Steins;Gate・第16話
今回のサブタイ、不可逆とはそう言う事だったか。
アクセサリー屋からの連絡はとりあえず本物だった。あれと同じ物を注文したのはバレル=バーレル=樽って事で樽の様な体型の男。って、それ多分ダルやん。
タイムリープで時間を遡ってバッジの作成依頼の現場を見張っていたらやっぱりダルだった。聞いてみたら鈴羽を喜ばせたくてやった事だったが、それはそれとしてダルからはもうひとつ重要な情報を聞き出す。あのタイムマシンは過去に飛べても未来には飛べない。即ち、鈴羽は一度過去に戻ってしまったらもう戻っては来られないのだ。不可逆なトラベルだった。
ダルの手によってタイムマシンの修理は終わる。そのタイムマシンのネームプレートを見てまゆりは確信したものがあった。鈴羽の父親はやっぱりダルだったのだ。前回まで積み重なった条件、そして決定打はタイムマシンのネームプレートで、タイムマシンの名前は「未来ガジェットFG204 2nd EDITION Ver2.31」。こんなネーミングはダルにしか出来ない。父親はダルだったか。ミスリードじゃなかったんだな。これで鈴羽はこの時間上で父親に会うと言う望みが叶った。
出発の日、倫太郎は鈴羽の愛車を持って来る。分解すればタイムマシンに積み込めるだろうと。自転車を積み込み、鈴羽は過去に旅立つ。1975年に。そしてすぐにこの時間で再会する予定だった。
えー、1975年で18歳ですか。私とあまり変わりませんなw
なんだ、鈴羽、1975年以降の世界では私と同世代かwww
いやあ、1975年もいい世の中だよ。もう戦後の高度成長しちゃった後だから、日本製品が一級品になってる時代だからね。舶来品の方が良かった時代と違う。
とこがダイバージェンスメーターの数値が変わっていない。
鈴羽が過去に遡ってIBN5100を託せる世界線に移ったらメーターの値が変わっていてもおかしくないのではないか。そもそもまゆり達の記憶がそのままではないか。世界線を移動していたら記憶が失われている筈ではないか。
そこへドアを叩く音が。一同が期待を込めて開いてみると立っていたのは鈴羽ではなくブラウン店長。この日に倫太郎に渡して欲しいと言う手紙を「橋田鈴」と言う人から預かっていたのだ。そしてその人は十年前に亡くなっていた。手紙の中にはもっと衝撃的な事が。結局1975年には戻ったものの、記憶を失って25年間暮らしてしまったのだ。だからIBN5100は手に入れられなかった。失敗した。失敗した。失敗した。手紙は大いなる後悔で締めくくられていた。
さらに倫太郎達を悲しみ陥れたのは鈴さんが亡くなった理由が自殺だと言う事だった。そう、あの手紙を書いた様に記憶を取り戻した後は後悔に苛まれて生き続けられなかったのだ。
このままでは済ませられない。倫太郎はDメールを打ってあの雷雨の日に尾行せずに鈴羽を引き留めずに行かせようとする。しかしそれはとりもなおさずみんなが鈴羽の正体を知り、鈴羽が父親たるダルと会えた線を変えてしまう事だ。見てるこっちや倫太郎には記憶として残るんだけど、他の登場人物全員には無かった事になるんだ。それでも鈴羽が後悔して自殺する世界線よりはマシではないのか。何より鈴羽の一番の願いは未来を変える事じゃないか。
倫太郎はDメールを送信する。
移動した先の世界線で倫太郎はブラウン店長に鈴さんの話をおそるおそる聞いてみる。やっぱり十年前に亡くなっていた。しかし、死因は自殺ではなく病死。そしてブラウン店長から渡されたダイバージェンスメーターは以前のより数字が上がって0.4を超えている。
そして上野で電車を待つ倫太郎は気がついた。以前の世界線ではテロ予告で必ず止まっていたJR線が動いている。はやる気持ちでラボに戻った倫太郎は無事な姿のまゆりをそこに認める。
世界線は移動した。以前絡め取られていた世界線からは少なくともこれまでに無い程に移動した。
このまままゆりは助かるのか。IBN5100は手にはいるのか。そして未来は変えられるのか。
それにしても過去に干渉して世界線を移動させるこの展開はたまらんなあ。
大事な事なので繰り返すけど、この世界線では鈴羽は父親に会えずにそのまま秋葉原を去って、あの時に1975年に飛んで行った。タイムマシンは異常動作せず、鈴羽は記憶を残したままその後の人生を送った。
でも我々視聴者は鈴羽とのいい思い出を持ってるんだよね。