櫻子さんの足下には死体が埋まっている・第1話舞台解説
今を去る50年位前から増毛に行ってる私としては、半世紀にして始めて増毛アニメが登場したとあっては舞台の解説に走らざるをえないw
櫻子さんはそもそも旭川アニメだと言うの迄は知っていた。そこから車に乗って海辺に行くとなると普通は留萌方面の日本海になる。
場面1
だからこの場面を見たらもう箸別(はしべつ)の陸橋だとしか思えない。
国道からここを右折すると増毛港の方へ下りる事が出来る。
場面2
櫻子さんの背景に海越しに見えているのが増毛の街。
こちらはJRの気動車の車内から撮った似た位置からの風景。
下に見えているのが櫻子さんの車の走った道。
場面3
正太郎君が甘エビを意識する看板。
ストリートビューでも見たけど、この路線には無い。
無くてもおかしくないと思う。その理由は、
1.観光でやって来た車は国道を走るのでここには普通は来ない。
2.ようこそ増毛なら、増毛町に入った辺りで掲載する筈だが、留萌市との境界はここからははるか北東方向でかけ離れている。
場面4
甘エビを見た後でこれ見よがしに漁船が見える。
漁港はこの位置ではないです。もっと増毛駅寄り。
これはストリートビューでも確認出来ます。
さらには沖には防波堤が見えないとならないです。
場面5
頭蓋骨を発掘する事になる浜。
ここは後ろに橋が見える様に、暑寒別(しょかんべつ)川の河口の浜です。
後ろの端が暑寒別橋。
場面6
この浜で頭蓋骨を発掘します。
100年前の。
ここは地図では暑寒海浜キャンプ場となっています。
実はこの付近は40年程前は単なる河口で、礫がごろごろしている場所でした。
増毛の海水浴場は昔は今では漁港が拡張してしまった場所に「中歌(なかうた)海水浴場」として、綺麗な砂浜で遠浅で波の来ない絶好の場所にあったのです。しかも駅からすぐだし。
ところが増毛町は漁港を拡張する道を選び、中歌海水浴場を潰して漁港にし、この暑寒別川河口に「砂を持って来て」海水浴場にしました。しかしこちらは外洋に向かっている場所なのですぐに砂は流出し波も高く、海水浴客の足は自ずと遠のきました。レジャーも海水浴だけの時代じゃなくなったし。
さて、そう言う経緯なのです。あんな浅い所に100年前の人骨なんて埋まっているか?と言う回答には「ここは造成された場所だから」と言う事が出来ます。但し、造成したのであんなに綺麗な頭蓋骨が埋まっているか?と言うのは甚だ疑問です。
場面7
警官「とにかく、署でお話を伺います」
暑寒別川河口でこう言って二人を乗せてパトカーで増毛駐在所へ向かいます。
その途中で心中遺体があがったと言う場所を通過し、本当の死因を推理する場面になります。その場所。
ここは信砂(のぶしゃ)の海岸です。
って、いや、ちょっと待って。
増毛駐在所はさっきの暑寒別川河口から目と鼻の先の畠中町1丁目の交差点の近くにあります。信砂ったら増毛の市街からずっと離れて留萌方面に行った場所です。何故そこまで行くのか。
場面8
駐在所での聞き取りも終わって、帰りの車の中から見る増毛湾越しの増毛市街です。
中歌の海岸にはそんなに家がないのでこんなには灯りが無いんですけどね。
増毛市街の地図
上述の様に箸別の陸橋で右折して増毛市街に近づいて暑寒別川河口へ向かったので地図では赤い矢印の道を行った事になります。暑寒別川河口は緑矢印です。
しかし暑寒別川河口に行くのなら国道をそのまま走るルートが普通です。青い矢印です。
アニメ制作にあたってなぜ海岸ルートを選んだのか?
甘エビの看板を提示した上で、なおかつ漁船を風景に出したかったからなのか。ここはそう言う演出にしたかったとしか言え無さそうです。漁港と言い、ここだけは実際の風景とは異なる絵になっていますから。
しかし、心中遺体の現場は何故あんな遠くの信砂にしたんでしょうね。