盾の勇者の成り上がり・第2話
盾の勇者と言う事で防御しか出来ない尚文。そこに声をかけたのが緒方さん声の奴隷商。胡散臭い一方で物を見る目がありそうで、尚文の何かを見いだした様だ。だからわざわざ自分から尚文に近寄ってお入り用の奴隷を売りますと言いだした。そんな訳で、一番攻撃力のある一番高い獣人を先ず尚文に見せる。金貨15枚。高すぎて今の尚文に出せないのは承知。しかし一番高いのを見せて目を肥やすのが目的だった。
尚文は一番安いのを見せろと言うので、奴隷商はさっきの咳をしていた少女亜人の付近に連れて行く。咳をしていた少女は前の持ち主に嬲られて(えーと、もしかしてもう非○○?w)こんな状態になってしまい、恐らく長くはもたないのではないかと言って話を続けようとしたのに、尚文はそれを聞かずにこいつをよこせと言って銀貨30枚+1枚で買い取った。
尚文の後ろ姿を見てぞくぞくしますなあと喜ぶ奴隷商。
少女の名前を聞くとラフタリアと答える。転スラ見てるから、この手の魔物っぽいのは未だ名前が無い様な感覚だったが、自分で名前を答えられる程度の状態ではあったんだ。そしてそれは後からラフタリアが何故奴隷になっているのかの回想で分かる。
尚文はラフタリアを例の武器屋に連れて行って銀貨6枚でこいつに見合った装備をよこせと言う。武器屋のおっさんが見繕って服と装備を揃えたので尚文は武器屋を後にするのだが、奴隷を買って隷従させている尚文の姿を見て武器屋のおっさんはこの国のせいなのかあいつも汚れてしまったなあと見送るのだった。まあ今の尚文ならたとえ少女相手でも甘い顔はしないんだろう。それに奴隷商でラフタリアを買った時は従順な武器として買ったと言いはなったので。
とは言っても悪人になった訳ではない。だから尚文はラフタリアを連れて食事処へ入る。「亜人立ち入り禁止」と書かれていても無視して。店員は露骨に嫌な顔をするし、周りの客も嫌な顔をするが、かと言ってもめ事にはならず、尚文はむこうで食事をしている子と同じものをラフタリアに注文した。自分は一番安いランチ。どうも味覚が失われているらしい。ラフタリアはお子様ランチを見て大喜びだった。この時、上に乗っている旗が単なる白旗なのでやっぱりこの世界じゃ日の丸じゃないなあと思ったのだがw
その後は野宿をするのだが、尚文は薬を作って少女に飲ませた。尚文の診断では風邪だと言うのだ。どうやら診たては合っていたらしくその後少女は段々咳をしなくなる。その後も宿に泊まったり、ラフタリアがおねしょしたりw、でも手ひどく叱られるかと思ったのにそうじゃなかったり、ラフタリアは恐らく段々尚文に馴れて行っただろう。
ラフタリアを買って一気に手持ちの金が減った尚文ではあったが、薬を作るスキルを持ってそれを薬屋に売るのでまたジワジワとお金が増える。
野宿の最中にラフタリアは昔の夢を見た。優しい両親に育てられ、この世に何かあった場合は四人の勇者が出現すると言う話を聞かされていた。だから盾の勇者と言うのは普通に知っていた。しかも変な先入観無しに。ところがその両親は魔物に襲われてラフタリアを逃がす為に犠牲になったのだ。あれが前の「波」か。こうしてラフタリアは奴隷に身を落とし、そして魔物にトラウマを持つ。
だが、尚文はラフタリアに戦う練習をさせる。その為に買ったのだから。まずは風船モンスターを破裂させる練習。最初は全く出来なかったのが段々風船モンスターを潰せる様になっていた。街の住人が風船モンスターを見ると恐れるだけなのからしたらこれだけでも大きな進歩だろう。それにラフタリアがレベルアップすると同時に尚文もレベルアップするのだ。
少し戦いに慣れてきたところでとうとう風船ではない、ウサギの様なモンスターが出現する。風船なら破裂するだけだが、動物の様なモンスターだと恐らく血が出る。ラフタリアにはそれはトラウマだった。だが、尚文に励まされてなんとか突き刺した。
次に尚文が向かったのはモンスターが出る様になった為に放棄された鉱山。教えてくれた住人は勇者が召喚されたと言うのに、一体勇者達は何をしているのかとぼやいていた。ホント、他の三人は何やってるんでしょうね。
尚文はラフタリアを連れて鉱山の中へ。危険があったらすぐ逃げるぞと言う事にしていたが、鉱石を掘り出したところでケルベロスの様なモンスターが出現。ラフタリアは両親を殺されたの時と同じ種類の相手にすっかりすくんでしまい動けない。こうなったら仕方ない。自分が時間を稼ぐからお前だけで逃げろと言われたラフタリアだったが、これはあの時の両親の姿と二重写しになる。また自分だけ放り出されてしまうのか。もう一人になるのは嫌だと気持ちを固めたラフタリアがケルベロスを突き刺して倒す。あの強そうな相手を突き刺して倒すのだから進歩したなあ。
しかし無事に倒せた後でラフタリアは尚文に泣きついた。もう一人にしないでと。分かったと言う尚文だったが、ラフタリアはもう少しこのままでと抱きついたままだった。これ、滅茶苦茶可愛い。
鉱石が高く売れて今日は一杯のごちそう。そしてあのお子様ランチだが、やはりお子様ランチには日の丸。
異世界物だけど、主人公ともども下積みから成長して行くってのはイイネ。