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ヴァイオレット・エヴァーガーデン・第3話

なんだこれ。凄い作品になりそうだ。3話まで見てそう思う作品は滅多に無い。

自動書記人形育成学校へ来たヴァイオレットちゃん。確かにこの先自動書記人形としてやって行くのには必要かもしれないが、一方で既にヴァイオレットはC.H郵便社に職を持っており、タイピングに関しては技量があるのはあの社の社長やカトレア達は分かっている訳で、一体誰が何の意図を持ってヴァイオレットをこの学校に送り出したのだろう。

この学校の卒業ブローチがあると就職に違うと言う、そう言うステータスのある学校だけに先生も厳しそう。ちょっと遅刻してきたルクリアにも遅刻2回で欠席1回だと叱る。

先生は良き自動書記人形になれる様にと訓辞をたれると、ヴァイオレットは直立して了解しましたと答えた。もうこれだけでただの受講生ではないのが教室全体に知れた。
参考資料

早速タイピングの授業となるが、みんなが打ち始めたのに対してヴァイオレットが開始しない。どうしたのかと先生が問うとタイピング速度を指定されていないからだと言う。そこで1分200文字と指示されたので、例によって手袋を脱いで打ち始めた。

こう言う感じだったので初日の成績評価はどれも満点。クラウディアも流石だなと先生からの評価を見る。

次の日、今日は手紙を打ちましょうと言う事で二人一組になって相手の手紙を打つ事になる。これだよこれ、ヴァイオレットが問題なのは。身近な人に出すと言う事で、ヴァイオレットは社長への業務報告を語り出した。とまどったルクリアだが、これだけ?と聞くとヴァイオレットは最後に少佐からの新たな命令は未だ届かないのかと付け加えた。

そして今度はルクリアが語ってヴァイオレットが打つ番。ルクリアは兄・・・と言いかけて両親への手紙にした。内容は手紙でよくありそうなこちらの様子とそちらの様子の内容だが、それを打ったのを見た先生が眉をピクつかせる。そりゃそうだろう。そしてこれを読み上げろとヴァイオレットに言う。

ルクリアの語った内容は、ヴァイオレットから見たら「伝達事項はありません」となる。そりゃ伝達事項は無いよねw 当然先生は「これは手紙ではない」と言う。さて、本当はここが問題。ここまででヴァイオレットがどういう子なのか分かったろう。教師ならヴァイオレットには何が足りないのかはっきり言うのか、気づかせるのか、そう言う誘導が必要な気がする。

帰り道にルクリアはヴァイオレットを慰める事を言うが、ヴァイオレットは前も同じ事を言われたと言う。そこでルクリアはこの街でとっておきの場所へ連れて行ってあげましょうと高い塔へとヴァイオレットを誘った。

最上階に出る前にルクリアは風に飛ばされない様に帽子を取る。これ、最後の方で別の描写が行われる。原作にもこの描写があったのだろうか。とにかく、後から、ああそうかと思わせる描写なのだ。
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そこでルクリアがヴァイオレットに見せたものは美しい夕日。感情の起伏を見せないヴァイオレットであったが、この様な夕日は嘗て少佐と眺めたものと通じるものがあった。

ルクリアが手紙を出そうとした相手の兄は戦場で傷を負って終戦後の今では酒を飲んで憂さを晴らす日々。この日も酒を飲んでいたのをルクリアとヴァイオレットに発見されて抱き起こされる。

やがて卒業が認められた生徒達にブローチが授与される日。やはりと思ったがヴァイオレットにはブローチは授与されない。卒業とはならなかった。一方ルクリアはトップの成績での卒業となった。

ヴァイオレットが再び学校を訪れるとそこにはルクリアが居た。ここに居たらまたヴァイオレットに会えるんじゃないかと思って。そしてルクリアは言う。少佐に手紙を書きましょう。いつも手紙の最後には少佐からの手紙は未だかと言っていた、それは本当に手紙を出したい相手はは少佐なのだろうと。

そうして二人は向かい合ったのに、ヴァイオレットは「少佐・・・」と口に出しただけでそれ以上言えない。何を言えば良いのかわからない。少佐が最後に言った言葉が理解出来ないのだと。そして自動書記人形になるのは「愛している」と言う言葉の意味を理解する為だと。

心を伝える事って難しいねと切り出したルクリアは、自分の過去の話を始めた。実は自分の両親はあの戦争の時に亡くなったのだと。兄が西部戦線に行っていて、そこは平穏だったのだが、両親がそちらに向かった時に西部戦線は突破された。そしてその時に両親が亡くなったのでそれ以来兄は自分のせいだと言う呵責の念に侵されている。でも自分としては生きて帰って来てくれただけでも嬉しい、ありがとうと伝えたかったのにずっと伝えられない。そう、最初に兄にと言い出そうとしたのに両親にと言い換えた様に。

ヴァイオレットは手紙を出しましょうと言うが、ルクリアは手紙を出したくても言葉が出ないと言って泣きながら外へ出ていってしまった。

今ではすっかり酒に飲まれてしまった兄も、嘗て小さい頃は自分の手を引いてあの塔の上に連れて行ってくれた。帽子を飛ばされたのはその時だったのだ。
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ルクリアの言葉を聞いてヴァイオレットが手紙を打つ。そしてそれを喧嘩をして倒れていたルクリアの兄に手渡した。短い文章だったがルクリアの気持ちが溢れている手紙だった。ヴァイオレットは初めて「手紙」を打つ事が出来たのだ。

自分の想いを兄に手紙で伝えてくれた事をルクリアはヴァイオレットに感謝する。そして手紙を打つ事が出来たヴァイオレットに自動書記人形養成学校の先生はブローチを授与するのだ。


ホントに心を揺るがす素晴らしい話。
こんな話がまだあと何話も待って居るんですか?

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