ハナヤマタ・第12話・最終回
出来上がりつつあるステージを見て、ハナの分もしっかり踊ろうと決めた4人は残り二日となった今日も一人抜けた振り付けで練習をする。しかしそれを見る沙里にはハナが居る様な錯覚が見ていた。
帰り道にハナのマンションに行きたいと言うなる。完成したCDをハナのお父さんに渡したいと言うのだ。ハナの父はハナがよさこいをやっていたのを知らなかったらしく、よさこいのCD、ハナの歌の入ったCDだと聞いて驚いた風がある。そしてそこからの帰り道に、なるはハナと初めて会った神社でハナの分も頑張るからねと誓う。
本番前日には各々が何となく落ち着かずに振り付けの確認をしてみたりする。そして夜にはなるが今回こそは忘れ物してないよねと何度もバッグを確認。
翌日なるが出かける時に、父が昨晩は随分と寝付けなかった様だがどうしたんだと問うと、ここで初めてなるは父によさこいをやっている事を話した。今日の今日まで話してなかったのか!w
先日のハナの事でなるが悩んでいたのを、なるにとってとうとう「大切な人」が出来たのかと心配していた父は、学校の部活でよさこいをやっていた、そして今迄自分から積極的に何かをやる事があまりなかった娘が針仕事をするまでに頑張っていた、と言うのを知って成長したなあと感じいる。そして出番は何時なのかと聞いて、夜の7時に見に行くぞと耳を真っ赤にして言う。この付近の表現がなかなか細かい。父の耳が後ろから見ても赤いのはもとより、なるがよさこい部やってるのと言う時にすっとあのマークの入ったバッグを持ち上げて見せるとか。
若宮大路ではもうよさこいが始まっていた。他のグループは人数も多くて派手で、初心者4人のなる達は随分と気が引けるが、サリーちゃん先生は大丈夫かわいいからと。うん、確かにそれはその通りだ。
会場まで行ったが、未だ時間があるので露店でも行ってみたら?と言うサリーちゃん先生に、なるは時間があるのならもう少し練習をと稲村ヶ崎公園へ。ハナの抜けた分がやはり慣れきっていなくて、真智がポジションをずらしてしまう。本番でも間違ったらどうしようと弱気になる真智だが、なるが大丈夫だよと。自分もこの間失敗したけどみんなが引っ張ってくれた。何より見てくれる人を楽しくさせるよさこいしようよと。実のところ、元が5人で、4人に減った事なんて観客は知らない事情だから、ちょっと空間が空いていても分からないとは思うが。これで迷いがふっきれた真智、そしてよさこい部を引っ張る程に成長したなる。
日が暮れてきて由比浜学園中学よさこい部の出番が近づいて来た。そこに嘗てのヤヤのやっていたバンド仲間がヤヤのよさこいを見にやって来た。あんな解散をしちゃったけど、ヤヤの事は気になっているのだ。
その頃、なるは自分の携帯に着信が沢山入っているのに気がついた。見知らぬ番号からの電話に出てみると声の主はハナ。ハナの父によさこいのCDを渡した事で、ハナが日本で友達とよさこいをやっていた事が母にも伝わり、漸くハナがやりたい事を母が知ったのだ。あの空港の時にそこまで聞かなかったのか。
それを聞いた母はさっそく航空券を取ってハナを日本へ。そして今、父に車で送って貰っているところ。しかしあと30分でよさこい部の出番になってしまう。道路が渋滞して車では間に合いそうにないと考えたハナは車を降りて走る、走る。途中の塀を乗り越えた所であの第一話でハナが潰した警官に見咎められるが、このよさこい祭に友達が出るのでアメリカからやって来たと言うハナの言葉と、懸命に走って来たらしい手の傷を見て警官は誘導するからついて来いと。流石に二人乗りはしなかったか。
よさこい部の出番になった頃、ハナが警官の誘導で海岸通に到着した。それを見つけたサリーちゃん先生とウミボーズがそこからハナをステージへ誘導する。誘導って言うか、ウミボーズの怒涛の進撃でまるで十戒の様に。
こうして始まったばかりのよさこい部のステージへ。
来た、来た、来た、由比浜学園中学よさこい部のステージが、そしてハナが。
5人揃ってハレのよさこい。
1クール待ってとうとう来た。
こうして終わった花彩よさこい祭。
昼間に練習した稲村ヶ崎公園の前の砂浜で未だあがる花火を見つめる5人。ハナは両親を説得してよさこい部に戻って来るよと。じゃあ次は文化祭ね、と、よさこい部は次のステージへ。
ハナヤマタ、楽しい上に感じ入る作品でした。
おかげで最終回を見て、今日そのまま最終回の聖地巡礼に行ってしまいました。
良かったなあ、ハナヤマタ。