歌舞伎町シャーロック・第8話
アイリーンがモラン區長から奪ったUSBメモリの中身はつまらないリベンジポルノなどではない。あの金は持っていそうなゴドフリーと結婚が決まっていてモランと揉めるなどわざわざする訳が無い。では何なのか。パスワードを入れろと言われたアイリーンだったが自分もパスワードを知らない。せいぜい頑張って解析しろと言い捨てて出て行った。
なのにホームズとワトソンがパイプキャットに行ってみたら小林がドアの掃除をしている。中に入るとアイリーンがこの店でバイトする事になったと言うのだ。そして小林と京極を顎で使っていた。
そこに今回の依頼人が入店。母子家庭で母は城田結衣。元夫は結衣が妊娠したところでよそに女を付くて出て行った。それ依頼母子で頑張って生活していた。だが離婚が成立していたのに、最近突如として娘のえみりをこちらで養育するからよこせと言って来たのだ。普通ならこれは完全に拒否出来る。だが、実は結衣は心臓の病気を持っていて、それを隠して仕事をしていたが、そのカルテを元夫が入手してこれをバラされたくなかったらえみりを寄越せと言って来たのだ。子供を育てられる能力が無いと裁判所に判断されたらえみりを失ってしまう。
だから今回の依頼は元夫からカルテを奪うと言うもの。S級並盛100万円。元夫はミルヴァートンと言って元記者。しかし退職して今はどうしているか分からない。当時の写真だけが手がかり。歌舞伎町に居ると言う情報だけはある。歌舞伎町の人間なら見つけるのは簡単だと小林やルーシーは言うが、ハドソン夫人は見ない顔だと。
S級なので参加者で競い合うが、京極は早々と出て行った。ホームズもつまらない案件だと言って不参加を表明したが、なんとアイリーンが自分が参加すると言って、助手にジョンワー小林を指名。
え?これがアイリーンとジョンワー小林?w
みんなが出た後で結衣が倒れてしまった。熱を出している。これはいけないとハドソン夫人が抱き抱えて病院へ。残ったえみりをホームズが面倒を見る羽目になってしまった。お腹が空いていそうなえみりにホームズは自分が食べる様なご飯を与えたが、当然まずくて投げ返されてしまった。
ハドソン夫人が見ない顔だと言ったとおりにベルモントやモーンスタン姉妹が探しても見つからない。アイリーンはそれを最初から見越して雀荘に居るトニー茂(出版業界のドン)を求めたのだ。
自分を茂と呼ぶトニー茂(ところでどっちが名前で名字だ)は見返りは何だと言うのでモランの学歴詐称の情報をネタに渡すアイリーン。茂によるとミルヴァートンは闇の恐喝王。著名人の強請りネタを手にしてはそれで金を得ている。流石に元記者。現在の表向きの仕事は実業家。沢山の偽名を使っていくつもの店を持っている。住居は不明だが、ある店舗の事務所をねぐらにしているらしい。最近はお気に入りの店舗がある。そして今は記者時代とは外見が大きく変わった。それを見て茂はポエムを読んだ程。
そのポエムとは?そっちの代償も貰おうと言うと、アイリーンは今度は自分の情報を渡す事にする。え?自分の?
