食戟のソーマ 餐ノ皿・第6話
堂島が城一郎と偶然出くわす。今更な感じで創真に会ったぞとか言うのでひょっとして時間がまき戻ったかなと思ったが、堂島に遠月の総帥が替わったと言う連絡が入る。つまり「今」なのだ。
この事は早速遠スポのニュースとなった。って、遠スポって輪転機で印刷してるのかよ!
これを見て極星寮のみんなも一様に驚く。十傑の中でも一色には根回しが来ていなかったらしい。突然の決議が行われた。吉野とかは総帥が替わっても私達生徒には関係ないよねとか言うが、それってどう見ても大きな影響がありそうな振りだ。特に極星寮とか潰されるんじゃないのか。
それはえりなの所にすぐに影響が出ていて、これからは自分がえりなと一緒にやって行くからもう君は不要だと秘書子が解任される。もう秘書子じゃなくて緋沙子。
そう言う流れで極星寮に帰って来た創真に来客があるよと言う事だったので、ひょっとして緋沙子かなと思ったら、仙左衛門だった。薊の就任挨拶の中で、前総帥の偉大な業績の上にさらに遠月を発展させると言い、その後に自分は経験が浅いが若いから歩いて学園内を見て回ると言っていたが、どうして仙左衛門の化け物じみた身体は凄いじゃないか。
仙左衛門は不徳の致すところで総帥の座を薊に明け渡したが、創真にはひとつだけお願いしたい事があると言う。それはえりなの事だ。えりなは幼い頃はよく笑う子だったが、ある時から薊の監督下におかれて薊の教育を受ける様になってから変わってしまった。それで仙左衛門が薊を追放したのだが、薊の残した傷跡は大きい。緋沙子を筆頭に周りの人間のおかげで大分改善したものの、未だ束縛からは逃れていない。それがまた薊の監督下になって元の木阿弥になってしまうのを救って欲しいと言うのだ。
ここで創真が分かった救ってやるよ、とは言わないだろうとは思ったが、自分とはそれは関係ないが、えりなに不味いと言われたままにしておく訳にはいかないと応える。それを聞いて仙左衛門は創真は城一郎が言ったとおりのヤツだなあとえりなを託す。
鳥籠の中の鳥になってしまったえりなだが、そこにアリスがやって来る。緋沙子がゾンビの様に徘徊していたのを捕まえて事情を聞いたのだ。アリスも薊のやった事は知っている。憤慨している。だからここはもう家出しかないとえりなを連れ出す。
連れ出したのは良いが、どこに行くのか。緋沙子の新戸家は薙切の人間が頻繁に出入りするから全く適さない。アリスの所もダメ。一体どこでえりなを拾ってくれるのか。緋沙子がここで極星寮を思いつくのかと思ったが、こっちから押しかける展開ではなく、ここは恵が発見して連れて行くと言うのがすっきりした。
極星寮のみんなはえりなが家出してやって来たのを聞いて、それを匿っていいんだろうかと言うが、薊の話を聞いた途端にひっくり返る。極星寮に居てくれと。そして歓迎の宴と言って自分達が作った料理をえりなに食べさせる。神の舌に味見して貰えるなんて!えりなは居候になるが、味に関しては全く妥協しない。ダメな物はダメと言うが、それでへこたれる極星寮のみんなではない。
それじゃ俺も作るかと前掛けを絞めた創真の姿に思わず城一郎の姿を重ねてしまうえりなであった。この時点では城一郎と創真が親子って知らないんだよね?
薊の方にはえりなが居なくなったと言う報告があがるが、今は忙しいので居所だけを調べろと言う。その忙しい仕事は遠月学園の方針の転換だった。教授会にその内容を提示し、ユートピアへの道だと示すが、ローラン・シャペルはこれのどこがユートピアなのか、ディストピアではないかと呟く。