花咲くいろは・第24話
どの口がと思った孝一だが、緒花はもう片思いで行くと決心していたので孝一の言葉であっさり納得してしまった。ともかく二人はこれでハッピーなんだからそれはそれでいいだろう。緒花はもっと報われた方がいい。でもぼんぼり祭に来てくれって今からそれでいいのか。孝一はまたも能登半島まで出向いて「喜翆荘は満室です」でそのまま帰る羽目になるんじゃないのかw
緒花は崇子からの連絡で単独で喜翆荘に帰る事になる。
これは新宿駅新南口のJRのバスターミナルで、乗車したバスは西武カラーだったから、時刻表上では22:00発で翌朝5:55金沢駅前着の金沢エクスプレス7号か。
喜翆荘では縁を除いて既に終戦モード。そりゃあぼんぼり祭より後には予約が入ってないそうだし(予約、入ってなかったのか。確かに経営がヤバイなあ)、なにより女将がこう言い出したのだから状況は覆そうにない。蓮二は既にはたご旅館(「はたご」も旅館って意味じゃ)から話が来ているみたいだった。そして徹もそれについて行く方向で。でもそうしたら民子はどうなるんだ。ひとりだけおいてきぼりじゃないか。前々回書いた様に、本当に喜翆荘をたたむと一番困るのは民子と菜子なんだと。民子が泣き出すのは全く以て無理のない事だ。
などと言う状況ながら、民子と徹が同じマンガの影響で板前を目指したと言う事が分かってそっちで盛り上がってしまう。うん、人の人生を決める程の影響を与えるマンガなんて、作者冥利につきるね。しかしその「流れ包丁、鉄平」の原作が実は次郎丸だったなんて。二人の気持ちを察して余りあるなw
そんな終戦モードの喜翆荘に異変が起きた。予約の電話がどんどん入って来てぼんぼり祭の近辺は予約で埋まって行く。原因は崇子が空港で買った旅行雑誌にあった。そこには喜翆荘を大いに褒める記事が載っていた。確か前回崇子が書いている記事があったが、あれだな。
これで俄然喜翆荘の存続に光がさしたかの様に見えたみんなだが、女将の決意は固かった。とにかく決めたんだから取り消しは無い。大体、蓮二も徹もそして巴も次が決まりつつあるのだろうと。先方に迷惑をかけられない。
この女将の態度に珍しく菜子が怒る。浴場で立ち上がった菜子だがそこに入って来た女将の勢いに圧倒される。それにしても一撃でシャンプーも桶も整頓してしまうとか、どんな達人だよ。
こんな女将の迫力にやっぱり諦め気分の巴とかだが、縁が漸く意地を見せ出す。巴が女将に言われたとおりにぼんぼり祭より後の予約は断ろうとしたのを取って予約を入れる。そう、番頭の縁が決意を見せれば女将が喜翆荘をやめると言っても従業員がついてきて続けられるんじゃないのか?(法的な処理はどうなるか分からないが)
ただ、果たして縁で盛り返せるのかと言うとやっぱり微妙かもw
緒花と二人で墓参りに行った先で倒れたスイだが、その時の喜翆荘をやめる理由の中で縁が旅館経営には向いていないと言っていた。それを無理に跡継ぎの様にしたのをもう開放してやりたいと。でもスイのこの考え方は緒花としては理解出来ないと言う。やっぱり年寄りの考え方は分からないと。
スイ、年寄りと言われて激しく反応w
でもこれで少しは「喜翆荘をやめるともう決めた」が自分の思い込んだ面が強いと悟っただろうか。
そうして戻った喜翆荘に湯乃鷺温泉の組合の人達が押しかけていた。ぼんぼり祭の手伝いに喜翆荘からだけ人が来ていないと。それだけの事にこんなに押しかけるのはどうかと思うが、巴も、どうせ役に立たない次郎丸を手伝いに送り出せば良かったのにw
結局緒花が行く事になるが、はて、この時点で緒花が喜翆荘から切り離される意味は。