ブラック・ブレット・第2話
第1話を見た時よりも話としての面白味が感じられる様になった。
木更からの連絡で自衛隊からの仕事の依頼があるからすぐ来いと。行ってみると会議室に東京の有名どころの民警が集められていた。その中のプロモーターの一人が蓮太郎にちょっかいを出して来る。道具はどうした?と。色々とご苦労さんな役回りみたいでw、多分強そうに見えて(世界順位は蓮太郎より遙かに上)結局はやられちゃいます役になりそうなのと、イニシエーターを「物」としか見なさない人達の最初の代表の役割もしてくれる。
依頼主の自衛官が入って来て依頼内容は依頼を受けると聞いた後で説明する。受けられない者は退出して構わないと。結局全員が残るのだが、すると背後のモニタが表示され、かしこきあたりが表示される。現聖天子(後で聖天子の位を受け継いだと言っていた)が何を根拠にこんなに尊崇を受けているのか分からないが、ともかく全員直立不動である。
その聖天子様直々の依頼で、先ほど出現したガストレアを退治してその中に取り込まれているケースを奪還せよ、報酬はこれだけだと。聖天子の背後に立つ老人は木更の祖父だそうだ。そんな関白みたいな祖父が居て、何故木更はひもじい生活をしてるのか(もやしの特売を知らないで悔やんでいた)。そんな血縁のゆえんがあるのか、はたまた木更本人の性格なのか、さっそく聖天子に依頼内容の質問をする。そのケースの中身は何なのか。これだけの報酬を出すからにはヤバイ物なんじゃないかと。聖天子様、けんもほろろに中身を知る必要はありませんと答える。
ところがそれを嫌でも答えさせるヤツが出現。一社だけ欠席していた民警の席にあの変態仮面が座って高笑い。聖天子相手に無能な統治者呼ばわりするが、この時はまるで私怨の様な台詞だったこれが後から込められた意味が分かる。ともかく、周囲のプロモーターが一斉に銃口を向けるが動ぜずに自己紹介。元自衛官で陸上自衛隊東部方面隊第七八七機械化特殊部隊『新人類創造計画』の機械化兵だったそうだ。弾丸を撃たれてもそれを全部斥力フィールドで止めてしまう。お前人間か?と蓮太郎に問われて人間だと答えるが、斥力フィールドは何かの装置で発生させたとしても、前回首をねじ曲げられて元に戻したのは人間じゃないだろう。
こんな状態で止められた弾丸がポロポロと落ちずにその場に留まっているのはこの後弾丸返しがあるなと思ったらその通り。蓮太郎はそれを察知して木更を庇って伏せるが、気づくのが遅れた民警の連中は悉く弾丸返しの餌食に。
悠々と帰る蛭子影胤。帰り際に蓮太郎にプレゼント。事ここに至って聖天子は漸くあのケースの中身が東京に大殺戮をもたらす物だと教えてくれる。そして代わりに入って来たのは欠席した民警の社員で、社長が首を取られて殺されたと。つまりはあのプレゼントの箱の中身はそれなのだが、それにしても民警の社員、社長が殺されて飛び込んで来る先はこんな会議室じゃないだろ。
延珠とのペアルックで街に出かけた蓮太郎だが、そこに泥棒を働いたとして追いかけられて来た「呪われた子供たち」と遭遇する。店員に押さえつけられたその子が手を差し伸べて助けを求め様としたが、その手に延珠が手を伸ばしかけたのを蓮太郎が止める。確かに可哀想だけで助ける訳にも行かないのだが、そこに警察がやって来たのでその警察に保護して貰おうとしたら、パトカーから出て来た警官達の行動もおかしい。かと言ってここで警官と喧嘩も出来まい。その子はそのままパトカーで連行されるが、後に残った延珠は何故止めた、あの子は嘗て見かけた事がある子だと蓮太郎に泣き顔で問いかける。
蓮太郎はバイクを借りてパトカーの後を追いかけると、パトカーは廃ビルの方へ。何故こんな場所にと入ってみたらあろう事か警官はそこで連行した子を射殺してしまった。店員のみならず、警官までもが「呪われた子供たち」を物扱いしてる。それにしてもちょっと不思議なのは「呪われた子供たち」によってガストレアから守られていると言うのは一般市民も知ってるんじゃないのか。怖がってもあの仕打ちは妙だ。
助けられなかったと思った蓮太郎ではあったが、近寄ってみれば未だ息がある。すぐに病院に連れて行って治療して貰ったところ、医師曰く凄い生命力で助かるだろうと。治療費は自分が払うと言う蓮太郎、だって、俺が払わなかったら誰も払わないじゃないかと。
つまりはそう言う事で、この第2話では「呪われた子供たち」を物扱いするあのプロモーターやら店員やら警官やらの社会システムと、それを新しい法案で改革しようとしている聖天子(詰まるところはそう言う法を作らないとこの意識は拭い去れないし、その法で解消されるのかは分からない。あの偽善的な雰囲気の発表はそれが結局の所役に立たないと言うのを示唆している様だ)の構造が浮かび上がる。
だからこそ蛭子はそんな社会をおかしいと思っている蓮太郎に声をかけて来る訳だ。でも初対面の時にそれを察知したのか?蛭子は蓮太郎に仲間になれと言うが、蓮太郎はだが断る!と。その蓮太郎に蛭子のイニシエーター小比奈が襲いかかろうとするが、それを延珠が防御。小比奈と同等に渡り合う延珠に影胤は「ほう」と言うが、一旦引き下がる影胤がいや~な台詞を残して行った。明日学校に行けば分かると。
学校と言うと、蓮太郎の方と延珠の方の両方が考えられるが、蓮太郎なら何があっても耐えられるだろうが、延珠の方だったら・・・と思ったら延珠の方だった。延珠が普通の子ではなくて「呪われた子供たち」だと言う噂が生徒達に広まっていて、それを言われた延珠がショックを受けてそこから逃げてしまったと言う。
アパートに戻ってもそこには延珠の姿が無い。延珠、お前の戻る場所はここだと探し回る蓮太郎。E231-500を単行に改造した様な電車に乗って外周部へ。
「呪われた子供たち」の居る場所で延珠が来ていないか聞いてみると、長老の所に案内される。長老は知らないと答えるが、この長老、印象とは違う事を言い出した。イニシエーターに逃げられたのなら新しいイニシエーターと契約すればいいじゃないか。代わりの物ならいくらでもあると。この長老があの警官達の様な事を言い出すのは妙な話だが、蓮太郎は延珠はプロモーター&イニシエーターとか関係無しに探しているのだと思わず声を荒げた。
蓮太郎が帰った後で、案の定、長老はいい青年じゃないかと延珠に言葉をかける。やっぱり長老、蓮太郎を試したね。