クロスアンジュ 天使と竜の輪舞・第9話
アルゼナルを脱出したアンジュ・モモカとヒルダ。しかしそうすんなり行く筈が無いと思ったらサブタイトルが「裏切りの故郷」だった。ヒルダの子供の頃の回想が母との幸せな日々と、その後のノーマと発覚した後のヒルダの勾留、その時の最後の最後までヒルダを追う母の姿を見てこりゃヒルダは母の所に戻っても母から拒絶されちゃうなと思った。
取り敢えず店を劫掠して服を調達したヒルダ。そのまま母がいる筈の昔の家に向かう。それにしてもヒルダは焦っていたのかな。家の近く迄来て奪った服に着替えてそのまま家に向かってしまう。もう何年も経っているのだからそもそも母がそんまま住んでいるかどうか分からないじゃないか。だとしたら先ずは暫くこっそりと様子を見るもんじゃないか。
それなのにそのまま家のドアを開ける。ノックもせずに。中に入ってみると子供の頃に見た様子と変わっていなかった(多分)。あのオルゴールもちゃんと机の上にある。
誰なの?と奥から出てきた女性は年が行って昔より大分太くなってはいたが、ヒルダから見たら母の面影があった。ヒルダがアルゼナルに連れて来られてから11年だそうだが、11年にしては変わりすぎじゃないかな。昼だがお母さんと呼ぼうとしたら、その女性は「ああ娘の友達ね」と言ってヒルダを待たせる事にする。待たせているうちにアップルパイを用意しましょうと。あの回想の中で登場したアップルパイ。
母が用意してくれたアップルパイは恐らく昔ヒルダが食べた懐かしい味だったろう。しかしそこに「娘」が帰って来る。そして母はその娘の事をヒルダと呼ぶ。その娘に対して母は友達が来てるよと言うのだが、おい、友達と誤認するにはその「娘」とヒルダは歳が離れすぎてるだろ!
我慢出来なくなったヒルダはヒルダは自分だ!と言うが、最初は母は何の事なのか分からない顔をしたものの、ノーマとして連れて行かれたヒルダと知って帰ってくれと言い出した。そして挙句には帰らずにそこにとどまっているヒルダに対して帰れ!と怒鳴ってパイを投げつける。
もう自分の居場所はここには無いのだと悟ったヒルダはそのままトボトボと家から離れて行くが、「黙っていておくから」と言った筈の母が通報をしたらしく、ヒルダは官憲に捕まってしまった。
アンジュ達は無事に妹に会えただろうかと思うヒルダ。
アンジュは妹のシルヴィアには会えていた。
皇宮に突入すべく準備をするアンジュ。先ずは夜に学院に潜入してエアバイクを調達。しかし夜中に行ったもののそこには嘗てのチームメイトが残っていた。アンジュを認めて怯える彼女に何もしないからおとなしくしていてと言うと彼女はそれに従った風を見せるが、影でエマージェンシーコールを発信。
アルゼナルで鍛えられたアンジュはこんな事もあるだろうと、嘗てのチームメイトの裏切りに彼女を縛ってエアバイクに乗って離脱。
皇宮にエアバイクで入ることが出来たアンジュであったが、まるで待ち構えていたかの様な包囲網が形成されていた。あのチームメイトが通報したにしてはやけに準備が良い。ちょっとおかしい。
それでも皇宮内を逃げまわった挙句、皇族しかしらない抜け道で皇城の中へ。追跡中に普通の公安の制服以外に皇宮の衛兵の様なのも混じっていたのでこれもおかしいなとは思っていた。するとやはり着いた所で衛兵が待ち構えている。そして上にはシルヴィア。
いや、おかしいでしょ。なぜわざわざシルヴィアがここに出てくるの。
それでもアンジュがシルヴィアを助けようとして、シルヴィアの周囲の衛兵を退ける。自力で降下して来たシルヴィアだが、このシルヴィアがアンジュに斬りかかって来た。おまえのせいで罪を被せられた。死ね死ねと。やっぱりなあ。
それにしても連絡はシルヴィアの方からして来た訳で、わざわざアルゼナルから呼び出してどうするのかと思ったが、どうもジュリオの口ぶりだとアンジュをアルゼナルからおびき出して公開の断罪を行って自分達の地位保全に使うつもりに見えた。
慰問団がアルゼナルに行った機会を狙ってシルヴィアのコールを出したのだろう。一方、ローゼンブルム王国のミスティは多分たまたま利用されただけなんじゃないかな。ミスティはある意味天然キャラに見えるので、ジュリオに加担したとはあまり思えないのだが、どうだろう。
ところでアンジュがひと暴れしているのを眺めてタスクが「あの人には隠密とかおしとやかとか言う文字はないのか」みたいな事を言っていたが、いやいや、最初はおしとやかだったんですよ、皇女殿下の時は。