Re:ゼロから始める異世界生活・第7話
スバルを殺しに来たのはレムだった。携帯のフラッシュをたいてレムに目眩ませをくらわせてスバルは逃げる。しかしそのスバルの足をレムの鎖が撃ち抜き奪ってしまう。ああ、こうなってはもうスバルは今回はまた死ぬ回だね。
苦痛にもだえるスバルをレムはわざと痛みだけは和らげて何の目的でこのロズワール邸来たのか吐かせようとする。誰の回し者なのだと。当然スバルはそんな訳がなくて、でも自分の行動がレムに疑念を抱かせる行動だったのかと、多分この時点では未だ絶望感ではなくなんて事をして来たんだと言う思いだったかと思う。
レムに言わせると嫉妬の魔女の臭いをスバルがぷんぷんさせていたのだ。だからまずはそれで疑いを持たれた。でも本当の所はそれだけではない。エミリアに何をしようとしたのか、それだって本意とは言えない。本当に本当のところは二人でひとつのラムがスバルに籠絡されているのが許せないのだ。一体ラムをどうするつもりか。いやどうかしたら手遅れでその前に殺すしかないと。
こうしてスバルはレムになぶり殺しにされる。
こんな事されたら次に死に戻りした時にスバルが普通にレムを見られる訳がない。目が覚めるやレムの居るところから恐怖で逃げ出す。ラムとレムを忌避するスバルにエミリアが疑問を持つ。ここで気が付いたスバルは、今迄なにもかも自分一人で片付けようとしたから無理があったのではないか。誰か事情を話して手伝って貰えれば、そう、エミリアなら例え信じがたい話であってもスバルが頼んだら事情を飲み込めなくとも手伝ってはくれるだろう。
だが死に戻りの話を始めようとした途端に世界がフリーズする。そしてスバルに忍び寄る魔の手。意識は戻るがスバルには二度と死に戻りを他人に話せない程の恐怖が刻まれる。これは自分一人で解決するしかない。
かなり絶望感に囚われるスバルにパックが気にしているからとベアトリスが様子を見にやって来た。そうだよね、登場人物に無駄に目立つキャラは普通はない。スバルがこの危機を脱するにはベアトリスの力を使えないだろうか。死に戻りの話はせずに。でもベアトリスもスバルから嫉妬の魔女の臭いがするのは感じていた。
パックをうまく利用してスバルはベアトリスに契約を結ばせる。何者かは分からないが自分を殺させない、五日目の朝まで守ってくれと。
スバルはベアトリスの図書館で最後の晩を過ごす。ベアトリスがうるさいと言うから本を読んで。そう、ラムによってもう「い文字」は覚えているのだから。
ベアトリスは呼ばれていると言って図書館の外へ出て行く。ここに居れば安全だと言われたスバルだが、恐る恐る扉をあけてみたら外はもう明るい。五日目の朝を迎えていたのだ。こんなにあっさりと。
ところが事態は「あっさりと」じゃなかったのだ。悲鳴の聞こえた部屋に行ってみるとラムが横たわるレムにすがりついて慟哭している。どうしてこんな事に。スバルが死なない場合はレムが死ぬ流れになるのか。そう気がつけるのはスバルだけ。衰弱死したと言う事だが、だとするとスバルの死因はレムに殺されるのとは別の誰かによる衰弱死と言うのがあったのか。ロズワールも可愛がっていたメイドがこんな死を迎えて黙っては居られないと言う。スバルが何か事情を知っていそうだと考えるレムとエミリアとロズワールはスバルに知ってる事を話させ様とするが、スバルは死に戻りの事が口に出せない。言わないのなら強引にと臨むロズワールにあのベアトリスがスバルに手出しさせない為に立ち塞がる。
自分が死ななければレムが死ぬ。しかも誰とも分からない者によって衰弱死で。これ、今更誰か分からない者から呪術を受けるかな。ロズワールのあの怒り方から見てロズワールではなさそうだ。とすると今更未だ見ぬ第三者なんて事はなくラムかな。ラムがスバル目がけて呪術をかけたもののベアトリスの結界に阻まれて呪術がレムに返されたとか?だとすると死ぬはずのスバルがぴんぴんしていてレムが死んでしまった事にあれだけ憤るのも分からないではない。
ともかくこの絶望的な状況にとうとうスバルは逃げ出した。こりゃ逃げても仕方ない。例のあのレムにやられた場所の断崖へ走る。レムを助けるにはスバルがここで死ねばまた死に戻りでやり直せるのかもしれないが、その一歩が踏み出せない。
そこにラムが追いついてスバルに迫る。ベアトリスがまたもスバルの護りに入ってくれるが、ロズワールの屋敷から出てしまってはベアトリスも存分に力を出せないらしい。だがこの時にスバルは気が付いた。あの苦しんでいた時に両手を握って助けてくれたのは、ひとりでは出来ない二人の手。ラムとレムだ。このロズワール邸での数々の出来事と同時に二人を見捨てるなんて出来ない。救われたこの命をどうこうするのを決めるのは自分だと、ベアトリスの不意を突いて崖から飛び降りた。
もし、ラムとレム両方から疑いをかけられてのこれまでの死だとしたら次の死に戻りではどう回避出来るかが問題だろうなあ。