トータル・イクリプス・第21話
FRRの襲撃を受けてアラスカ基地の主要部は占拠された。だが、この危機に偶然と機敏さで対応したアルゴス小隊は初期の難を逃れる。幸運にもアルゴス小隊のハンガーは初期の襲撃からは無事で、様子がおかしい外部からは入り口を閉ざしていた。そこに篁中尉到着。
流石に非常時とあって篁中尉の顔が初期の頃の厳しい表情に戻っている。
直ちに全機起動。火の入っていない戦術機などただの的だと。同じ頃サンダーク中尉もイーダル小隊の全機を起動させ、直ちに脱出する様にとの命令を出していた。サンダーク中尉と別れたイブラヒム中尉は外部に基地襲撃を打電。各々ちゃんとした司令官はやるべき事をやっている。
ほどなくしてユウヤ達もアルゴス小隊のハンガーに到着。アルゴス小隊の面々は自機に搭乗するが、ユウヤと一緒に来た崔、唯と一緒に来たクリスカはアルゴス小隊のハンガーにある米軍の機体への搭乗を求める。ヴィンセントは驚くが、唯は自分の責任で搭乗を許可。
発進準備をしている所へFRRの戦術機が攻撃に来た。アルゴス小隊のハンガーにある機体は演習の為に実弾を入れた武器を持っていない。だから崔やクリスカを搭乗させたのも、機体を逃がす為だったと思われるが、クリスカはそれを構わず武装無しで発進させろと言う。整備班が退避するや、ハンガーをぶち破って発進。
銃撃して来た相手に対して(機体上は友軍機)これで正当防衛が成立すると撃墜する。同じ様に崔も発進。長刀を装備したユウヤとタリサ、そして唯の機体は敵機を真っ二つにして、あっという間に6機を屠り去る。
基地の中枢を占拠したFRRは順調に制圧が進んでいると思っていたが、イーダル小隊が脱出したと聞いて追撃部隊を送り出す。そしてアルゴス小隊の方に向かった部隊が試験小隊の、しかも実弾武装の無い相手に6機もやられたのを知って驚愕。ただ、「少佐」は不適にもおもしろいヤツらが居るじゃないかとほくそ笑む。この「少佐」、既出の人間から寝返ったのかと思ったが、初出キャラなのか?
アルゴス小隊は整備班は機密情報を処分して撤退。戦術機は事態把握に出撃した所でサンダーク中尉を拾う。多分、これは文字通り拾い物だったかもしれない。サンダーク中尉はソ連軍基地へ一旦向かって武器などを確保してからの行動を提案する。それに対してそっちに行ったらソ連軍に捕まるんじゃないか、むしろアメリカ軍の方に行った方が良いのではないかと言うヴァレリオに、サンダーク中尉は安全保障に手を抜かないアメリカ軍の基地でこれだけの事が生じるのはおかしい。むしろアメリカはこれが起きるのを黙認していたんじゃないのか、その証拠にインフィニティーズは判然としない理由でこのタイミングには出撃中だった。被害者面して仕掛けるのはアメリカの得意技だろうと。真珠湾の事ですね、よく分かります。まあ真珠湾だけじゃないけど。
サンダーク中尉の説得力ある提案に唯は乗る。
その頃避難した筈のイーダル小隊はFRRの追撃を受けていた。イーニァは部隊に戻っていた様で、搭乗はしているが、クリスカが一緒でない為に泣きながら逃走する有様。危ないところで潜んでいたインフィニティーズに追撃機を墜として貰って難を逃れる様だが、そのインフィニティーズもサンダーク中尉が言った様に様子はおかしい。
ベータ戦から遠ざかってはいるが、FRRが相手とは言っても実戦が始まるとやはり見応えがある。
でもこのシリーズの結末はFRRとの戦いで締めくくるんだろうか。