放課後さいころ倶楽部・第7話
美姫が一人で喫茶店に居たらマキが入って来た…誰だったっけ、ああ、昔いじめられた子かもと思ったけど、そうじゃなくて助けてくれたおねーさん。
一人なのかと聞かれて、今日は綾も翠も別の用事と答えたら、友達はその二人しかいないのかとか、キツイなw 暇してるなら付き合えと言われてバイクに乗せられる。美姫が怖がってるのにマキはもっと飛ばすぞと。それにしてもいくら夏でもあんなに肌を出してたらバイクは寒いんじゃないのか。
着いた所は山中の川辺。誰も居ないのがポイントか。マキは早速川の中にパシャパシャと入って行く。気持ち良いから美姫も入れと。ところがマキは調子に乗って魚を手掴みしようとして動き回った結果、転倒してびしょ濡れになってしまった。
笑う美姫にマキはそっちにもと水をかけるから二人共ビショビショ。
着替えが無いと、上の方を脱いで干す。すぐ乾くとマキは言うが、マキのあれはスポーツブラみたいのとは違うのか。
乾くまでの間、美姫が丁度カバンの中に入れっぱなしだった「もんじろう」を遊ぶ事にした。立方体に一文字づつ平仮名が書いてあって、それを並べて言葉を作る。よーし悪口合戦だなとマキが方向性を決めてガンガン美姫を攻めた。一方美姫はそんなつもりじゃなかったし、マキにダメージを与える悪口は思いつけなかった。
しかしこのゲーム終わりが無い。悪口合戦で勝って呵々と笑うマキに、美姫は強くて良いな、自分は弱くて強くなりたいと思っているのにと。確かに美姫はいじめられていたなと言うマキだが、でもあれは自分が腹がたったからやったんだと言う。子供の頃、父親が弱い立場の母と自分にあたってばかりいたのに腹を立てて、弱い人間相手にいじめるのを許せなかったからやったのだと。でもマキは、美姫は悪口が言えないのはそれで相手が傷つくのを知ってるから、それが美姫の良いところなのだと言ってくれた。そうなんだよね。特に大人になってからは他人へ発した悪口は自分への悪口になるんだよ。
優しくしてくれたマキに、今度は美姫はラヴラヴ合戦だと言ってマキを褒める言葉を次々に出す。これには逆にマキは照れてしまって困ってしまった。こんな事をするなんて美姫はドSやなともw
これで美姫の夏休みは終わり。二学期になって文化祭の季節となる。美姫と綾と翠はボードゲームカフェをやろうと生徒会に申請したものの、副会長の蓮がにべもなく却下。そうですか、だったらいいですと翠はあっさり引き下がった。生徒会室から出た所で、美姫は杖をついた人物を見かける。
実はそれは生徒会長の田上翔太で、一人でひょっこりやって来たので蓮はみんなを呼んで来ると言って生徒会室を出て行った。残った翔太は、ほー文化祭の準備かと部屋を眺めていたが、そこにボードゲームカフェの申請書を発見する。
さいころ倶楽部では申請が通らなかった事に綾とかが不満を漏らしていたが、そこへ翔太がやって来た。美姫はさっき見かけた松葉杖の人だと分かるが、でも誰なのだろうと思いつかない。
翔太はここにあるのが全部ボードゲームだと聞いて驚く。試しに何かやって行かないかと翠が言うが、多すぎて分からない。するとTHE ISLANDゲームを選んでくれた。このゲームは、ヘックスに平地、森林、山岳の三種類の土地を置き、時間とともに低い平地から水没して行く。プレヤーはそれ迄に島から自分のコマを脱出させないといけない。土地のタイルの裏にはアクションが書かれていて、サメ等を出現させられる。サメ等にやられな様にして舟で脱出しなければならない。敢えて舟から降りる事も可能だが、自力で泳ぐ時は1ヘックスしか進めない。舟なら3ヘックス進める。
ひとつだけ「火山の噴火」と言うアクションがあって、それを引くと島全体が沈んでゲーム終了。その時点での点数計算となる。
プレイを始めると翠が容赦なく翔太を攻める。相変わらず初心者にも手を抜かない。翔太は思い切りの良い男で、敢えて舟から降りて泳ぐのを選んだ。ところがここで美姫が噴火のアクションを当ててしまい、ゲーム終了。綾と翔太が負けたが、翔太はこれは面白い、まさに祭っぽいと喜ぶ。
お気に召しましたか生徒会長、と、翠は最初から生徒会長だと分かって誘ったのだ。これは作戦勝ちか。
さいころ倶楽部のボードゲームを堪能して、翔太はボードゲームカフェを許可してくれた。蓮、不満そうだったけど。