ドメスティックな彼女・第2話
陽菜にキスをしている場面を瑠衣に見られた。瑠衣は酔い潰れてる陽菜をひきずって部屋に連れて行く。
翌朝夏生は寝坊して髪の毛がモシャモシャのまま学校へ行く事になった。瑠衣が起こしに行った筈だがと後から聞かされるが、そもそも今迄父親と二人暮らしで遅刻は無かったと言うのだから、自分で起きられない方がおかしいのではないか。
モシャモシャの神ノまま学校へ行くと陽菜がそっちの方がかわいいと言う。そして昨晩の事を聞いたら、キスしちゃった?と聞くのだ。ドキっとする夏生だが、陽菜は酔うと女の子にもキスする前科があると言うのだ。本当に無防備すぎる。
和志の情報で2組に転校生の女の子が来ると言う。ああ、どう考えてもそれは瑠衣でしょう。夏生は二人に引っ張られて見に行ったら案の定瑠衣だった。ところで悠弥と和志は合コンの時に見ているので、瑠衣が誰なのかは分かっている。そう言う訳でもないだろうが、夏生は普通に近寄って瑠衣に声をかけた。親の再婚で家族になった事を学校で話すかどうかなのだが、夏生が別に話さなくてもいいんじゃないかと言うと、瑠衣は分かった言いたくないのならいいとプイと行ってしまう。
昼休みに気になって夏生は瑠衣の教室に行くと瑠衣は一人で弁当を食べている。最初に見に行った時はあんなに大勢周りに人が居たのにどうしたんだと聞くと休み時間ごとに減って行ったと言う。いつもの調子でぶっきらぼうに答えているうちにどんどん離れて行ったのだ。
何だそりゃと夏生は瑠偉に普通の会話の仕方を教えてやると言い出して、突如おねえ言葉に。女の子の友達のふりなのだそうだが、それはどうなのよ。ともかくこうして傍目も憚らずに練習開始。瑠衣もよく付き合う。おかげでエキサイトして大声でのやりとりとなったのでクラスの生徒は皆笑い出し、瑠衣が別に悪気がある訳じゃないと分かって、これで瑠衣はクラスに溶け込める。
家に帰って来て、やれやれの夏生が風呂に入ろうとすると、予想された事だが瑠衣が先に入っていた。慌てて出た夏生だが、瑠衣は入って来いと言う。話したい事があるから。瑠衣は昨晩夏生が陽菜にキスをしていたのを見て、相手構わずにそんな事をする男かと思ったものの、今日の様子からはそんな人間じゃないと思った。だったら昨晩のアレは陽菜に同情したキスなのかと。同情?やはり陽菜のあの涙は彼氏と何かあったと言う事か。だが夏生が事情を知らなそうな雰囲気だったので、瑠衣はここで言葉を切る。
翌日は父と母が役所に婚姻届を出してそのまま夕食もとって来ると言うので、この日は三人での夕食となった。陽菜の手料理かと思った夏生だが、陽菜が作ったのはサラダとか冷奴とか全然手を加えない物ばかりで、料理は瑠衣がやったのだった。
夕食後、瑠衣はさっさと部屋に戻って本を読む。二人だけになったのを機に夏生は陽菜に彼氏とうまく行ってないのかと聞くと、陽菜は珍しく真声になって言いたくないと言う。そこに電話。名前は「萩原柊」。外に出て来ると言うので夏生は夜は危ないと言うが、家の前だからと。そして夏生は出て来るなと言う。だが20分経っても戻らない。気にしているうちに外から陽菜の「もういい!」と言う声がして家の中に駆け込んだ。
ただならぬ様子の陽菜の肩を夏生は掴むが、陽菜は何も言わない。そのうちにチャイムの音。やべーぞ、おしかけるつもりか。夏生はどうしたものかと迷ったが、陽菜は出なくて良いと言う。そこに瑠衣がやって来た。瑠衣はためらわずにドアを開けたが、入って来たのは父と母でした。
陽菜が相手ともめて「もういい!」と言うのは何か思うように行かない事かな。