ゴールデンタイム・第15話
海に行く事になった万里達。どうやら当日はまず朝に吉祥寺のバス乗り場で二次元君の車と待ち合わせだった様だが、バス乗り場とシャトルバス乗り場の行き違いで20分のロス。二次元君、この時点でちょっとカリカリ。二人が揃って後ろに乗っちゃったのもやや腹立たしい。でもまあ付き合ってる二人なんだから片方が離れるってのもどうなのか。
次に千波と合流する為に新宿に向かったが、渋滞で遅れ気味。しかも千波に遅れるから着いたら電話すると言ったばかりに、千波は喫茶店に入ってそこが電波の届かない場所と気づかず、新宿に到着しても連絡が付かない。仕方ないから香子が探しに出て随分時間をかけて発見して来た。それにしても新宿駅で喫茶店を探して発見するのは並大抵の労力じゃないな。ここからさらに光央と合流するので予定より二時間も遅れての東京出発となってしまった。
挙げ句の果てに道路は大渋滞。例の光央とリンダの件があるので、なるべくそれには触れない様にしようとしたのがまた変な方向に出て、光央が千波に声を掛けても千波の反応がおかしい。なにそのよそよそしい態度と車内の雰囲気は一層悪くなる。
とうとう雨が降り出して、海に着いても雨は止む気配が無い。予報では雨が降るなんて言ってなかったのにと。いよいよ過去万里の呪いが本格的に発動して来た。今のご時世、スマホがあるんだから気象庁のレーダーを見て雨雲がどうなってるか状況を見て、車ならどっちに行こうかって予定をいくらでも変更出来たのにね。
この暗澹たる状況を打破するきっかけを作ったのは香子の尿意だったw
トイレに行きたくなった香子だが、この雨の中、ちょっと離れたところにトイレがある。誰も雨がふるとは思っていなかったから傘を持って来ていない。いやあ、二次元くん、これだけ駐車場が空いてるんだからせめて車を近くに移動しようとか言えよ。
ここで万里は思いついた。下に水着を着てるんだよね。今なら自分も一緒に水着になるから脱いでトイレに行こうよと。躊躇う香子に早くぬげええと。二人は水着で雨の中に飛び出す。もうね、水着なら濡れちゃっても同じ。
楽しそうな二人を思わずオカメラで取る千波。その千波をあんたも外に出なさいと引っ張り出す香子。仕方ないから千波も水着姿に。
楽しそうな三人を呆然と見つめる光央と二次元くんだったが、万里が有害パンツの下にサポーターをしていないのに気がついて二人も万里防衛の為に水着で外へ。
5人で雨の中水着ではしゃいで、海の家で定番のラーメンやカレーを食べて、そうしたらやがて雨もあがって青空に。暗雲を祓ったよ。
海で遊んで食べて、花火もしてすっかり遊んで夜に。しかしここまで遊んでしまうと、帰り道の二次元くんの運転が危ない。寝ちゃう自信があるとまで言う二次元くんに香子がだったら私が運転をしましょうと言う。えー、これって定番の恐ろしい運転なのかなと思ったら、事態はそっちには向かわなかった。安全運転で行くねと言う香子の言葉どおりに無難な帰り道に見えたが、後ろでは早々と三人が眠ってしまい、助手席で香子に語りかけて眠気を防ぐと言う役目だった筈の万里も眠り始める。万里が眠り始めたら香子も又、瞼が重くなる。これはヤバイ。このままだと全員死亡エンド。過去万里が慌て始めた。ここまでの事は望んでいない。やめろ!止めろ!
夢の中でリンダに「踏ん張れ」と声をかけられた万里がハッと気がつきブレーキを踏む。
ガードレールにはぶつかったが、なんとか命は助かりそうだ。対向車が居なくて良かったね。
眠くなった時の運転は脇に止めて5分でも10分でも仮眠をとる勇気が必要。まだ大丈夫とか思わずに。私は随分そう言う運転したからなあ。眠くなって判断力が鈍ると、駐める場所の判断も鈍るんだよね。余程酷い所でない限りとにかく駐めるのがまず第一番。