サクラクエスト・第24話
間野山が隣の富倉市と合併する方向で協議に入る事になり、観光協会会長の門田の所にも内々に合併協議会参加の話が来た。それで何だか気落ちしている門田だった。いつもの元気の無い門田を見て由乃は会長から若者もバカ者も失われるなんてと思ってしまう。結局門田はこの後本来の力を見せるのだが、あのバカ者なら合併協議会の場で反対をぶちあげてやるわい位言ってもよさそうなんだが。
合併協議が本格化したと言うのは瞬く間に広がる。結構みんな諦めムード。エリカは合併するなら原宿としたいとかまた無茶ぶりを。言いたい事を言っただけだろうが、中学生で本気だったりするとヤバイな。アホガールよしこと大して変わらん。
ここで北陸きときとテレビの雨宮から連絡が入る。話を聞いてみるときときとテレビでは今度のみずち祭で行われる劇を放送したい。だがそれには条件があってきときとテレビの推すアイドルを出して欲しい。あの龍の歌も凛々子ではなくアイドルに歌わせろと。雨宮がこれを持って来たのは先にこれを伝えておいて以前の建国祭の特番で勝手に久米に編集された苦渋を今度は繰り返さない為だった。
話を聞いた由乃はこれを真希に伝えるが、真希は当然それはなんだと言う。由乃だってこれをそのまま飲む気持ちは毛頭なく、妥協点を考えたいと言う。それを門田に伝えるが、門田はそれがお前の本当の気持ちなのかと問い返した。そして実際に久米がやって来た時に由乃は妥協案を出そうとしたがそれを門田が遮って、これは間野山の祭であって間野山の人間がやらなくては意味がない、おとといきやがれ!と久米を追い返した。門田、バカ者の本領を発揮したじゃないか。色々思う所があったと思うが、次期国王をこのアイドルの中から出したらどうだと久米が由乃の目の前で言ったのは、表現されなかったものの私の視点では一番門田がカチンと来た点じゃないかと視た。
きときとテレビで放送される利点はあるが、でも確かに今回のみずち祭は外の人達向けと言うよりも間野山の人向けだと思う。合併の話が出て間野山の自立性が失われかねない時にそのよりどころとなる文化の創設と言う意味で先ずは間野山の人達に支持されないとならない。だからこの後に間野山チャンネルでみんながカウントダウン動画をアップロードしてそれをまた間野山のみんなが見ると言うのは、その意味があるだろう。
しかしキャデラック?勿体ないなw
祭の準備の方はいよいよ大詰め。シャイニングドラゴンの載った神輿も完成したし、祭の法被も調達した。由乃としては法被は関係者だけでなく祭を手伝った全員に配りたかったが予算の関係からそれは難しかった。その他に灯籠も追加されたし準備をしている人達には肉屋からコロッケの差し入れがあるとかどんどん一体感が広がっている。
みずち祭が開催される頃、それは丁度由乃の国王としての任期が切れる頃。由乃を送り出した事務所からもその連絡は入っていた。由乃は今となっては東京に帰って仕事をする事に拘泥はしていなかった。普通じゃない事も日常的にやっていれば普通になるし、一方で普通な事にだって刺激を受けるものはある。私が門田だったら事務所に「由乃をずっとこっちに送り出せ」って言うねw
桜池の畔の祠の掃除をしている時に苔むした石碑の様な物から人の名前が刻まれているのが発見される。毒島がそれをはいで行くとサンダルと同じ様な名前の人物の名が出て来た。この桜池を作った時の功労者の中にサンダルの祖父が居たのだ。サンダルの求めていたルーツがここに記録されていた。
舞台の大道具が大体出来たところで真希が由乃に中を見て貰うのだが、ああ、これってやっぱり由乃を一旦閉じこめるんだな。つまりこの作品の物語はここまでを考えて龍の伝説も考えられていた訳だ。
やっと出て来た由乃にみんなが誕生日おめでとうと国王生誕祭を祝う。あの昔のサイトをチェックした時に丁度由乃の誕生日が重なると思い出したのだ。これまでの由乃の働きを労いみんなが由乃を祝う。しかも町中から集まった協賛金のおかげで法被も揃える事が出来た。由乃にはおりべ菓子処から和菓子の技術を使った誕生日ケーキ。
そして愈々祭の当日。ここまで来たら変な異変は起きないよね。毒島の作ったパワードスーツで年寄りでも神輿を担いで練り歩ける。門田は石碑の話を聞いてそれを見に行ったが、これはチャンスかもしれんと言い出した。これを縁にサンダルの故郷の市と姉妹都市提携を結べば合併を前に人口で劣る間野山の地歩を高める事が出来るかもしれない。すぐに市長と連絡を取りたいとサンダルに言うと、市長とは知己がある訳ではないが相互フォローしているから動静は分かると言って見てみたら、丁度金沢に来ているものの、金沢では既に兼六園の桜が散っていて残念だと書いていると言うのだ。一方で間野山はちょうど満開。これは是が非でも市長を今ここに招いて説得しようと門田は車を金沢に飛ばした。
しかし千登勢は心配する。門田はちゃんと劇の時間迄に帰って来るのか。その昔、東京へ行こうと言ってすっぽかしたのが思い出されるのだ。
果たして門田は無事戻って来られるか。
それにしても最終回予告で五人の後ろ姿を見せられると流石に寂しい気持ちが起きてしまう。