アンゴルモア元寇合戦記・第9話
金田城にひたひたと押し寄せる元の軍隊。見張りからの連絡では元は南からやって来る。従って金田城としては南門に手勢のほとんどを割く事にした。長嶺判官はそれを決めたが、その間に迅三郎が何をしていたのかと言えば対馬に着いた頃に地元民からの情報を元にして対馬の形を地面に作ったのと同じ様に金田城の形を地面に作っていた。そして長嶺判官に問う、我々はどこにどれだけ配置すれば良いのかと。

迅三郎の鳥瞰図作成能力はここでも感心されて、西に若干名の兵を置く事にした。どうやら白石は元とは西からの攻略の約束をしていたらしい。西に兵を置くのかと呟く。そして自分が西の守りに行こうと志願した。
迅三郎は南門の守りではなく、南門の外でのお出迎えの役割を志願する。
元の先鋒隊のチョークルは静かに南門に近づいていた。そこを目がけて木の上からの矢の攻撃。葉が生い茂って見えない先に反撃するチョークルの兵。ところが待ち伏せは木の上だけではなかった。下の方からも迅三郎の奇襲。すっかり翻弄されるものの、数で押すチョークルに対して迅三郎の麾下の兵はもうすっかり慣れてさっさと退却をする。
この襲撃は元の兵を一番手厚い守りの南門に集める目的があった。その通りに元軍は南門に押し寄せて来る。しかし金田城の守りは堅い。それに対してウリヤエンデイはチョークルはこれまでも攻城戦に慣れていると戦闘を見守る。確かに矢に対しては硬い盾で守って城下に近づいて来た。
これに対して威力を見せるのが以前迅三郎達がこれは一体なんだと見ていた投石機だった。盾で守るチョークルの兵を薙ぎ倒す。それでも投石機に動じる事なく前進して城壁に梯子をかけるものの、これも押し返された。南門は善戦している。
西門に到着した白石達。こちらはこの時点では静かだった。だがそちらにも元軍のオチルバトの兵が静かに迫って来ていた。南門が苦戦して突破されたのではないか、家族の居る主郭がやられたのではないかと動揺が走る兵士達。
この機に白石は他の兵に対して南門の援軍に回ったらどうかと勧める。何かあったらすぐに狼煙で知らせるからと。家族や南門が不安になった兵士達は白石の言葉に従って南門の方へ向かった。だが数名が残る。対馬と無関係の白石が一人で西門を守ると言うのに置いて行けないと言うのだ。白石は裏切るにしても目の前で犠牲を出したくなかったのに、さらにはこんな事まで言われてしまって心を痛める。
その残った兵に元軍が矢を射掛けて殺害。オチルバト達が西門から侵入した。
オチルバトの兵はひそかに主郭に向かっていた。無防備そうに見えた主郭を見つけたものの、そこにはこれに備えた守りもあった。山を炎上させてオチルバトを筆頭に敵兵を焼き殺す。こうして主郭(城砦の中でメインになる砦)の方で大きな火の手が上がる。ウリヤエンデイはあいつめー派手にやってしまったなこれじゃ獲物が台無しじゃないかと思っていたが、やられたのは元軍。
輝日姫も東壁で奮戦していた。そこに援軍にやって来たのが貝谷権太郎なのだが、輝日姫の視線は別の者を探している。権太郎、察しが良すぎて迅三郎は居ないと言うから、輝日姫が慌ててあっちとこっちでどっちが大事だと思っているのかとw

フンビシの元軍のもとにはやけこげとなったオチルバトが放り出される。おお、何という姿になったのだと嘆くウリヤエンデイ。流石にカラウンはこの攻城戦は犠牲が大きくなりすぎ出したと感じて、攻撃を中止する事を申し出る。だがウリヤエンデイはオチルバトの亡骸を前にそんな事は出来ないと戦闘の継続を宣言。
この頃、長嶺判官や迅三郎達は敵の攻撃が緩慢になった事に気が付いていた。兵の数こそ増えたが攻撃への執念が感じられないと。とするとこれは囮で南門に守備兵を集めて他から侵攻しようとしているのではないかと。
そこで迅三郎は撃って出る。まさに義経の一ノ谷の逆落としの如し。騎馬にて一騎に下り、敵将チョークルの首を獲ろうと攻め寄せる。迅三郎は一太刀浴びせたものの深くは斬り込めずに退却。あいつこそは山間部で奮戦した将だ、あれを討ち取れと命ずるウリヤエンデイ。だがそのウリヤエンデイ目がけて矢が放たれた。
すんでの所で盾で守られたウリヤエンデイだが、今回は前回よりもずっと肝を冷やした。そこで先程撤退を進言したカラウンにチラチラと視線を送る。輝日姫の側近権太郎と同様にカラウンも主の視線を察知して再度撤退を進言する。
ウリヤエンデイは継戦のそぶりを見せながら、九州本土への攻撃が本務だから仕方ないと撤退を決めた。
戦闘がひとやま超えて西門からは相変わらず何の報せも来ない。長嶺判官は白石を疑っていた。迅三郎がそれを確かめに一人で向かう。そこには黄昏れていた白石。迅三郎は元の所へ走らぬのかと見抜いているのを告げる。
白石、こうなってはお前の首を携えないと元には下れぬと言う。

おや?この感じはもう金田城の攻城戦は終わって迅三郎と白石の対決、そしてその後の対馬でこのシリーズは終わりとするのか?

