ヴァイオレット・エヴァーガーデン・第11話
C.H郵便社に依頼が来た。そこは大戦終結後もその結果に不満を持つ継戦派と和平を受け入れるべきだとする穏健派とで内戦状態となっていた。戦争終結を受け入れろと言う穏健派にとっては内戦状態と言うのは全くの本末転倒だろう。現地の事情はどうあれ、そんな危険な場所に社員を送る訳にはいかないとクラウディアは言う。カトレアはそんな戦場だからこそ手紙を送りたいと思っているのだろうにねと言う。その言葉が立ち聞きしてしまったヴァイオレットにささった。嘗ての機械人形だったヴァイオレットが今や人の心を伝える伝道師。
依頼主はどうやら穏健派の兵士。どうやらエイダンと言う若い兵士で、故郷に残した女性の写真とハンカチを手にして、なんとか手紙を出したいと願っている様だ。

クトリガル国への長い旅をして現地近くへ到着したヴァイオレットだが、目的のメナスへ行く手段が無い。地元の郵便社に自分をそこまで配達して欲しいと願った。だが、メナスは周囲が継戦派に落とされていてとても近づけないと断れる。地図を見たヴァイオレットはメナスを囲んでいる山の一つは標高が高く両軍ともそこを人間が突破するとは考えていない筈だから、飛行機で送って欲しいと頼んだ。ヴァイオレットの呆れた提案に、だがそう言う考え方は嫌いじゃないぜと現地郵便社のパイロットはヴァイオレットを乗せる事にした。それにしてもここの郵便社の人達はヴァイオレットの事を知らないからこんなお嬢ちゃんが戦場のまっただ中に行くなんて無茶だとは思ったのだろう。
エイダンの部隊は敵陣を突破する作戦に入ったが、それは既に敵に察知されて待ち伏せ攻撃を受ける。味方は先ずは隊長が狙撃され、それに応戦したものの砲撃を受けてほとんど壊滅状態となった。エイダンは撃たれた友軍兵士を連れて山中へ逃げたものの、その兵士も撃たれてひとり逃げ回る。しかしそのエイダンも狙撃されて倒れるのだ。
エイダンの周りに近寄った敵軍兵士は穏健派の兵士などこんな程度だと言ってトドメをさそうとしたがそこに飛来した飛行機、そしてそこから降下して来たのがヴァイオレット。敵兵はヴァイオレットに対して一斉に射撃したものの、そこをすり抜けて次々と倒していく。ここは嘗てのヴァイオレットだったら容赦なく皆殺しにしていたんだろう。最後に残った兵がヴァイオレットを制止した。彼はヴァイオレットを知っていたのだ。ライデンシャフトリヒの少女兵士。彼女とこの程度の兵力で戦うのは自殺行為と、他の兵士を引き連れて退却した。
ヴァイオレットは倒れた兵士を何故かエイダンと認めて依頼主=旦那様を近くの小屋まで連れて行く。そこで毛布などで身体を包んで暖を取らせるのだ。エイダンは暑いと言うが、身体を冷やさない様にと。
エイダンに手紙を出したい相手を尋ねると父と母、そして故郷に残してきた幼馴染みのマリアに手紙を出したいと言う。もう自分は長くはないだろうからと最後の手紙を。ヴァイオレットは宙に手を浮かせてエイダンの言葉をタイプして行った。これで手がエイダンの言葉を記憶するのだそうだ。父と母に産んでくれて育ててくれたのに、いまここでもう死んでしまう事を詫びて、来世でまた子供を産む事があったら今度こそ成長した姿を見せたいと。そしてマリア、出征前に告白されたのにロクに恋人らしい事も出来ずに来てしまった。未だキスもした事がないのにと。マリアへの手紙の時はヴァイオレットの手が止まってしまった。もうエイダンはそれを見る事すら出来なかったが、ヴァイオレットはちゃんと手紙を書いていると言ってやる。最後の最後にマリアへの言葉を呟いてこときれる時、ヴァイオレットはキスをした事もないと言うエイダンの額にキスをしてやるのだ。

現地の郵便社の飛行機に拾われたヴァイオレットは、無事をC.H郵便社へ報告して貰い、自分はエイダンの手紙の配達へ向かった。マリアはエイダンからの手紙だよと言うのを聞いてその瞬間は喜んで足を向けたのだが、彼の家の前で両親が抱き合って泣いているのを見てそれが不幸な知らせであるのを察知する。そしてヴァイオレットから手渡された手紙には血の付いた彼女の渡したハンカチが添えられて全てを理解するしか無かった。
エイダンの戦死に泣くマリア達だが、ヴァイオレットが立ち去ろうとした時にありがとうありがとう手紙を届けてくれてありがとうと言うと、ヴァイオレットはいいえいいえいいえと涙を流す。助けてあげられなくてごめんなさい。

ヴァイオレット・エヴァーガーデンにまたも泣かされた。
全13話らしいのであと二話。一体あと二話でどう最終回を迎えると言うのだ。

