冴えない彼女の育てかた♭・第5話
恵が告白されていた。それを発見したのが詩羽で、一緒に来た倫也が、今迄気にしてなかった彼女が他人に告白されたのを見て急に意識したと言うダメ主人公になっていた。
英梨々だけはそれを見て新しい絵を考えていた様だ。戻ってからも恵を見ながらスケッチに勤しむ。でもその評定はノッてる感じよりは焦っている感じの様にも見える。事実、英梨々の絵の進捗は遅れ気味なのだ。
三つ目のシナリオが増えて、線表を引き直したそれよりも遅れている。倫也は英梨々なら大丈夫だと言うが、詩羽はそれをクリエイターに言うのかと。これは含みあるなあ。
その英梨々、或る日倫也の家に車で乗り付けてこれから一週間那須の別荘に篭って仕上げると言うのだ。驚いた倫也。しかも一週間篭もると言う事は一週間学校をサボると言う事だ。私を信じてよと言って英梨々は行ってしまった。
その話を聞いた詩羽は倫也を責めた。締め切り目前のクリエイターを野に放つなど言語道断。ある編集から聞いた話として、そう言うクリエイターは次のステップを踏んで消えてしまう。
レベル1:何となく言葉遣いが荒くなる。
レベル2:自分を責める。
レベル3:段々返事が遅くなる。
レベル4:死にたいとか言い出す。
レベル5:連絡が取れなくなる。
倫也はビデオチャットで那須の英梨々と連絡を取っていた。初日は二枚上がって順調そうに見えたが、次の日は一枚しか上がっていないと言う。それを聞き返すと倫也に何を言ってるんだと口撃して来る。次の日はペンが進まない自分を責める。まさに詩羽の言った通りの段階を踏み、そしてとうとう連絡が取れなくなった。
ところが土曜日から日曜日に日付が変わった時、やっと連絡が取れたかと思ったら、新しい描き方、水彩で絵を書いてそれを取り込む描き方が浮かんだと言うのだ。それを今から一日でやると言う。そんな事無茶だと言う倫也に、英梨々は実はお前なら大丈夫出来ると言って欲しかった。
そして一日が終わろうとした時、英梨々から最後の電話が入った。しかしそのまま倒れてしまって、倫也と恵はどーすんのよ。那須迄行く訳にはいかないんじゃないのか。