Charlotte・第1話
デカルトの言葉を聞きかじった乙坂有宇は我他人を思ったら他人に入ってしまったと言う。相手に入れるのは便利と言えば便利なのだが、入れる相手は視認距離でないといけないし(これはまあ良いとして)、相手に入れる時間がたった5秒。おまけにその間は自分の身体はもぬけの殻で動けないと言うが、何もあんな状態で相手に入らないで、もっと安全な姿勢になってから入れば良いのに。
ともかくこの能力を乙坂はテストに使う事にした。5秒を次々と使って勉強の出来そうな相手の答を見て自分の答案用紙に書き写す。地道な努力もして超名門校にトップで入学する事も出来た。しかし試験会場で目星をつけた相手と同じになれないと使えないんじゃ。
入学した高校では超お嬢様の白柳弓に目をつけて機会を伺ってお近づきになる。トラックが突っ込んでくる危ない所を助けたと言うシチュエーションを作って。
しかし好事魔多しと言うか、乙坂の能力を見張っていたヤツが居た。ある日生徒会室に呼ばれてカンニング疑惑があるからもう一度このテストを解けと。ここで乙坂が動揺してこの罠に嵌るが、もっとカンニングなんて出きっこない線で突っぱねれば良いのに。
この場面を星ノ海学園生徒会長の友利奈緒にしっかり見られて追い詰められた乙坂はその場から逃げてしまった。逃げてもどうにもならんよ。
これを同じく星ノ海学園生徒会の高城丈士朗に追いかけられてとうとう乙坂は捕まってしまう。実は友利は一人の相手からのみ認識を消す事が出来る能力者、高城は高速移動が出来る能力者だった。高城の高速移動は制御が効かないのが難点。
こうした能力者を集めた星ノ海学園に乙坂を編入させる、もう親権者の許可は取ってあると言う事で乙坂は星ノ海学園に編入する事になってしまい、白柳からは命恩人と言う事だけは覚えておくと言われてふられる。まあ自業自得なので仕方ない。
能力をセコい事に使っていた乙坂だが、よく見ると家庭事情が厳しい。親は離婚した挙句に親権を持っていた母親はそれを勝手に叔父に譲渡して居なくなってしまい、妹の歩未と二人でアパートぐらしをしていた。うん、この環境から抜け出す為にお嬢様と懇ろになる方法を探っていたんだな。
星ノ海学園に編入する事になって、妹の歩未も同じく星ノ海学園の中等部へ入れる事になり、しかも宿舎も大きな部屋が充てがわれて妹の為には良い状況には取り敢えずなったと思う。
さて引きぬかれた乙坂だが、友利によってこう言った能力を悪いことに使う相手への脅しに利用されるらしいが、これから中途半端な能力者が次々と出ると言う訳か。
なんでもいいけど歩未だけは幸せにしてあげてね。