ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル・第12話・最終回
正体を現した麻楠が静夢の死んだ事件の弁護をセシルに依頼して来る。事件の当事者が被疑者の弁護とかそもそも出来るのか疑問だが、彼の本当の意図を掴む為にまずは接見をしてみる事に。
この時に鎌霧がオセロの盤で黒だと分かったものが白になる事もあると言いながら、さらにはそれがまた黒に反転するなんて事をしていた。
この時はひょっとしたら麻楠よりももっとラスボスでも居るのかと思ったりしたが、今から思うと流石に最終回だけ登場するラスボスってどうよと思う。接見した時の麻楠の態度からやはり麻楠を操っているヤツはおらず、麻楠がボスであり、セシルへの依頼も何か含む事があるのだろうと思われた。麻楠はセシルとの接見で、魔法廷で全てを証言する、あの6年前の事も、と告げてセシルが弁護を引き受ける方向に持ち込んだ。
公判までにもう一度6年前の事件の事も含めて召喚魔術の証拠になる物を探すセシルだったが、結局は分からずじまい。そのまま公判当日になり、公判前整理手続で検察側と顔を合わせたところ、検事はあのセシルの母親を起訴した時の検事だった。これはいよいよくさい。しかも検事は訴追する内容を、麻楠が魔術使いである事を隠して最高裁の長官をやっていた事を外し、今回の事件だけに絞った。これはどう見ても麻楠との裏取引があるだろう。
法廷が開かれると検事の追究は麻楠がなぜ魔法を使って騒擾を起こしたのか、なぜ静夢を殺したのかに向かう。しかし麻楠の弁明は事件の真相とは違ったものになった。騒擾を起こしたのは認めよう、しかしそれはセシルが静夢を殺したから錯乱して起こしたものであり、それが違うと言える者は他には居ない。これを聞いて検事はセシルも起訴しようと言い出す。結局、セシルをこうやって公判に引きずり出す為の弁護依頼だったが(でも居なくてもいいんじゃ?)、静夢殺害現場には他に誰も居なかったので「セシルがそんな事をする筈がない」と言う感情論だけの反論は出来ない。
しかしここにアゲハが隠し球を連れて来る。あの6年前の事件の時の裁判長であり、セシルがその件を聞きに行った後で口封じの為に殺された、筈だった深大寺。左反の占いで殺されそうなのを知って、先に手を打っておき、実際に麻楠の送り込んだ静夢によって撃たれた事で寝返ったのだ。もう何かも暴露してやると、麻楠がルシフェル召喚魔術の為に今回の件を6年前から仕組んだ事、そしてそこに居る検事も仲間であると言う事。
何故生きて居るんだと言う表情ですっかり狼狽した麻楠は、それでもその言い分に証拠でもあるのかと言い張るが、静夢がセシルに残したアクセサリーが魔導書365として出現。これを見たら麻楠が召喚魔術など知らんと言っていたのが嘘だと分かると証拠品として提出。裁判長が証拠を認めようとしたところで拘束を破って実力行使に出た。みんな死ね死ね状態で、最終回で魔術戦の大立ち回り。セシルの反撃で隙が出来たところで裁判長による麻楠の拘束。
一時閉廷して本格的な審理になるだろうが、ここまで証拠が揃ったらセシルの母の再審請求も通るだろう。裁判長、相変わらずセシルの服は気にしているが、セシルの成長は喜んでいるみたいだし。
ここからが駆け足で、最後は天刀もよって何者?と言うところで終わっている。
一時は麻楠の一味?とも思ったが、向かっている方向は違うみたいだし、クイン警部を蘇生したしで、ルシフェルの関係かなぁ。
最終回前が止め絵だらけの酷い状態だったとか、最終回は動きこそすれやっぱり一部で作画がおかしいとか、最終回の最後がやたらと駆け足だったとか、どんな制作現場だったんだろうか。最終回の作画陣が韓国側ばかりだったが、韓国の制作がやらかしましたと言うより、スケジュールが間に合わなくて急遽頼んだとかなのかもしれない。いずれにしても第1話を見た時に、これは凄い、面白そう、と言う期待を抱いたのを、特に終盤で裏切られたのは残念だった。セシル自体は好きだったんだけどね。