リトルバスターズ!・第10話
リトルバスターズは愈々試合をやるぞ!
と恭介が言ったものの、真人ですら一応認識しているとおりリトルバスターズは野球の試合をするには未だ一人メンバーが足りない。おおそうか、やっぱりあともう一人メンバーに加えなくちゃならんな、そう言う事で適任者の理樹よろしく、と言う事に。
いや、だからさ、勧誘は別に一人で行うものじゃないだろ。
もっともみんな薄々気がついて、いや、明確に気がついている様に、理樹にかかったらどんな怪しげな新興宗教にだろうと勧誘できそうな雰囲気がある。
そんな理樹が目を付けたのはチラチラと登場していた西園美魚。理樹の打ったボールが飛んで行って、美魚の所に探しに行った時にはずみで美魚のお尻を蹴飛ばしてしまう。
まあ、なんて事でしょう。
それ以来ずっと美魚の事をきにかけていた理樹。西園さんは身体が弱いのか体育の授業は見学をしているし、そしていつも日傘をさしている。あの日傘はなんなのだろう。まさかあれが噂に聞くシュバルツゼクスプロトタイプマークIIなのだろうか。
そして孤立している美魚の事を口さがないクラスの連中は影が薄い=影無しと陰口をたたく。
それを聞いて理樹は決心した。そんな美魚はリトルバスターズに入れなくちゃと。
ひょっとして恭介がいきなり野球チームを作ろうと言い出したのは案外こう言うのを考えていたのかもしれない。仲間の輪に入れない子、それは子供の頃の理樹がそうだった様に、いまこの時にだっている訳で、そう言う子に仲間が居るんだと言うそう言うのを作りたかったのかもしれない。
理樹がリトルバスターズに美魚を誘ったが、野球チームと聞くとそれはいくらなんでも美魚も承知しかねる。せっかくのお誘いですがと。西園さんは身体が弱いの?と問う理樹に、美魚は同じ事をいつかまた聞いてみてくれと言う。自分が答えても良いと思った時は答えるが、そんな時は来ないだろうとも。
ああ、来るねw
ところが体育の授業が終わった後、美魚のあの若山牧水の本が無くなってしまったと「唯ちゃん」に言われる。それは大変だと探し回る理樹。しかし或る程度探した所で美魚は理樹を止めるのだ。もし、誰かが悪意で美魚の本を隠したとして、それをどこかで発見したら美魚はこのクラスに美魚に対して悪意を持つ人間が居ると言う事を認めなくてはならないのだと。しかし理樹はそれに対してそれと同じ位この世には善意がある筈だと言う。
そこに唯湖登場。私はこう推理した、って、美魚の若山牧水の本を拾っていた子を連れて来ちゃったよ。かくて悪意ではなくて善意が美魚の本の行方を知っていたのだ。
こうして何となく理樹の勧誘は成功。美魚はリトルバスターズを見学に行く事に。