魔法科高校の劣等生・第8話
キリスト教歴2095年7月12日で始まる今回の話。そう言えば今から80年も後の物語なのに80年分の科学技術の進歩があった様には見えない。魔法が加わった分の進歩は目覚ましいが、それ以外の部分が。だって今から半世紀遡ったら山手線がクーラーも積まずに抵抗制御で台車なんてコイルバネので走っていたんですよ。しかも最新型103系とか言って。当時やっと実用化したステンレス車はコルゲーションだらけだったし。
(なんか比較がおかしい気がする)
そんな悠久の時を経たものだから、誰もブルマを知らないw
九校戦が近づいて来ている。秋の九校戦は論文発表、夏の九校戦はスポーツタイプの魔法競技。国立魔法大学付属の9校のメンツをかけた大会で、生徒会も全面的にバックアップしているのだが、三年生は実技派ばかりでエンジニアが不足しているとの事。二年生はあーちゃんと五十里啓(いそりけい)が頑張っているから何とかなりそうだとため息をつく生徒会長。
ところで今回は二人新たに話に加わった気がする。まずブルマの話でwエリカの幼馴染の吉田幹比古。達也やレオに対して、前々から話をしたいなと思っていたんだ(ポッ)と言うのが一人。ブルマの為だけに登場した訳じゃないのだろうから、今後何か役に立つ場面でもあるのだろうか。もう一人が五十里で、これは何か不安そうな雰囲気。純理論畑でCADの調整は得意じゃないとか。それにしてもいくら困ったわねーと思案にくれているとは言え、食事中に肘をつくのはよろしくありませんことよ、七草様。
食事が済んだ達也はそそくさと出ていこうとするが、あーちゃんが達也ならいつも深雪のCADの調整をしてるじゃないですかと言い出す。盲点だったわ!と叫ぶ生徒会長。いやいやw、私はてっきり生徒会長は「エンジニアが居なくて困っているのよね~(チラッチラッ」と達也を見てるのかと思ったよ。
ただ、達也が言い出さなかった理由は二つある。ひとつはこの場でも言った様に、一年生が、ましてや二科生がエンジニアをした前例がない。それに達也はある意味で悪目立ちしているので反発する人間も居るだろう。プレヤーとエンジニアは信頼関係が無いといけない。騎手とベグライターの様に。そしてもうひとつは今回の話ではっきりするのだが、達也はそんじょそこらのちょっと詳しい青年とかじゃなかった。これじゃあまり表立って活躍する訳にも行くまい。でも深雪が九校戦でも達也にエンジニアをして欲しいと言っちゃったので、これで決まり。
さて、上述の達也がそこら辺のちょっと魔法式に詳しい高校生ではないと言うのが今回はチラチラと描かれる。以前、あーちゃんが惚れ込んでいたシルバー・ホーンの話になる。シルバー・ホーンを触りながら「憧れのシルバーナイト様」と言うと、深雪がPCの操作をミスる。動揺しすぎワロタ そしてあーちゃんによるトーラス・シルバーに関する大演説。僅か1年で特化型CADを10年は進歩させたと言う天才技術者らしい。どんな人物なんでしょうねとあーちゃんに問われて、普通の高校生かもと答える達也。またも深雪がPCのエラーを起こすが、ただ、日本のFLT(Four Leaves Technology)所属と言うのは確からしい。四葉ってこの間チラと出ていたね。しかも司波って四葉に似てるんだけど。
あーちゃんが悩んでいた課題は何故実用化汎用的飛行魔法が出来ないのかと言う問題だった。飛行魔法は加速減速などの魔法を次々と重ね掛けして行かねばならず、そのうちに累積して継続不可能となるから自由な飛行魔法が実現出来ていないと言う。だったら重層化する前に前のをキャンセルすれば良いと言う事になるが、一昨年イギリスでそれをやろうとして失敗したと言う結果が出ている。
これに対して実は達也は既に見解を持っていて、魔法式は魔法式に作用出来ない。だからキャンセルするつもりでかけたら、余計に魔法をかけた事になると。この後の話はよく分からなかったが。
放課後、部活連絡会議で生徒会は達也をエンジニアとして推薦した。案の定、二科生がと驚きの声をあげたり、反発する人達がいる。まあこれまでに考えた事もない提案がされたら驚きはするだろう。
そう言う声を納得させるには実際に何かやらせれば良いと提案する十文字。自分のCADを調整して貰おうかと。下手な調整は怪我では済まないと言う声に、生徒会長は自分が推薦したのだから、自分がと言い出したが、ここで桐原が進み出る。自分がやりましょうと。
達也が課せられた課題は桐原のCADを競技用CADにコピーして即座に使える状態にすると言う事。さっそくマシンに向かってとりかかる達也。画面に流れる16進数とおぼしきもの。マシン語ですね!w
わ、わたしだってx86プロセッサのマシン語はちょっとだけ分かるんだからねっ!C3はret(リターン)(ドヤ
しかしそんな事をするのは最近の開発環境に慣れた人間からは無駄な芸当に見える。程なくしてチューニングが出来た競技用CADを桐原が装着して試してみる。うん、いつもと違いがない、問題ない。
実はこれは大変な事で、桐原個人のCADはハイスペックでそれを汎用の競技用の物にコピーしていつもと同じなどと言わせるのは並大抵の事ではないと、あの服部が達也を認める。服部までもが言うのだからもう誰も文句は言わない。達也のエンジニア入りが決まった。
これだけの技術力のある達也は実は軍と繋がりがあった。壬生の父との会話の中で登場した風間少佐からの秘匿回線が入る。その内の一つは九校戦の行われる富士の演習場に香港の犯罪シンジケートのノーヘッド・ドラゴンがうろついているのが確認されたから気をつけろと言う話。
気をつけろとか言ったら絶対何かあるのが常。ところで達也は軍との繋がりがあり、小野先生の方は公安関係と言う事で、まあどっちもどっちだった訳だ。
そして達也君。あの「汎用的飛行魔法が出来ない」とか言う話題の出たこの回に新しいCADを作って深雪を飛ばせちゃったよ。