重いWindowsはメーカー製PCの存在価値を損なう
週に一回はXPとVistaと来るべき7の「速さ」の比較記事を見かける。見かけない週などないのではなかろうか。7のリリースが近づいて来て(Vistaに比べた)軽快さを強調したいのではなかろうか。
Vistaは誰がどう見ても失敗だった。そりゃあ確かにXPより優れた点は多々あるだろう。しかしそれを補って余りある程普及帯のPCには荷が重すぎた。一般人がネットにつないでその延長線上にある様な操作をする上で一体この重さの代償にどれだけの素晴らしい事が出来たと言うのか。
重いWindowsに乗り換えるには以前のWindowsに比べてそれ相応の利点が無くてはならない。私は長らく2000を使っていたが、それは当初はXPにする意義が存在しなかったからだ。しかしやがてPCもXPなら楽勝で動ける様になり、周辺デバイスや動画処理もXPでなければならなくなってからXPを使う様になった。それはVistaがもうまもなくリリースされようと言う頃だった。
Vistaで得られた教訓は、最新のWindowsが普及帯のPCにとって重荷であるならばそれより前のバージョンのWindowsを使えば良いと言う事だ。しかしメーカー製のPCは必ずしもそうではない。Microsoftに縛られて最新のWindowsを乗せてくる。メーカー製の普及帯PCを買うとその重さに苦しめられなければならない。
しかし、それと同程度のCPUやメモリを搭載したショップブランドの様なPCの場合、大抵は1世代前のWindowsを選べる。しかもそのWindowsはそのPCに縛られる訳ではないのだから古いPCを放棄して新しいPCに乗り換える場合はそのまま利用できる。その様な使い方で常に1~2世代前のWindowsでその時代の普及帯PCを軽快に使用する事が可能になる。だったら余程の理由が無い限り無理矢理重いWindowsをねじり込んでくるメーカー製PCなど選択する意味が無いではないか。
データはUSBの外付けHDDかNASに入れておき、新しいPCを使う時は古いPCはそのまま放棄してOSのライセンスに抵触しなければよい。と言うか、もうこのご時世、そもそもデータはPC内蔵のOSと同じHDDに入れておくのはどうかと思う。引っ越しは大変だし、空き容量が足りなくなったら面倒な事になるし。
Windows7への乗り換えは、そうだねえ、SSDが普及価格になって利用が当たり前になったら考えるかな。XPじゃSSDをあまりうまく使えないから。今見えている範囲ではXPに対するアドバンテージはその程度しかないんじゃなかろうか。それまでは上述の様に古いPCを潰してそれに使っていたXPを使い繋ぐのだろうなあ。