家に来てアノスが魔剣大会に選抜されたと告げて行ったと言うのだ。これで母は期待してしまった。アノスが出て優勝する事を。アノス、こっちから攻められたら弱いな。それにミーシャは魔剣大会に勝ったらポイントが貰えて魔王になる可能性が高くなると言うと、母はますます期待してしまう。そして今ここに居ない父が何かしてるらしい。
アノス、食事を作ってくれた礼に何でもしてやるぞとミーシャに行ったらミーシャはお出かけしたいと言う。それに応えてアノスは物見山かと。いや、世間では普通はでえとと言います。
ミーシャが行ったのは魔法模型店。魔法でミニチュアを作るのだが、ミーシャの作品は評判が良いらしい。店主もまた作って欲しいと工房を自由に使わせる。魔法模型だけあって、専用の台の上で魔法を使う事でミニチュアが出来る。アノスもやってみるかと言われてやる訳だが、そりゃ魔法に関する事でアノスに何かやらせたらただではすまない。この街を再現したのだが、店主が異様に驚いたのも無理はない。手のひらの大きさどころか指先の大きさすらないサイズで街を再現したのだから。店主はこの店まるごとやるから欲しいと言うが、アノスはこれは別用があるからダメだと。
その別用はミーシャへの指輪としてのプレゼント。おやおや、これでアノスからミーシャへの指輪は二つ目ですね。
そんな時、公園でミーシャは猫喫茶を発見してたまらない表情に。そんなに猫が好きかとその猫喫茶へアノスはミーシャを連れて行った。実はアノスはここで用事があって、それは偵察猫となったアイヴィスから情報を貰う事。
アノスは抜かり無くメルヘイスの事をアイヴィスに調べさせていた。そして分かったのは実際に統一派を牛耳っているのはメルヘイスの背後の誰かなのだと言う。それとは別に正体不明の人物がこの街に居る。ログノース魔法医院の関係者で、ミッドヘイズの魔王エリオが建てた医院だが、エリオもお飾りで裏に何者かが居ると言う。
こう言われて魔法医院を見に来たアノス。見た目だけだと怪しい雰囲気は無い…いや、人間の病院の例だと門を閉ざして誰も出入りしていない病院って怪しいんですけど。そこに通り掛かるレイ。ここに母が入院していると言うのだ。アノスがどんな病だろうと治してやると言うのにレイは断った。
魔剣大会の当日。母がアノスにつきあって会場に。結局この時点でも父は帰って来ていない。またも母は話をはぐらかして人混みの中に消えて行く。そこにアイヴィス猫から報告。今回の魔剣大会にメルヘイスは無関係だが、他の七魔皇老のガイオルとイドルが関わっている。そいつらってひょっとしてあの魔剣を抜いたら手合わせしてやるぞと言ってあっさりアノスとレイに負けた二人?
この時点ではアノスはやはり魔剣大会に出る気持ちはなかった。最初の試合はクルト・ルードウェルとアノス・ヴォルディゴード。あれ?アノス、出る気無いって言っていたのに試合は組まれたのか。だからアノスの姿はそこにはない。これを見て周りがびびって逃げたんだろうとかヤジを飛ばし始めた。
統一派のみんなはそのヤジに怒っていたが、アノスは平然と見ている。だが母は平然と見過ごさない。会場全体に聞こえよとばかりにアノスちゃんは逃げてないと。そこに父がやって来た。頭に怪我を負いながら。アノスの為にちょっと(ちょっと!)危険をおかして魔剣を作っていたのだ。この母とこの父、流石のアノスが気持ちを動かされる。大魔王アノス、転生した先の両親に恵まれていた。これで目を覚まして、姿を見せぬ敵など気にしてる所ではないと魔剣大会に出場する。