アイリーンが調査している間、ホームズは自宅でえみりの子守をしていたが、PCを叩かれたりノートにいたずら書きをされたり。そんな子の居る近くで落語家のプラモを作って大丈夫かとこの時は思った。
茂の情報を元にしてワトソンとアイリーンは花魁居酒屋「ありんす」をはる。しかしワトソンが店内を見渡してもミルヴァートンらしき男は居ない。もっとも、昔の写真と、すっかり変わった時の茂のポエムだけが手がかりで探しているのでそんなには分かるまい。だが、ワトソンは気が付いた。「まるでオセロなんだもの」ってポエム、オセロ?そうか白から黒に変わると言う事で目に入った黒い男がそれなのだろう。
ワトソンが見つけたのでアイリーンは損保レディに化けて社長のミルヴァートンに接触。さっき郵便ポストに入っていた損保会社の封筒を抜き取っていたからなあ。アイリーンは酔わせて首尾よく何かを掴んだらしい。だが帰ろうとした所で黒木アガサを発見した。昔一緒に仕事をしたアガサ。それがここで働いていてしかも借金があるらしい。
それをアイリーンが払って話を聞いた。例によってミルヴァートンはアガサの秘密を掴んで強請っていたのだ。もう金を払うなと言うアイリーン。
ホームズの家でアイリーンが待っていた。誰が来たかと言うとミルヴァートン。「ありんす」で未成年を雇っているだろうと。その証拠はあの時に酔わせてはかせた動画。これを警察に持ち込まれたくなかったら取引しろと迫るのだが、ミルヴァートンは警察のおえらいさんの秘密を掴んでいるから持ち込みたかったら勝手にしろと全く取り合わない。
それは分かった。それとは別にアガサは昨日金を払った筈なのにアガサの秘密の整形と性転換のネタを何故ばらしたのかと聞くと、5秒遅れたからだと言い捨てる。そして立ち去り際にホームズがえみりをどこに売るつもりかと聞くと、気づいたかと言って幼女好きの成金に売り飛ばすのだとぬけぬけと言い放つ。ワトソン、激怒。
こうなったらカルテを盗むしかない。ではそれはどこに?少なくともミルヴァートンの事務所だろう。ではその事務所は?ここで今回のホームズの推理落語が始まる。ホームズはミルヴァートンを観察して臭いと言っていた。その臭さは消毒塩素の匂い。そして充血した目。だから…と言いかけたところでアイリーンはさっさとプールへ行くとワトソンを連れて出て行く。最後まで言わせなかったホームズも腹を立ててついて行く。
ミルヴァートンの所有するナイトプールへ。しかし事務所の入口は警備員が固めていた。そこでホームズがワトソンのパンツを剥ぎ取ってプールへ投げ込む。それを追ってワトソンがプールへ走るからそこで大騒ぎに。いや、物陰に居たのだから別にぱんつ追わなくとも。でもおかげで警備員はそっちに駆け寄ったのでアイリーンとホームズは事務所の中に入れた。
事務所の中はミルヴァートンが消毒塩素の匂いをさせて目が充血するにふさわしい、ベッドの周りをプールで囲んだ部屋。アイリーンは潜って下から金庫を発見。アガサがベッドの下に金庫があると言っていたらしい。だったらその時にナイトプールの事務所とか言わなかったのか。
そこにミルヴァートンが帰って来た。アイリーンとホームズは日焼けマシンの中に咄嗟に隠れたものの、さっきアイリーンは潜ったから足跡が濡れている。それに気づいたミルヴァートンが日焼けマシンの方へ。あと少しで開けられると言う所で誰かが入って来てミルヴァートンを銃撃してしまった。
ホームズは日焼けマシンの中でアイリーンの胸に押しつぶされて気絶していた。だからこの事件は知らない。アイリーンが金庫とさらに犯人が落とした何かを拾ってホームズを起こしてそこを脱出。
犯人は現場に戻る。落とし物をしたのだから。やって来たアガサを捕まえてアイリーンはこれを落としたのだろうとイヤークリップを渡した。そして何も言わないから逃げろと。
こうして診断書は手に入ってそれを結衣の前で焼却処分。しかし今は電子カルテだから紙を奪っても駄目なのではと思ったが、そもそもミルヴァートンは殺されたしね。えみりにはホームズからあの落語家プラモをプレゼント。あれって、えみりに渡したのか。
しかし話はここで終わらなかった。レストレード警部がやって来てミルヴァートンの犯人探しに協力してくれと言うが、ホームズが迷宮入りだとあっさり拒否した。何しろあれだけ沢山の強請りをやっていたのだから容疑者があまりに多すぎる。でもホームズ知ってて言ったんだろうな。
その時レストレード警部に電話。切り裂きジャックが出現した。被害者は黒木アガサ!
青い顔をして入って来たアイリーンが持っていたのは箱で、そこにはあのアイリーンが拾ったアガサのイヤークリップをした耳だけが切り裂かれて入っていた。