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アルテ・第1話

16世紀初頭と言われるとまず思い浮かべるのはルターの宗教改革なのだが、それよりもこの作品はルネサンス期であると言う方が重要らしい。

裕福ではない貴族の娘として生まれたアルテは、女性の嗜みの一つとして絵を描くのを習ったらそれに嵌ってしまった。ところが父親が亡くなってしまい、家の状況は以前よりも悪化。なんとかちゃんとした相手と結婚して将来を確実にして欲しいと願う母はアルテが絵ばかり描いているのを叱り、しかも今までにアルテが描いた絵を燃やしてしまった。

自分のやりたい事がこのままでは出来ないと考えたアルテは、今迄描き貯めた絵を持参して絵画工房へ弟子入り志願に回るものの「女だから」と言う理由で門前払い。それにしてもいくら大貴族ではないと言っても、貴族の娘をあそこまで邪険にして良いものなのか。

リストアップした最後の工房へ行ったもののやはり女だからと強く拒絶されて突き飛ばされてしまう。そんなに女だからダメなのか、だったらこうしてやるとアルテは長い髪の毛をバッサリと切断。しかも胸もあったらダメだとパテをふるい上げたところを、騒ぎを聞きつけたレオに制止される。
参考資料

工房の親方は、丁度いい、レオお前のところは未だ弟子が居ないんだろう、この娘を引き取れと厄介払いをする。

渋々自分の工房にアルテを連れて来たレオに、アルテは弟子にして欲しい、絵を見てほしいと頼む。そうかと言ってレオは絵を手にした。今迄散々見もせずに拒絶されて来たので、アルテにはこれだけでも嬉しい事だった。

レオは出かけて帰って来る迄に画板を全部綺麗に仕上げたら弟子にしてやっても良いと言って出かけた。レオとしてはそんな事は無理で、特に貴族の娘などに出来る訳がないと考えたのだ。

だがアルテは違った。どうしても絵を描きたい。その一心で徹夜で画板を仕上げていく。翌日レオが、どうせあの娘は閉口して帰ったろう、と帰ってみるとそこには床で寝ているアルテが。画板を全部仕上げ終わっていた。アルテを見て、嘗て物乞いから這い上がった自分の姿を重ね合わせるレオ。

最初は弟子にするつもりなんぞなかったと聞いて、あっさりと帰ろうとするアルテを引き止めて今は本気で弟子にすると告げる。

これ以降は普通の弟子なら単なる修行時代の始まりなのだろうが、女と言う事で当時は差別されていたアルテがどう頑張って行くか。

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